「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「朝夕のご挨拶」

2015-10-16 20:15:17 | 和歌

 秋明菊の「朝夕のご挨拶」に、目を瞠った。
朝の光を感じて開花し、夕方が近づくと閉じかけ、夜は花芯が見えないように窄む。秋明菊の「朝夕のご挨拶」を、ものの見事に捉えた感性に感嘆した。
花を愛ずるとは、このような花との交歓を表す言葉であろう。

                     
                          撮影とご提供 片岡勝子様

 黒をバックに、秋明菊の嫋やかな表情を見事に捉えた力量にも敬服だ。
それにしても、同じ花をほぼ同じ場所から写して、これほど表情に変化が観られるのかと、改めて感心させられた。何気なく花は生き物、生花だと理解してはいたが、この様に活き活きとした反応を示す秋明菊花であったのかと、目を瞠った。
 

           朝夕のご挨拶かな秋明菊の

           朝日に微笑み夕べに窄むは


           斯くばかり活き活き表情変えるとは

           朝(あした)と夕べのご挨拶なれ


           花を愛でて言葉を交わせば表情の

           変化に目ざとく気付く君かな


           いや遠く秋明菊の嫋やかな

           ご挨拶うけこころ和みぬ