ゴルフィーライフ(New) ~ 龍と共にあれ

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「借り物の時間」のなかで「分人」を生きろ。

2015年07月18日 | 心の筋力トレーニングを続けよう

「借り物の時間」のなかで「分人」を生きろ。
確固たる自己などというものはなく、その時々や関係性のなかで生まれてくる分人を、どう育てるか、それが問題だ。

Borrowed Time (Acoustic) - John Lennon

英語のborrowed timeという表現には、どこか、” 主体的に生きる自分という固定観念と矛盾をきたす ” 感じがある。
でも、「時間も身体も心も借り物だ」という感覚を持つようにしてみると、呼吸の仕方や、感情の発生の仕方まで変わってくるようにも思えます。
一方向にただただ流れる絶対時間に従うだけではなく、
時間や感覚と、自分との関係を、「分人」として場面ごとに切り分けていく。時間意識を書き換える。
(
修業論 ~ 無敵とはなにか)
(心の時代の次へ ~ あわいの力
)

 

学校での分人がイヤになっても、放課後の自分はうまくいっている。
それならば、その放課後の「分人」こそを足場にして、生きる道を考えるべきである。
それを多重人格だとか、ウラオモテがあるとか言うのは、
放課後まで学校でいじめられている自分を引きずる辛さを知らない浅はかな人間だ。
学校での自分と放課後の自分とは、別の分人だと区別できるだけで、どれほど気が楽になるだろう?
自分を愛されない人間として本質規定してしまってはならない。それはあくまで、その人間との関係の問題だ。
もし、新しい分人が自分の中で膨らみ、自信が持てるようになったなら、そこを足場にして、改めて過去の分人と向き合ってみればいい。
「人格は一つしかない」、「本当の自分はただ一つ」という考え方は、人に不毛な苦しみを強いるものである。
私たちは、人や環境との関係の中で、新たに分人化する。

「個人」という単位で自分を捉えるのではなく、「分人」という単位で捉えていく、「個人主義」ではなく「分人主義」。

啓蒙書の挿絵風になってしまったが、日帰り会津の猪苗代湖畔。 

確かに社会に対して個人というのは、政治や経済を考える上では有意義な考え方だった。
唯一絶対の神に向かい合うのは唯一本当の自分であり、
個人という概念は信仰と論理から導かれた、いわば人工的な人間観だった。

でも、もうそろそろ良いんじゃないか。
もっと現実に即した、新しい概念を基準に、自分のこと、他人との関係を考え直しても良いんじゃないか。
すべての間違いの元は、唯一無二の「本当の自分」という神話である。
日常生きている複数の人格とは別に、どこか中心となる「自我」が存在しているかのように考える。
複数の人格は表面的な「キャラ」や「仮面」に過ぎず、「本当の自分」は、その奥に存在しているのだと理解しようとする。
この矛盾のために、私たちは思い悩み、苦しんできた。
たった一つの自分など存在しない。

対人関係ごとに顕れてくる、それぞれの自分(分人)がすべて「本物の自分」である。

この「分人」という概念を、単に気分を紛らわすためのものではなく、
もっと積極的に採り入れてみても良いのではないかと思わせるエピソードも紹介されていた。
言葉を通して人は考えるから、言葉は想像している以上に人間を規定する。
「分人」という言葉は、規定された世界観から、多様性を引き出す可能性を秘めているように思える。

~私は大学生の頃、二年間ほぼ毎日のように、アパートの近所のコンビニに通っていた。
そこでいつも顔を合わせる店員は、私と大して歳も変わらないくらいの大学生だったが、
彼とは会話らしい会話をただの一度も交わすことなく、そのまま私は引っ越してしまった。
もし、人を介した飲み会ででも出会っていたなら、私たちは、お互いに、別の分人を生じさせていたかもしれない。

どんな「分人」を生じさせるのか、
どういう関係や環境を生じさせていくのか、それは相手次第なのだが、
それは自分次第でもある、ということを考えさせられるエピソードです。
育てきれずに消えていく「分人」のなかに、育てるべき「分人」が沢山いるのではないか。

( ↓ ) 「借り物の時間」にいるのだと思うと、身が軽くなる。
    前から気になっていたサバイバーシップ・ラウンジに参加。(治験ホールアウト)
    会社とは違った形での社会参加、育てるべき分人を引き出そうとしているのかもしれません。

 

( ↓ ) ジョン レノン×アル パチーノという、私的には夢のような組合せ。
     「自分の出演した作品を観て、初めて泣いた(アル パチーノ)」。

9.5公開 映画『Dear ダニー 君へのうた』予告編

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