[6月24日12:00.天候:曇 東京都江東区豊洲]
大惨事となっている豊洲地区の上空に1機のヘリが飛来した。
それはマスコミのヘリではなく、機体にはDCJと書かれている。
鳥柴:「な、何てこと……!敷島社長は大丈夫なの?」
すると鳥柴の後ろに座っている、ある者は頷いた。
???:「大丈夫でしょう。あれを御覧ください。エミリーが夢中で戦っておりますでしょう?御無事であるからに、他なりませんわ」
鳥柴:「だといいんだけど……」
鳥柴は横に乗っているパイロットに言った。
鳥柴:「取りあえず、エミリーをピックアップして敷島エージェンシーさんに向かいましょう。あのビルなら、ヘリポートがあるはずです」
パイロット:「了解しました」
???:「いや、今着陸するのは危険ですよ」
後ろに座っている者の言う通りだった。
まだ倒しきれていない黒いロボットが、DCJのヘリを見て発砲してきたのだ。
パイロット:「うわっ!」
鳥柴:「きゃっ!」
幸い、ヘリが操縦不能になるほどの大きなダメージは受けなかったが、確かに危険であることを知った。
???:「いくら鬼のように強いお姉様でも、多勢に無勢でしょう。幸い避難が完了したか、あるいは死屍累々の死体だけとなっているようですので、私も援護しましょう」
鳥柴:「接触はダメよ。まずは敷島社長に、あなたを会わせることから始める計画なんだから」
???:「大丈夫です。ここからでも十分ですわ」
口調からもうお分かりのように、それは女である。
女はヘリのドアを開けると、そこからRデコイをいくつも投下した。
エミリーに群がろうとした黒いロボット達は、何個も投下されたデコイに引き寄せられ、爆発に巻き込まれて次々とバラバラになっていく。
???:「じゃあね、お姉様?後でお会いしましょうね」
ヘリがららぽーとから離脱して行く。
エミリー:「あ、あれは……!?あれは、あの時の未確認……!」
エミリーはDCJのヘリだと認識できたが、そこにDCJ成田営業所から発せられた未確認のロイドも搭載されていた。
エミリー:「成田営業所とは未だに連絡が取れないというし、もしかして……!?」
エミリーは未確認IDのロイドが悪いヤツで、DCJ成田営業所の人間を人質にヘリで飛んでいると予想した。
ヘリが向かっている先は豊洲アルカディアビル。
敷島エージェンシーの入居しているビルだ。
エミリー:「急がなきゃ!」
エミリーはブースターを使い、急いで事務所に向かった。
[同日同時刻 天候:雨 埼玉県さいたま市西区 DCJロボット未来科学館]
ここも爆弾テロの被害を受けた以上は、臨時に休館するしか無かった。
日曜日と言えども、警察が規制線を張って関係者以外の出入りを制限している。
シンディ:「マスター、大変です!姉さんが黒いロボット達と交戦中です!」
アリスが研究室にいたところ、シンディが血相を変えて飛び込んで来た。
アリス:「何ですって!?場所は!?」
シンディ:「敷島エージェンシーの近くです!姉さんの『目』とリンクします」
シンディが近くの白い壁に、エミリーの目線を投影する。
ちょうどエミリーは、敷島エージェンシーのビルに入って行くところだった。
アリス:「どうやら無事のようね」
シンディ:「姉さんは頑丈ですから」
アリス:「あなたもね。タカオの会社の近くで、エミリーが黒いロボット達と交戦したということは……」
シンディ:「テロリスト達は、今度は社長に狙いを定めたということになります」
アリス:「タカオの立場なら、しょうがないことだとは思うわ。でもね……」
シンディ:「もし御命令頂ければ、すぐに私も向かいます」
アリス:「そうね。今更もうここは狙わないだろうし……」
チュドーン!
アリス:「What!?」
爆発音がしたと同時に、館内にアラームが鳴り響く。
アリス:「な、何事!?」
シンディはすぐに館内の監視カメラとリンクを繋いだ。
シンディ:「ああっ!?」
シンディの目に映ったのは……。
アリス:「なに、どうしたの!?」
シンディ:「デイジーです!デイジーがここに来ました!」
アリス:「何ですって!?」
シンディ:「マスターはシェルターに避難してください!ここは私が……」
アリス:「分かったわ。シンディ、よろしく頼むわ」
シンディ:「お任せください!」
シンディは急いで研究室を飛び出し、デイジーがやってきた方向へ向かった。
アルエット:「博士はお忙しいんです!今、お会いできません!」
行ってみると、何とアルエットが対応していた。
デイジー:「あら、そう?でも、こっちも忙しいのよね。何とか呼んで来てもらえないかしら?さもないと……」
デイジーは右手をライフルに変形させると、あさっての方向に発砲した。
職員:「ぎゃああああっ!」
あさっての方向にいたのは、立ちすくんでいた職員。
胸をライフル弾が貫通した。
デイジー:「あらあら。たまたま当たっちゃったわね。早く呼んでもらわないと、次は誰に当たるのかなー?」
アルエット:「そ、そんな……!」
シンディ:「きさま、いい加減にしろ!!」
シンディが飛び膝蹴りをしたが、それをデイジーはサッと交わした。
デイジー:「あらあら。乱暴者のお姉様が来ましたね」
シンディ:「だまらっしゃい!マスターを殺しに来たのね!その前に私がキサマをバラバラにする!」
デイジーは呆れたように溜め息を吐いた。
そして……。
デイジー:「旧型のオンボロイドお姉様、最新型の妹である私が解体してあげますわ!」
シンディ:「抜かせ!」
旧型とはいえ未だに兵器としても通用するシンディ、それの劣化版とはいえ不法に強化改造されたデイジー。
ガチンコ勝負の火ぶたがここに切って落とされた。
アルエット:「私も戦います!」
シンディ:「あんたは無理よ!」
アルエット:「これでも7号機に止めを刺したことがあるんだよ!」
シンディ:「いや、知ってるけどさ!」
デイジー:「私と同じマルチタイプ派生機のコ、戦闘力が無いなら奥で引っ込んでな。同じロイドまで壊そうとは思わないから」
アルエット:「シンディお姉ちゃんは壊そうとしてるじゃん!」
そう言いつつ、アルエットは本当に館内へと走り去って行った。
もちろん、逃げたのではなく……。
アルエット:「バージョン400召喚!!」
戦闘力が無いのなら、戦闘力のあるロボットを操作して戦おうとした。
バージョン400とはバージョン4.0を巨大化したようなデザインのロボットだ。
もちろん自動運転可能ではあるが、頭部にはコックピットがあり、そこに乗り込んで手動操作もできる。
今はアルエットのみ認証して、手動運転できる仕様になっていた。
アルエット:「いっくよー!」
果たして、これでどこまで行けるのだろうか?
大惨事となっている豊洲地区の上空に1機のヘリが飛来した。
それはマスコミのヘリではなく、機体にはDCJと書かれている。
鳥柴:「な、何てこと……!敷島社長は大丈夫なの?」
すると鳥柴の後ろに座っている、ある者は頷いた。
???:「大丈夫でしょう。あれを御覧ください。エミリーが夢中で戦っておりますでしょう?御無事であるからに、他なりませんわ」
鳥柴:「だといいんだけど……」
鳥柴は横に乗っているパイロットに言った。
鳥柴:「取りあえず、エミリーをピックアップして敷島エージェンシーさんに向かいましょう。あのビルなら、ヘリポートがあるはずです」
パイロット:「了解しました」
???:「いや、今着陸するのは危険ですよ」
後ろに座っている者の言う通りだった。
まだ倒しきれていない黒いロボットが、DCJのヘリを見て発砲してきたのだ。
パイロット:「うわっ!」
鳥柴:「きゃっ!」
幸い、ヘリが操縦不能になるほどの大きなダメージは受けなかったが、確かに危険であることを知った。
???:「いくら鬼のように強いお姉様でも、多勢に無勢でしょう。幸い避難が完了したか、あるいは死屍累々の死体だけとなっているようですので、私も援護しましょう」
鳥柴:「接触はダメよ。まずは敷島社長に、あなたを会わせることから始める計画なんだから」
???:「大丈夫です。ここからでも十分ですわ」
口調からもうお分かりのように、それは女である。
女はヘリのドアを開けると、そこからRデコイをいくつも投下した。
エミリーに群がろうとした黒いロボット達は、何個も投下されたデコイに引き寄せられ、爆発に巻き込まれて次々とバラバラになっていく。
???:「じゃあね、お姉様?後でお会いしましょうね」
ヘリがららぽーとから離脱して行く。
エミリー:「あ、あれは……!?あれは、あの時の未確認……!」
エミリーはDCJのヘリだと認識できたが、そこにDCJ成田営業所から発せられた未確認のロイドも搭載されていた。
エミリー:「成田営業所とは未だに連絡が取れないというし、もしかして……!?」
エミリーは未確認IDのロイドが悪いヤツで、DCJ成田営業所の人間を人質にヘリで飛んでいると予想した。
ヘリが向かっている先は豊洲アルカディアビル。
敷島エージェンシーの入居しているビルだ。
エミリー:「急がなきゃ!」
エミリーはブースターを使い、急いで事務所に向かった。
[同日同時刻 天候:雨 埼玉県さいたま市西区 DCJロボット未来科学館]
ここも爆弾テロの被害を受けた以上は、臨時に休館するしか無かった。
日曜日と言えども、警察が規制線を張って関係者以外の出入りを制限している。
シンディ:「マスター、大変です!姉さんが黒いロボット達と交戦中です!」
アリスが研究室にいたところ、シンディが血相を変えて飛び込んで来た。
アリス:「何ですって!?場所は!?」
シンディ:「敷島エージェンシーの近くです!姉さんの『目』とリンクします」
シンディが近くの白い壁に、エミリーの目線を投影する。
ちょうどエミリーは、敷島エージェンシーのビルに入って行くところだった。
アリス:「どうやら無事のようね」
シンディ:「姉さんは頑丈ですから」
アリス:「あなたもね。タカオの会社の近くで、エミリーが黒いロボット達と交戦したということは……」
シンディ:「テロリスト達は、今度は社長に狙いを定めたということになります」
アリス:「タカオの立場なら、しょうがないことだとは思うわ。でもね……」
シンディ:「もし御命令頂ければ、すぐに私も向かいます」
アリス:「そうね。今更もうここは狙わないだろうし……」
チュドーン!
アリス:「What!?」
爆発音がしたと同時に、館内にアラームが鳴り響く。
アリス:「な、何事!?」
シンディはすぐに館内の監視カメラとリンクを繋いだ。
シンディ:「ああっ!?」
シンディの目に映ったのは……。
アリス:「なに、どうしたの!?」
シンディ:「デイジーです!デイジーがここに来ました!」
アリス:「何ですって!?」
シンディ:「マスターはシェルターに避難してください!ここは私が……」
アリス:「分かったわ。シンディ、よろしく頼むわ」
シンディ:「お任せください!」
シンディは急いで研究室を飛び出し、デイジーがやってきた方向へ向かった。
アルエット:「博士はお忙しいんです!今、お会いできません!」
行ってみると、何とアルエットが対応していた。
デイジー:「あら、そう?でも、こっちも忙しいのよね。何とか呼んで来てもらえないかしら?さもないと……」
デイジーは右手をライフルに変形させると、あさっての方向に発砲した。
職員:「ぎゃああああっ!」
あさっての方向にいたのは、立ちすくんでいた職員。
胸をライフル弾が貫通した。
デイジー:「あらあら。たまたま当たっちゃったわね。早く呼んでもらわないと、次は誰に当たるのかなー?」
アルエット:「そ、そんな……!」
シンディ:「きさま、いい加減にしろ!!」
シンディが飛び膝蹴りをしたが、それをデイジーはサッと交わした。
デイジー:「あらあら。乱暴者のお姉様が来ましたね」
シンディ:「だまらっしゃい!マスターを殺しに来たのね!その前に私がキサマをバラバラにする!」
デイジーは呆れたように溜め息を吐いた。
そして……。
デイジー:「旧型のオンボロイドお姉様、最新型の妹である私が解体してあげますわ!」
シンディ:「抜かせ!」
旧型とはいえ未だに兵器としても通用するシンディ、それの劣化版とはいえ不法に強化改造されたデイジー。
ガチンコ勝負の火ぶたがここに切って落とされた。
アルエット:「私も戦います!」
シンディ:「あんたは無理よ!」
アルエット:「これでも7号機に止めを刺したことがあるんだよ!」
シンディ:「いや、知ってるけどさ!」
デイジー:「私と同じマルチタイプ派生機のコ、戦闘力が無いなら奥で引っ込んでな。同じロイドまで壊そうとは思わないから」
アルエット:「シンディお姉ちゃんは壊そうとしてるじゃん!」
そう言いつつ、アルエットは本当に館内へと走り去って行った。
もちろん、逃げたのではなく……。
アルエット:「バージョン400召喚!!」
戦闘力が無いのなら、戦闘力のあるロボットを操作して戦おうとした。
バージョン400とはバージョン4.0を巨大化したようなデザインのロボットだ。
もちろん自動運転可能ではあるが、頭部にはコックピットがあり、そこに乗り込んで手動操作もできる。
今はアルエットのみ認証して、手動運転できる仕様になっていた。
アルエット:「いっくよー!」
果たして、これでどこまで行けるのだろうか?
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます