「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「蘇芳梅の綻び」

2008-02-05 22:15:07 | 和歌

 全国的な寒波と降雪に見舞われた一両日であった。

 三浦半島の横須賀にも、何年振りかで積雪があった。
「うつろ庵」の周辺では、道路の雪も瞬く間にとけてしまったが、たった1キロほど離れた市街地ではかなりの積雪が、2日を経た今日もまだ残っていた。

 郷里の信州では、「雪の明日は裸の洗濯」との言い伝えがあって、降雪の後には不思議なことに、暖かな好天に恵まれたものだった。まさか「裸になって洗濯をする」ほどの暖かさではないが、寒冷地の住民の思いを素直に伝える名言だ。

 そんな好天に恵まれて、「うつろ庵」の深紅の蘇芳梅が綻んだ。






              青空を背に口つぐむ紅梅と

           日ごとに交わすは朝の語らひ


           大寒の梢に固き蕾かな
 
           日に日に色づき膨らむおとめか








              郷里の古老の言葉 「雪の明日は

           裸の洗濯」 陽ざし好きかな

    
           立春を寿ぐ気配に蘇芳梅の

           綻び 咲くかも 庵の庭に


           キャメロンが娘と共に来るといふ

           孫の笑顔を梅花に観しかも