草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

退院しました。。。。

2008-03-07 18:58:47 | 山の暮らし
 本日、退院。


前々日の吹雪遭遇が禍したのか?
季節によるものなのか?
はたまた年齢的なものなのか?
原因はよくわからないけれど、
それは突然にきた。

2月25日、午前、3時50分。
めまいで目が覚め、しばらく様子を見るが収まらず、
動悸を伴い、ますますひどくなる。
意識が遠のくようで、もうダメだと、
30分後くらいに、
電話のところまでどうにか這っていき、救急車を呼ぶ。

何の用意もできず、半分意識がない状態で運ばれたら、即入院。
初め、一日二日くらいかと思っていた入院は、点滴をしながら、なんと11日間続いた。
21年ぶりの入院。
出産以外の入院は初めて。
しかも最長となる。



  ::::


「まあ!なんで、あんたみたいなのが、ここに入ってきたの!
わたしゃ、びっくりしたよぉ。
わたしゃ、90だよ。もう、11年もここにいるんだよ。み~んなそんな年寄りばっかりだよ。
あんたは、若いんだから、元気になってココをでていくんだよ!」
入院当日、点滴をしている私の枕元にきて、そう囁いた隣のベットのTさん。

5人部屋の周りを見渡す。
Tさんのほかは、
痴呆がでているYさんとSさん。
Yさんはオムツ状態で、四六時中、おしっこと便の騒ぎ。
それに加え、日中、目を開けている間は、
「ごはんを食べていない」と食事の心配事の会話を、
「困ったな、困ったな」が口癖のSさんとの間で、
テープレコーダーの如く何時間も、何十回も繰り返す。
そして、家に帰りたがっている94歳のKさん。

点滴が取れた夕刻、トイレに行きながら、ほかの部屋をちらちら。
管に繋がれ、身動きもせず、横たわっている人たち。

次の朝は、亡くなった方の荷物が処分されていた。

100床くらいある病室、すべてが高齢者といっても過言ではないような。
私がたぶん、一番若い、それも突出して・・・・
高齢者がちらほらの外来からしても、まさに、老人病院。介護病棟。
Tさんからすれば、私の年代での入院は、まさに場違いだと思われたのだろう。
私は、とんでもない所に来てしまったのか。
「死ぬまで、わたしゃはココだよ。」というTさんの言葉を思い出し愕然とする。
が、救急車に運ばれたので、こちらで病院を選ぶわけにはいかず、
ここで、11日間、過ごすことになる。




相部屋のお一人お一人に繰り広げられる諸々の日々の出来事は、
本にでも書けそうなことばかりだった。
笑いながらも、
ホントはホントに切ない物語が。



普段の生活では知らずにいた世界を垣間見た。
こういう環境に置かれたことで、考えさせられた多くのことや思い。
入院中も、そして、今も反芻している。


    「お大事に」
    退院時、それしか言えなかった意味をも・・・・