ゴルフィーライフ(New) ~ 龍と共にあれ

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近視の金縛りにあっている日本人

2009年07月02日 | 読書ノート
眼が人を変える
田村 知則,小林 信也
草思社

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「眼が人を変える」の続き、です。

最近の日本人は視力のみを過大評価し、近視を眼の能力が低い、と考える傾向にあるそうです。
しかし、それは、あの人の眼力はすごいとか"目利き"という言葉にあるように、
いわゆる「内の眼」の重要さへの気づきが欠けてしまっていて、
むしろ、近視、視力、といったものは、道具で調節してしまえるものなのです。

<*注>
   外からの情報を入力する機能(光学機能、アイテクニック、眼球運動・調節能力)を持つ「外の眼」、
   網膜に映っていない情報を内部処理し、行動(出力)を起こすのが「内の眼」。
   内の眼は、イメージ、空間認知、予測、などの力を含み、思考や感情といった経験や学習により、その情報処理機能は影響を受ける。


視力は視覚の一部でしかない。
大切なのは眼で見た情報を脳の中で統合させ、判断し、指令を出して、
それを受けて行動する身体機能とのコーディネーション、「視覚能力」です。


この本の中で、中島みゆき(かなりの近視)と松任谷由美(視力1.5)の個性の違いを、眼の傾向から分析している箇所があって、
引用されている中島みゆきの発言が、興味深かったです。
~ 「物事がはっきり見えると苦しい。メガネはかければ見える道具だが、必ずしもいつもかけているわけじゃない。」
~ 「近視は、見たくないものを見なくてすむ便利な眼。」

僕は30過ぎになって、初めてメガネを作ったくちなのですが、
仕事場を出るとメガネはうっとうしいので外します。
(ゴルフのときは、度付きの着脱式レンズのついたサングラスを愛用してます。)
普段の生活では、何もかもクリアに見える、ことをあまり重要視しない、という点では、
中島みゆきの発言は、なかなか的を得た発言だ、と感じました。

照明にしても、そうですね。
TPOによりますが、どちらかというと煌々と明るいのが好みだったのが、
間接照明のようなちょっと薄暗いくらいの方が、癒され落ち着く傾向が強まってきたように思います。

逆に「外の眼」が強いタイプのユーミンは、風景描写が得意で、
色の表現ひとつとっても、パール色、群青色、茜色、と色彩表現も豊か、ということです。

たしかに、古来の日本人って、萌黄色とか、西洋にはない色彩表現の豊かさを持っています。

近視の金縛りにあう必要はないのでしょうが、色彩感覚は豊かであった方がいいですよね。
要はバランス、の問題だと思います。


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