送られつ 送りつ はては木曽の秋
____芭蕉____
遠く名古屋からおいしい秋が届いた。
おいしいのなんのって!
控えめな甘さで、素朴な栗の風味が口いっぱいに広がる。
う~ん、おいしい。
栗好きのワタシ。
これまでにあらゆる栗きんとんを食したが、
コレが一番!?
先日の小布施の栗きんとん以上かな。。
「花火」と命名された細く切ったサツマイモ、
水飴を絡めたものと、塩味の2種。
こちらも皮つきがあったりと、素材がひきたつ旨さ。
ちょっとつまむつもりが、
イツァーク・パールマンの軽快なヴァイオリンの加勢もあって、
ひとりでた~んと食べ、昼食となった。
::::
八木重吉は、詩集「晩秋」の中で、
秋がふかくなって
あかるくなりきったようである
強いてものを考えずに
なるたけありのままに見たり聞いたりしていようと、詠った。
放射線のことやら、
身の回りに、色々と気の重いことも多かれど、
取りあえず、
周りの木々は、着実に色を変え、葉を落とし、
徐々に向こうが透けて明るくなってきている。
新緑のうれしさに対し、
落葉は、物悲しいと思っていたが、
そんなことはない。
空が広くなったような気がする。
今を見て、
今を聴いて、
今を生きよう。
心遣いを下さったKさんの
深い優しさを想いながら、そう思った。