「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「紅小菊」

2013-01-03 14:24:44 | 和歌

 正月の「うつろ庵」の庭先に、「紅小菊」の一輪が咲いた。

 昨今の寒気が厳しい気候では、よもや莟は開くまいと案じていたが、健気にも小花を咲かせて、虚庵夫妻に新年のご挨拶をしてくれた。葉の色が白っぽく見えるのは、防寒用のごく短い羽毛が菊葉を覆っているためかもしれない。それも見ようによっては、お正月の薄化粧に見えるのは、身贔屓と云うものか。

 


           いと寒き年の初めにけな気にも

           くれない一輪 小菊は咲きぬ


           新玉の年の初めのご挨拶に

           じじ・ばば思わず ほほえみ返しぬ


           おしろいをほんのり刷くや菊の葉は

           正月寿ぐお化粧ならむか