本年の勝手にゲーム大賞は『龍が如く7 外伝 名を消した男』に決定した。
パッケージ裏の紹介文にあるとおり、かつて伝説の極道と呼ばれた男・桐生一馬は愛する者たちを守るために自らの死を偽装し、名を捨てて闇へと潜る。 ある組織の下で任務を請け負うエージェントとして空虚な余生を送る桐生だが、その静寂を破る存在が……という内容だ。
「あと何を失えば、大切な人を守れるのか」のキャッチ・コピーが胸に刺さる。
シリーズ外伝なのでストーリーそのものは短いが、よく練り上げられた物語になっており、主人公と過去から彼を取巻く人々との繋がりが見事に結晶化している。
今作に興味を持たれた方へは是非にとお薦めしたい。 もしも、龍シリーズが初めての場合は、可能な限り過去作に触れてから本作に取り掛かるほうが絶対に楽しめる。 そういった意味ではファン・アイテムとも言えるけれども、初登場の登場人物達もまた期待値以上に魅力的であった。
シリアスな展開と素っ頓狂なチャラけた部分が混ぜこぜな、いつもの龍シリーズらしさ。 それも御愛嬌ということで遊んで頂きたい。
ワザありの作品であり、文句なしの大賞である。