[4月12日18時50分 天候:晴 栃木県那須塩原市大原間 JR那須塩原駅→東北新幹線282B列車1号車内]
〔「ご乗車ありがとうございました。まもなく終点、那須塩原駅西口です。お忘れ物、落とし物の無いよう、ご注意ください」〕
私達を乗せた路線バスは、無事に那須塩原駅に到着した。
降りる時は、前扉から。
ICカードで払う。
これだと領収証が出ないから請求できないのではと思うかもしれないが、利用履歴を印字すれば出て来るので、証拠はある。
愛原「少し急ごう。19時3分発の“なすの”に乗れそうだ」
高橋「うぇっ?一服無しっスか?」
愛原「急げば1本くらいは吸えるかもしれないぞ?」
高橋「急ぎましょう」
ということで、駅構内に急ぎ足で入る。
因みに今、家に善場係長がやってきて、膝詰めでリサを説得しているところだそうだ。
まさか係長自ら足労されるとは意外だったが、これで安心というものだ。
残念ながら、夕食は駅弁になりそうだがな。
愛原「夕食は弁当でも買って行こう」
キップ売り場で新幹線のキップを買う。
もちろん、領収証を発行するのは忘れない。
愛原「って、あれ!?」
専用の駅弁売り場は無いようだが、NewDaysはある。
そこに行こうとすると、音声通話の着信があった。
着信音的に、善場係長からだろう。
愛原「あっ、はい!もしもし!?」
善場「愛原所長、お疲れさまです」
愛原「係長、お疲れ様です!今、那須塩原駅です。これから、新幹線で帰京します!」
善場「お疲れさまでした。何とか、リサの説得には成功しましたので、安心して帰って来てください。ただまあ、寄り道しないでくださいね」
愛原「分かってます。もう、新幹線に乗りますから!“なすの”282号です!」
善場「“なすの”282号ですね。……すると、もうそろそろ発車のようですが……」
愛原「そうなんです!」
善場「それでは乗り遅れては大変ですね。後で、メールさせて頂きますので、乗り遅れないことに専念してください」
愛原「分かりました。それでは失れ……」
リサ「先生のバカーッ!!」
善場係長が電話を切る直前、リサの怒声が聞こえて来た。
愛原「うあー……」
高橋「リサのヤツ、先生に罵声を浴びせるとは、いい度胸だ……!」
愛原「って、それより早く弁当買ってホームに行くぞ!」
高橋「は、はい!」
弁当や飲み物を手にホームへと急ぐ。
〔「1番線に停車中の電車は、19時3分発、“なすの”282号、東京行きです。終点の東京まで、各駅に止まります。自由席は前寄り6両、1号車から6号車です。まもなくの発車となります。ご利用のお客様は、ご乗車になりまして、お待ちください」〕
そして私達は、始発ホームに停車している10両編成の列車に乗り込んだ。
編成そのものは、往路と同じだ。
東京駅に着いてから高橋が一服できるよう、なるべく前の車両の方に移動する。
始発駅の夜の上り列車ということもあり、車内はそんなに混んでいなかった。
それこそ、2人席じゃなく、3人席を2人で占有しても迷惑にならないのではと思うくらい。
先頭車の空いている席に座ると、私は弁当をテーブルの上に置いて、荷物を網棚に置いた。
荷物には鞄とホテルで買った仮面の他、駅で買ったお土産もある。
リサの機嫌を取る為、お菓子を購入した。
〔「ご案内致します。この電車は19時3分発、“なすの”282号、東京行きです。那須塩原を出ますと、宇都宮、小山、大宮、上野、終点東京の順に止まります。まもなくの発車となります。ご乗車になりまして、お待ちください」〕
高橋「さすがにビールは無しっスか?」
愛原「善場係長が動いて下さった上に、仕事なんだから飲めるわけねーだろ」
高橋「それもそうっスね」
[同日19時03分 天候:晴 JR東北新幹線282B列車1号車内]
発車の時刻になり、ホームから発車ベルが聞こえて来る。
〔1番線から、“なすの”282号、東京行きが発車致します。次は、宇都宮に、止まります。黄色い線まで、お下がりください〕
私は駅弁を食べ始めていた。
因みに飲み物はビールではなく、ただのペットボトルのお茶。
発車ベルが鳴り終わると、甲高い客扱い終了合図のブザーが鳴り響いて、車両のドアが閉まる。
那須塩原駅にはホームドアが無い為、車両のドアが閉まると、ゆっくりと走り出した。
待避線ホームに停車している為、本線に出る際にいくつかのポイントを渡らないといけなく、それで速度制限が掛かる為だろう。
面白いのは、上り線ホームに出るまでの間、一瞬でも下り線を逆走する形になること。
趣味的には面白くても、JRにとっては、遅い列車が一瞬でも本線を支障することはダイヤ上のネックになる為、気持ちモヤモヤするところだろう。
元々は東海道本線の駅だった来宮駅がそこから切り離され、伊東線の駅になったのはそれが理由だからである。
〔♪♪(車内チャイム)♪♪。本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。この列車は、東北新幹線“なすの”号、東京行きです。次は、宇都宮に止まります。……〕
弁当を食べている間、善場係長からメールが送信されてくる。
リサには言い付けておいたので、私からもリサには謝罪するようにとのことだ。
あとは最低限の機嫌を取るだけで、リサからの質問に答える以外、余計なことは言わないようにとのことだ。
まあ、確かにそうだろう。
善場「上野利恵から、何か情報は得られましたか?」
と、最後に質問されたので、私は一応、秋田から『なまはげ御一行様』が、京都からは『大江山御一行様』が泊まりに来たらしいという話をした。
突拍子も無い話なので、証拠写真の集合写真を添付しておいた。
案の定、しばらく係長からは返信が無かったばかりか、あっても、大した情報ではないと切り捨てられた。
写真の見た目は秋田のナマハゲや、京都の酒呑童子などを観光ネタにしている観光業界関係者の慰安旅行にしか見えないからだ。
あくまでこちらは、バイオハザード対策関係。
ウィルスや特異菌の影響で、人間が鬼化してしまうことに今は対応しているだけなので、そうでない場合は管轄外なのだ。
〔「ご乗車ありがとうございました。まもなく終点、那須塩原駅西口です。お忘れ物、落とし物の無いよう、ご注意ください」〕
私達を乗せた路線バスは、無事に那須塩原駅に到着した。
降りる時は、前扉から。
ICカードで払う。
これだと領収証が出ないから請求できないのではと思うかもしれないが、利用履歴を印字すれば出て来るので、証拠はある。
愛原「少し急ごう。19時3分発の“なすの”に乗れそうだ」
高橋「うぇっ?一服無しっスか?」
愛原「急げば1本くらいは吸えるかもしれないぞ?」
高橋「急ぎましょう」
ということで、駅構内に急ぎ足で入る。
因みに今、家に善場係長がやってきて、膝詰めでリサを説得しているところだそうだ。
まさか係長自ら足労されるとは意外だったが、これで安心というものだ。
残念ながら、夕食は駅弁になりそうだがな。
愛原「夕食は弁当でも買って行こう」
キップ売り場で新幹線のキップを買う。
もちろん、領収証を発行するのは忘れない。
愛原「って、あれ!?」
専用の駅弁売り場は無いようだが、NewDaysはある。
そこに行こうとすると、音声通話の着信があった。
着信音的に、善場係長からだろう。
愛原「あっ、はい!もしもし!?」
善場「愛原所長、お疲れさまです」
愛原「係長、お疲れ様です!今、那須塩原駅です。これから、新幹線で帰京します!」
善場「お疲れさまでした。何とか、リサの説得には成功しましたので、安心して帰って来てください。ただまあ、寄り道しないでくださいね」
愛原「分かってます。もう、新幹線に乗りますから!“なすの”282号です!」
善場「“なすの”282号ですね。……すると、もうそろそろ発車のようですが……」
愛原「そうなんです!」
善場「それでは乗り遅れては大変ですね。後で、メールさせて頂きますので、乗り遅れないことに専念してください」
愛原「分かりました。それでは失れ……」
リサ「先生のバカーッ!!」
善場係長が電話を切る直前、リサの怒声が聞こえて来た。
愛原「うあー……」
高橋「リサのヤツ、先生に罵声を浴びせるとは、いい度胸だ……!」
愛原「って、それより早く弁当買ってホームに行くぞ!」
高橋「は、はい!」
弁当や飲み物を手にホームへと急ぐ。
〔「1番線に停車中の電車は、19時3分発、“なすの”282号、東京行きです。終点の東京まで、各駅に止まります。自由席は前寄り6両、1号車から6号車です。まもなくの発車となります。ご利用のお客様は、ご乗車になりまして、お待ちください」〕
そして私達は、始発ホームに停車している10両編成の列車に乗り込んだ。
編成そのものは、往路と同じだ。
東京駅に着いてから高橋が一服できるよう、なるべく前の車両の方に移動する。
始発駅の夜の上り列車ということもあり、車内はそんなに混んでいなかった。
それこそ、2人席じゃなく、3人席を2人で占有しても迷惑にならないのではと思うくらい。
先頭車の空いている席に座ると、私は弁当をテーブルの上に置いて、荷物を網棚に置いた。
荷物には鞄とホテルで買った仮面の他、駅で買ったお土産もある。
リサの機嫌を取る為、お菓子を購入した。
〔「ご案内致します。この電車は19時3分発、“なすの”282号、東京行きです。那須塩原を出ますと、宇都宮、小山、大宮、上野、終点東京の順に止まります。まもなくの発車となります。ご乗車になりまして、お待ちください」〕
高橋「さすがにビールは無しっスか?」
愛原「善場係長が動いて下さった上に、仕事なんだから飲めるわけねーだろ」
高橋「それもそうっスね」
[同日19時03分 天候:晴 JR東北新幹線282B列車1号車内]
発車の時刻になり、ホームから発車ベルが聞こえて来る。
〔1番線から、“なすの”282号、東京行きが発車致します。次は、宇都宮に、止まります。黄色い線まで、お下がりください〕
私は駅弁を食べ始めていた。
因みに飲み物はビールではなく、ただのペットボトルのお茶。
発車ベルが鳴り終わると、甲高い客扱い終了合図のブザーが鳴り響いて、車両のドアが閉まる。
那須塩原駅にはホームドアが無い為、車両のドアが閉まると、ゆっくりと走り出した。
待避線ホームに停車している為、本線に出る際にいくつかのポイントを渡らないといけなく、それで速度制限が掛かる為だろう。
面白いのは、上り線ホームに出るまでの間、一瞬でも下り線を逆走する形になること。
趣味的には面白くても、JRにとっては、遅い列車が一瞬でも本線を支障することはダイヤ上のネックになる為、気持ちモヤモヤするところだろう。
元々は東海道本線の駅だった来宮駅がそこから切り離され、伊東線の駅になったのはそれが理由だからである。
〔♪♪(車内チャイム)♪♪。本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。この列車は、東北新幹線“なすの”号、東京行きです。次は、宇都宮に止まります。……〕
弁当を食べている間、善場係長からメールが送信されてくる。
リサには言い付けておいたので、私からもリサには謝罪するようにとのことだ。
あとは最低限の機嫌を取るだけで、リサからの質問に答える以外、余計なことは言わないようにとのことだ。
まあ、確かにそうだろう。
善場「上野利恵から、何か情報は得られましたか?」
と、最後に質問されたので、私は一応、秋田から『なまはげ御一行様』が、京都からは『大江山御一行様』が泊まりに来たらしいという話をした。
突拍子も無い話なので、証拠写真の集合写真を添付しておいた。
案の定、しばらく係長からは返信が無かったばかりか、あっても、大した情報ではないと切り捨てられた。
写真の見た目は秋田のナマハゲや、京都の酒呑童子などを観光ネタにしている観光業界関係者の慰安旅行にしか見えないからだ。
あくまでこちらは、バイオハザード対策関係。
ウィルスや特異菌の影響で、人間が鬼化してしまうことに今は対応しているだけなので、そうでない場合は管轄外なのだ。
お読み頂き、ありがとうございます。
確かに高橋正義、並びに最近結婚したばかりのパールこと、霧崎真珠は喫煙者という設定です。
現在の事務所兼住宅が、愛原学の持ち物件で良かったですよ。
最近の日本の傾向として、「先に言ったモン勝ち」「死人に口無し」があると思います。
残念ながら私も、世法ではこの2つを上手く使って泳いでいるつもりです。
とはいえ、換気システムがまるでオフィスビルのそれみたいですね。
静かなようで、実は何やかんや賑やかなオフィスビルではその方式で良かったかもしれませんが、マンションでは合わないでしょう。
変わった方式でして,屋上に大型の換気ファンがあり
各戸の換気扇はダクトを通じて屋上に排出されます。
ところが,最上階の住民から屋上ファンの騒音が酷いと
クレームが出たために夜間は停止するようになりました。
すると今度は停止している間,各戸の換気扇を
作動すると行き場を失った煙は隣接する別の部屋に
逆流する事になります。
ベランダを含む共有部は禁煙になっているため
換気扇を作動して喫煙していたものが出来なくなった。
兎に角,「ハラハラ」というか「何でもハラ」というか
云ったもん勝ちの世の中ですね?
「高橋君」は私のマンションには住めないでしょうww