[1月5日19:00.東京都墨田区菊川 ジョナサン菊川店]
デイライトの事務所をあとにした私達は、再び車に乗った。
車中でリサは終始、ローテンションだった。
どうやら、事務所で何か善場主任に言われたらしい。
リサ・トレヴァーの先輩として、私を捕食しないように注意したようだ。
善場主任が注意してくれたおかげか、今度はリサは私に寄り掛かるような座り方はしても、抱き付くような形になって、爪を立てて来るような仕草はしてこなくなった。
途中のガソリンスタンドで満タンにして、それからレンタカーショップで車を返す。
そこから一駅分歩いて、私の事務所近くのファミレスに入って夕食を取ることにした。
帰り際、ローテンションだったリサだが、さすがに食欲には勝てないようで、ここではガッツリとステーキを注文していた。
ただ、どうも食べ方が、嫌な事があった時にするヤケ食いに似ていたが。
高橋:「ささ、先生、どうぞどうぞ」
取りあえずリサには、食わせておけばいいだろう。
私は高橋から、ビールのジョッキを受け取った。
高橋:「先生の快気祝い、これで何度目ですかね」
愛原:「はは、何度目だろうなぁ?」
私と高橋はビール、リサはジュースで乾杯した。
愛原:「リサ、善場主任から何か言われたのか?」
リサ:「先生、食べちゃダメだって」
高橋:「いや、そりゃダメだろ!姉ちゃんの言う通りだ!」
私を襲った女将さんは今、BSAA極東支部日本地区本部に拘束されているということだが、今後は藤野の研究施設に送られるという。
そこでどんなことをされるのかは分からないが、日本アンブレラのようなことはしないということは願ってておこう。
何だかんだ言って、娘の凛さんの上京・進学は打ってつけだったというわけだ。
もちろんまだ入試すら受けていないのだが、私は凛さんは合格するものだと思っている。
そして、東京中央学園には学生寮があるので、そこに入寮するのだろうと思われる。
リサ:「リンが先生に謝りたいって言ってた」
リサは自分のスマホを見せながら言った。
どうやら、LINEでやり取りするようになったらしい。
愛原:「別にいいよ。凛さんが悪いわけじゃないんだし。それに、凛さんだって、リサと一緒に俺を助けに来てくれたわけだろ?それで充分だよ」
リサ:「凛も役に立たなかった。しかも、私の邪魔をした。妹はぶん殴るけど、凛はビンタ」
愛原:「やめなさい!」
凛さんとしては、それでも母親の味方をしたかったのだろう。
リサの怒りようは私も聞いていたので、あの場では女将さんを殺しかねない状態だったという。
凛さんがそれを察知して命乞いをしたということも聞いている。
愛原:「高橋からも言ってやれよ」
高橋:「うーん……。先生、申し訳ないんスけど、こればかりは俺もリサに一票っス」
愛原:「おいおい!」
リサ:「同士!」
高橋とリサは互いに握手を交わした。
高橋:「よく、BSAAが女将を殺さなかったと逆に驚いてるんスよ」
愛原:「それは被害者が俺達だけで、しかもこうやって生き残ったからだろう?人間だって、傷害罪などで逮捕されるだろうが、それでは死刑にならないからな」
高橋に関しては傷害罪、私に対しては【お察しください】。
いずれにせよ、例え女将さんが人間だったとしても、死刑は適用されない案件である。
その為、BSAAも殺処分まではしなかったのだろう。
但し、これが外国だと有無を言わさず射殺している恐れはある。
日本が批准しているのは、あくまでバイオハザードが発生して緊急事態の最中のみ活動を許すという、とても中途半端なものであって、警察権については地元の警察のみということになっている。
その為、さすがのBSAAもすぐには殺せなかったのだろう。
愛原:「しばらくの間は、藤野の研究施設で監禁生活か」
高橋:「そこはタイーホ&懲役刑とかじゃないんスね」
愛原:「まあ、普通の人間じゃないから。もしもまた暴走して、拘置所や刑務所でバイオハザード起こされたら大変なことになるだろう?」
高橋:「確かに……」
愛原:「とにかく、もう政府の管理下に置かれているんだ。あとは政府に任せればいいさ」
高橋:「はあ……」
で、再び天長会の宗教施設にもガサ入れができる口実ができる、と。
国家を敵に回すと、小さな傷口をどんどん大きく広げられるから(最近の例、某武闘派暴力団の組長や会長に対する判決)、反社の皆様方は気を付けないとね。
愛原:「リサも来週から学校が始まる。真面目に通わないと、善場主任に怒られるだけじゃ済まないぞ」
リサ:「ちゃんと行ってるよ」
愛原:「またイジメ問題で、学校から連絡が来ないようにしないとな?」
リサ:「う……。き、気を付けます……」
リサ、イジメ加害の件で学校から連絡される件数、【お察しください】。
隠れてこっそり、他の生徒の体内老廃物を捕食している(女子限定)のだが、時にはそれがイジメと捉えられることがあり、そういうことである。
愛原:「冬休み終了後、春休みになるまで、何か行事はあるか?」
まだ1年生のうちから、受験ということはないだろうが……。
そもそもリサ、大学進学を考えているのだろうか?
リサ:「あ、そうそう。中等部の時、できなかった修学旅行の代わりをやろうという話はある」
リサの代、中等部の修学旅行はコロナ禍で中止になってしまった。
その為、今でも積立金が宙に浮いたままなのである。
それとは別に、高等部にも修学旅行はある。
BSAAとの取り決めで、リサは海外には行けない。
国内のどこか、ということになりそうだ。
それが一体どこなのか……。
リサ:「多分、始業式の時に言われると思う」
愛原:「そうか」
未だコロナ禍は収束していないが、さすがに宙に浮いた中等部修学旅行は、まだ高等部1年生のうちにした方がいいかもな。
デイライトの事務所をあとにした私達は、再び車に乗った。
車中でリサは終始、ローテンションだった。
どうやら、事務所で何か善場主任に言われたらしい。
リサ・トレヴァーの先輩として、私を捕食しないように注意したようだ。
善場主任が注意してくれたおかげか、今度はリサは私に寄り掛かるような座り方はしても、抱き付くような形になって、爪を立てて来るような仕草はしてこなくなった。
途中のガソリンスタンドで満タンにして、それからレンタカーショップで車を返す。
そこから一駅分歩いて、私の事務所近くのファミレスに入って夕食を取ることにした。
帰り際、ローテンションだったリサだが、さすがに食欲には勝てないようで、ここではガッツリとステーキを注文していた。
ただ、どうも食べ方が、嫌な事があった時にするヤケ食いに似ていたが。
高橋:「ささ、先生、どうぞどうぞ」
取りあえずリサには、食わせておけばいいだろう。
私は高橋から、ビールのジョッキを受け取った。
高橋:「先生の快気祝い、これで何度目ですかね」
愛原:「はは、何度目だろうなぁ?」
私と高橋はビール、リサはジュースで乾杯した。
愛原:「リサ、善場主任から何か言われたのか?」
リサ:「先生、食べちゃダメだって」
高橋:「いや、そりゃダメだろ!姉ちゃんの言う通りだ!」
私を襲った女将さんは今、BSAA極東支部日本地区本部に拘束されているということだが、今後は藤野の研究施設に送られるという。
そこでどんなことをされるのかは分からないが、日本アンブレラのようなことはしないということは願ってておこう。
何だかんだ言って、娘の凛さんの上京・進学は打ってつけだったというわけだ。
もちろんまだ入試すら受けていないのだが、私は凛さんは合格するものだと思っている。
そして、東京中央学園には学生寮があるので、そこに入寮するのだろうと思われる。
リサ:「リンが先生に謝りたいって言ってた」
リサは自分のスマホを見せながら言った。
どうやら、LINEでやり取りするようになったらしい。
愛原:「別にいいよ。凛さんが悪いわけじゃないんだし。それに、凛さんだって、リサと一緒に俺を助けに来てくれたわけだろ?それで充分だよ」
リサ:「凛も役に立たなかった。しかも、私の邪魔をした。妹はぶん殴るけど、凛はビンタ」
愛原:「やめなさい!」
凛さんとしては、それでも母親の味方をしたかったのだろう。
リサの怒りようは私も聞いていたので、あの場では女将さんを殺しかねない状態だったという。
凛さんがそれを察知して命乞いをしたということも聞いている。
愛原:「高橋からも言ってやれよ」
高橋:「うーん……。先生、申し訳ないんスけど、こればかりは俺もリサに一票っス」
愛原:「おいおい!」
リサ:「同士!」
高橋とリサは互いに握手を交わした。
高橋:「よく、BSAAが女将を殺さなかったと逆に驚いてるんスよ」
愛原:「それは被害者が俺達だけで、しかもこうやって生き残ったからだろう?人間だって、傷害罪などで逮捕されるだろうが、それでは死刑にならないからな」
高橋に関しては傷害罪、私に対しては【お察しください】。
いずれにせよ、例え女将さんが人間だったとしても、死刑は適用されない案件である。
その為、BSAAも殺処分まではしなかったのだろう。
但し、これが外国だと有無を言わさず射殺している恐れはある。
日本が批准しているのは、あくまでバイオハザードが発生して緊急事態の最中のみ活動を許すという、とても中途半端なものであって、警察権については地元の警察のみということになっている。
その為、さすがのBSAAもすぐには殺せなかったのだろう。
愛原:「しばらくの間は、藤野の研究施設で監禁生活か」
高橋:「そこはタイーホ&懲役刑とかじゃないんスね」
愛原:「まあ、普通の人間じゃないから。もしもまた暴走して、拘置所や刑務所でバイオハザード起こされたら大変なことになるだろう?」
高橋:「確かに……」
愛原:「とにかく、もう政府の管理下に置かれているんだ。あとは政府に任せればいいさ」
高橋:「はあ……」
で、再び天長会の宗教施設にもガサ入れができる口実ができる、と。
国家を敵に回すと、小さな傷口をどんどん大きく広げられるから(最近の例、某武闘派暴力団の組長や会長に対する判決)、反社の皆様方は気を付けないとね。
愛原:「リサも来週から学校が始まる。真面目に通わないと、善場主任に怒られるだけじゃ済まないぞ」
リサ:「ちゃんと行ってるよ」
愛原:「またイジメ問題で、学校から連絡が来ないようにしないとな?」
リサ:「う……。き、気を付けます……」
リサ、イジメ加害の件で学校から連絡される件数、【お察しください】。
隠れてこっそり、他の生徒の体内老廃物を捕食している(女子限定)のだが、時にはそれがイジメと捉えられることがあり、そういうことである。
愛原:「冬休み終了後、春休みになるまで、何か行事はあるか?」
まだ1年生のうちから、受験ということはないだろうが……。
そもそもリサ、大学進学を考えているのだろうか?
リサ:「あ、そうそう。中等部の時、できなかった修学旅行の代わりをやろうという話はある」
リサの代、中等部の修学旅行はコロナ禍で中止になってしまった。
その為、今でも積立金が宙に浮いたままなのである。
それとは別に、高等部にも修学旅行はある。
BSAAとの取り決めで、リサは海外には行けない。
国内のどこか、ということになりそうだ。
それが一体どこなのか……。
リサ:「多分、始業式の時に言われると思う」
愛原:「そうか」
未だコロナ禍は収束していないが、さすがに宙に浮いた中等部修学旅行は、まだ高等部1年生のうちにした方がいいかもな。
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