地図を楽しむ

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日本百名山 19、飯豊山(2128m)

2013-09-10 | 日本百名山

日本百名山 19、飯豊山(2128m)

「私は教えられて磐越西線の車窓からあざやかに眺めた。見えたのは飯豊本峰から大日岳へ続く長大な稜線で、真夏にも拘らず、山腹にはまだ多量の残雪をおいていた。
会津側が飯豊の表登山口となったのも、そこから一番よく山が見えたからだろう。」

 (喜多方市から見た飯豊山峰)

設定:カメラ:PRO、レンズ:50mm、風景:雪の季節、、高さ強調1.5倍、

 

「私たちはまず北側から杁差 (えぶりさし) 岳に登り、地神山、門内岳、北俣岳などを経て、最高峰大日岳に登り、更に御西岳から飯豊本峰に至って、帰りは、牛ケ岩山の尾根を辿って、五枚沢へ下りた。・・・
全行程中、山小屋一泊、テント三泊、そしてその始めと終わりには雲母(きら)温泉と熱塩温泉という結構な宿りがついた。」

 (新潮社刊、深田久弥著『日本百名山』より引用

山小屋一泊、テント三泊の行程はすごいですね。
山登りって大体はこんなものでしょう。
我々のグループが行く登山は、誰やらが云ってたように、ハイキングですね。

 

行程に入っている雲母温泉とは?

「雲母」は「きら」と読みます。発見した人の名前に由来するそうです。

荒川をはさんで高瀬温泉の対岸にある温泉です。
山には登れそうにもありませんが、名称につられて、この温泉には行ってみたいですなあ~!

 

さて、この飯豊山峰には、三国の境・『三国岳』があります。

今で云う、山形県(羽前、・・・)、新潟県(越後)、福島県(岩代、・・・)の境です。

その境が、廃藩置県の際、ちょっと揉めて、変な境界になっています。
その形は次の地図の如しです。

 通常の2.5万分一地形図

 福島県境の詳細

 

廃藩置県の際、飯豊山神社の奥宮(新潟県側)が麓宮(福島県側)と分離されました。
そのことで、一の木村(現・福島県喜多方市)が、『飯豊山神社は、奥宮と麓宮で一宮である』として反発したそうです。

その結果、内務省裁定で飯豊山神社までの参詣道は福島県側になり、現在のような変な県界になりました。

三国岳付近から飯豊山を経て御西岳の西にある御西小屋付近に至る約7.5kmの登山道と
飯豊山頂の神社境内地は福島県に属しました。

また、三国岳から御秘所(おひそ)、御前坂に至る約4キロメートルは、幅約91cmの道だけであり、
飯豊山頂と飯豊山神社付近は最大300mほどの幅になっています。

 

同じようなことは、全国に結構あるようです。

大阪市と松原市の境(盲腸市境)も奇妙ですね。

いずれ纏めてみましょうかね???