「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「むらさきつゆくさ・紫露草」

2009-05-25 00:59:22 | 和歌
 
 「紫つゆ草」が咲き始めた。

 大きな樹の下の露草は、背丈が若干伸びがってに見えるが、陽射しが不足しているのだろうか。
露草に限らず草花は、陽射しが不足すれば、たちまち背丈を伸ばして陽光を求めるのでなよなよと徒長するが、この露草は花茎も葉もしっかり育っているところを見れば、肥沃な土地ゆえに、すくすくと育ったものの様だ。




             樹の下に咲き初む紫つゆ草の 

             陽ざしを気づかう翁となるかも


             露草の花さわやかに吾を迎え

             挨拶するらし仄かに揺れるは







 しばらく「紫露草」の傍らに佇んでいたら、虚庵居士の心配を察知したのだろうか、大樹の梢が風でざわめいて、露草に木漏れ日が降り注いだ。木の葉を透けて降り注ぐ陽光がキラメキ踊って、露草は歓声を
あげたかの様に思われた。


             心配はいらぬといふや木漏れ日の 

             スポットライトを露草は浴びて