[11月6日16:59.天候:晴 福島県南会津郡南会津町 会津鉄道会津線 会津田島駅→ダイワリンクホテル会津田島]
〔「長らくの御乗車お疲れさまでした。まもなく終点、会津田島、会津田島に到着致します。1番線に入ります。お出口は、左側です。会津田島から先の区間ご利用のお客様、お乗り換えの御案内です。今度の会津若松行き、普通列車リレー129号は、4番線から発車致します。お降りの際はお忘れ物の無いよう、ご注意ください。ご乗車ありがとうございました。まもなく会津田島、会津田島です」〕
愛原:「よーし!やっと到着だな」
高橋:「腰が痛いっス」
リサ:「もうすっかり外は暗いね」
愛原:「ああ。冬が近いな」
そして冬は豪雪地帯でもある。
11月ではまださすがに雪は降っていないが、外は寒かろうと思い、薄手ではあるがコートは持って来ている。
それは善場主任も同じようで、紺色のドレスコートを羽織り出した。
高橋:「ここからホテルは近いのか?」
善場:「はい。ご案内します」
電車が到着してドアが開くと、明らかに都内より寒かった。
バイオハザード最中の霧生市に行った時は6月だったので全く寒くなかったが、さすがに今は寒い。
昼はまだ暖かいのだろうが。
駅員:「はい、ありがとうございました」
駅の改札口は自動化されておらず、ブースの中に立っている駅員にキップを渡して出る。
改札口の外は典型的な地方の駅らしく、観光物産館などが併設されていた。
レストランもあるようだが、もう既に閉店している。
善場:「ではホテルへ向かいます。付いて来てください」
駅の外に出ると、私達は善場主任に付いていった。
福島県の会津地方は山間にあるというイメージだが、この駅周辺は開けた場所にあるのだろう。
霧生市も市街地はこのような感じだった。
高橋:「それにしても先生、まるで霧生電鉄に乗ったみたいな感じでしたね」
愛原:「そうか?」
高橋:「トンネルの中に駅があるなんて、正にそうだったじゃないですか」
愛原:「リサがいた秘密の研究所入口のホームか。まあ、そうだな」
高橋:「俺、つい秘密の入口があるんじゃないかと思って、トンネルん中ずっと外見てましたよ」
愛原:「お前のあの行動、そうだったのか」
会津鬼怒川線内には湯西川温泉という駅がある。
その駅は山岳トンネルの中に設けられているのだが、その駅を出てから高橋のヤツ、やたらトンネルに入る度に目を凝らしていたのだが、そういうことだったのか。
愛原:「で、あったのか?」
高橋:「いや、見つかんなかったっス」
愛原:「だろうなw」
駅前ロータリーの前の通りを右に曲がり、郵便局の前を通る。
そして最初の交差点をまた右に曲がると、会津線の踏切がある。
さっき電車で通った所だ。
夕方ラッシュの始まる時間帯だからか、道路の方はそれなりに交通量があったが、踏切が閉まるタイミングには当たらなかった。
首都圏だと、開かずの踏切があるのが嘘みたいである。
その踏切を渡って少し行くと、今夜の宿であるホテルに到着した。
どうやら最近できたらしく、外観など新しい。
善場:「こちらです」
愛原:「新しそうなホテルですね」
高橋:「いいんじゃね?ねぇ、先生?」
愛原:「そうだな」
交差点を挟んで斜め向かいにはコンビニもあるので、不便ではない。
中に入ると、ロビーとフロントがあった。
右側にはレストランらしき所があるが、そこが朝食会場なのだろう。
夕食はやっていないようだ。
善場:「ちょっと待っててください」
そう言うと善場主任はフロントの方へ歩いて行った。
高橋:「先生、夕飯はどうします?」
愛原:「そうだな……。朝食はそこのレストランでいいだろうが、夕食まで善場さんに頼るのもなぁ……」
市街地だし、駅前を見た限りでは、飲食店はいくつかあった。
善場:「お待たせしました。部屋は2階ですので、カードキーを持ってください」
しばらくして、善場主任がカードキーを3枚持ってやってきた。
ツインの部屋が3つらしい。
すると部屋割りは自動的に私と高橋、栗原姉妹、そして善場主任とリサということになるわけだ。
善場:「朝食はあそこのレストランで、6時半からだそうです」
愛原:「やっぱりそうか」
善場:「部屋は全室禁煙なので、タバコは1階の喫煙所でお願いします」
善場主任はこの中で唯一の喫煙者である高橋を見て言った。
高橋:「へーへー」
愛原:「今のうち吸っておくか?」
高橋:「後ででいいですよ」
善場:「今のうち、明日のことでお願いがあります」
愛原:「何ですか?」
善場:「明日はなるべく早く出発したいので、朝食は開始時間に食べて頂きたいのです」
愛原:「つまり、6時半ですね」
善場:「そうです。で、7時台には出発したいです。霧生市には9時ぐらいに着きたいので」
愛原:「ここから霧生市って、どのくらい掛かるんですか?」
善場:「およそ車で2時間です。もっとも、高速道路は通っていないことはお分かりだと思います」
もっと霧生市に近い町はあるのだが、田舎過ぎてそもそも宿泊地が無いとか、そういう問題に直面するのとは別に、リサが他のリサ・トレヴァーを呼び寄せてしまいやすいという警戒からだ。
愛原:「じゃあ、明日は6時に起きるか」
高橋:「うっス」
愛原:「今夜の夕食はどうするんですか?」
善場:「そこは決めていませんので、所長方にお任せしますよ」
愛原:「えっ、私ですか?……高橋、何とかしろ」
高橋:「えっ?あー……。えっと……ですね……。ああ!ラーメン屋!さっきラーメン屋の看板見えましたよ!そこはどうっスか!?」
愛原:「ラーメンかぁ……」
リサ:「ラーメン!?食べたい!」
リサがパンと手を叩いて言った。
善場:「お2人は何かありますか?」
栗原蓮華:「ファミレスは無いですよね?」
愛原:「駅前見た限りでは無かったし、多分国道沿いにはあると思うけど、それってつまり、車が無いと不便な場所だってことだよ」
蓮華:「そうですよね。分かりました。ラーメンで手を打ちます」
善場:「話は決まりましたか?それでは18時に、またロビーに集合しましょう」
愛原:「ああ、善場主任も御一緒で?」
善場:「いけませんか?」
愛原:「いえ、そんなことは!」
ただ、ラーメン屋は当たりハズレが大きいので、もしハズレに当たったとしたら、高橋のヤツ、総スカン食らうだろうな。
〔「長らくの御乗車お疲れさまでした。まもなく終点、会津田島、会津田島に到着致します。1番線に入ります。お出口は、左側です。会津田島から先の区間ご利用のお客様、お乗り換えの御案内です。今度の会津若松行き、普通列車リレー129号は、4番線から発車致します。お降りの際はお忘れ物の無いよう、ご注意ください。ご乗車ありがとうございました。まもなく会津田島、会津田島です」〕
愛原:「よーし!やっと到着だな」
高橋:「腰が痛いっス」
リサ:「もうすっかり外は暗いね」
愛原:「ああ。冬が近いな」
そして冬は豪雪地帯でもある。
11月ではまださすがに雪は降っていないが、外は寒かろうと思い、薄手ではあるがコートは持って来ている。
それは善場主任も同じようで、紺色のドレスコートを羽織り出した。
高橋:「ここからホテルは近いのか?」
善場:「はい。ご案内します」
電車が到着してドアが開くと、明らかに都内より寒かった。
バイオハザード最中の霧生市に行った時は6月だったので全く寒くなかったが、さすがに今は寒い。
昼はまだ暖かいのだろうが。
駅員:「はい、ありがとうございました」
駅の改札口は自動化されておらず、ブースの中に立っている駅員にキップを渡して出る。
改札口の外は典型的な地方の駅らしく、観光物産館などが併設されていた。
レストランもあるようだが、もう既に閉店している。
善場:「ではホテルへ向かいます。付いて来てください」
駅の外に出ると、私達は善場主任に付いていった。
福島県の会津地方は山間にあるというイメージだが、この駅周辺は開けた場所にあるのだろう。
霧生市も市街地はこのような感じだった。
高橋:「それにしても先生、まるで霧生電鉄に乗ったみたいな感じでしたね」
愛原:「そうか?」
高橋:「トンネルの中に駅があるなんて、正にそうだったじゃないですか」
愛原:「リサがいた秘密の研究所入口のホームか。まあ、そうだな」
高橋:「俺、つい秘密の入口があるんじゃないかと思って、トンネルん中ずっと外見てましたよ」
愛原:「お前のあの行動、そうだったのか」
会津鬼怒川線内には湯西川温泉という駅がある。
その駅は山岳トンネルの中に設けられているのだが、その駅を出てから高橋のヤツ、やたらトンネルに入る度に目を凝らしていたのだが、そういうことだったのか。
愛原:「で、あったのか?」
高橋:「いや、見つかんなかったっス」
愛原:「だろうなw」
駅前ロータリーの前の通りを右に曲がり、郵便局の前を通る。
そして最初の交差点をまた右に曲がると、会津線の踏切がある。
さっき電車で通った所だ。
夕方ラッシュの始まる時間帯だからか、道路の方はそれなりに交通量があったが、踏切が閉まるタイミングには当たらなかった。
首都圏だと、開かずの踏切があるのが嘘みたいである。
その踏切を渡って少し行くと、今夜の宿であるホテルに到着した。
どうやら最近できたらしく、外観など新しい。
善場:「こちらです」
愛原:「新しそうなホテルですね」
高橋:「いいんじゃね?ねぇ、先生?」
愛原:「そうだな」
交差点を挟んで斜め向かいにはコンビニもあるので、不便ではない。
中に入ると、ロビーとフロントがあった。
右側にはレストランらしき所があるが、そこが朝食会場なのだろう。
夕食はやっていないようだ。
善場:「ちょっと待っててください」
そう言うと善場主任はフロントの方へ歩いて行った。
高橋:「先生、夕飯はどうします?」
愛原:「そうだな……。朝食はそこのレストランでいいだろうが、夕食まで善場さんに頼るのもなぁ……」
市街地だし、駅前を見た限りでは、飲食店はいくつかあった。
善場:「お待たせしました。部屋は2階ですので、カードキーを持ってください」
しばらくして、善場主任がカードキーを3枚持ってやってきた。
ツインの部屋が3つらしい。
すると部屋割りは自動的に私と高橋、栗原姉妹、そして善場主任とリサということになるわけだ。
善場:「朝食はあそこのレストランで、6時半からだそうです」
愛原:「やっぱりそうか」
善場:「部屋は全室禁煙なので、タバコは1階の喫煙所でお願いします」
善場主任はこの中で唯一の喫煙者である高橋を見て言った。
高橋:「へーへー」
愛原:「今のうち吸っておくか?」
高橋:「後ででいいですよ」
善場:「今のうち、明日のことでお願いがあります」
愛原:「何ですか?」
善場:「明日はなるべく早く出発したいので、朝食は開始時間に食べて頂きたいのです」
愛原:「つまり、6時半ですね」
善場:「そうです。で、7時台には出発したいです。霧生市には9時ぐらいに着きたいので」
愛原:「ここから霧生市って、どのくらい掛かるんですか?」
善場:「およそ車で2時間です。もっとも、高速道路は通っていないことはお分かりだと思います」
もっと霧生市に近い町はあるのだが、田舎過ぎてそもそも宿泊地が無いとか、そういう問題に直面するのとは別に、リサが他のリサ・トレヴァーを呼び寄せてしまいやすいという警戒からだ。
愛原:「じゃあ、明日は6時に起きるか」
高橋:「うっス」
愛原:「今夜の夕食はどうするんですか?」
善場:「そこは決めていませんので、所長方にお任せしますよ」
愛原:「えっ、私ですか?……高橋、何とかしろ」
高橋:「えっ?あー……。えっと……ですね……。ああ!ラーメン屋!さっきラーメン屋の看板見えましたよ!そこはどうっスか!?」
愛原:「ラーメンかぁ……」
リサ:「ラーメン!?食べたい!」
リサがパンと手を叩いて言った。
善場:「お2人は何かありますか?」
栗原蓮華:「ファミレスは無いですよね?」
愛原:「駅前見た限りでは無かったし、多分国道沿いにはあると思うけど、それってつまり、車が無いと不便な場所だってことだよ」
蓮華:「そうですよね。分かりました。ラーメンで手を打ちます」
善場:「話は決まりましたか?それでは18時に、またロビーに集合しましょう」
愛原:「ああ、善場主任も御一緒で?」
善場:「いけませんか?」
愛原:「いえ、そんなことは!」
ただ、ラーメン屋は当たりハズレが大きいので、もしハズレに当たったとしたら、高橋のヤツ、総スカン食らうだろうな。
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