文部科学省が3月26日に公表した来春から使用される高校教科書の検定結果を見ると、当然のことながら平成23年3月11日の東日本大震災と福島第1原発事故への言及が目立つ。
例えば歴史の教科書には、こんな記述がある。
「震災処理の不手際もあって菅内閣は同年8月に総辞職に追い込まれ、かわって野田佳彦が組閣した」(日本史A)
「菅内閣は、放射能汚染の情報を十分に国民に開示しなかったことや、復興計画の立案と実行が遅れたことから、国民の批判を浴びて倒れた」(日本史B)
菅氏を支えた元首相秘書官によると、菅氏は在任時、口癖のように度々こう語っていたという。
「俺は歴史に名を残したいんだ」
その夢はかなったというわけだ。
菅氏は今や歴史上の人物として高校生が学ぶ対象となった。
目指すべき手本としてではなく、反面教師としてかもしれないが。
また、菅首相は内閣総辞職にあたって「歴史がどう評価するかは後世に委ねる」とする「首相談話」を発表したが、評価は菅氏の予想より早く定まったようだ。
「政治家は歴史法廷の被告」であるし、国のトップたる首相であればなおさら国民の視線は厳しいのも当然だろう。
この人が何か口にすればするだけ、「お前が言うな」と反発を買い、民心はさらに離れていく。
民主党が7月11日に開催した「公開大反省会」で、菅氏は無反省にも、いけしゃあしゃあとこう語った。
「私は自分のことを割と常識人だと思っている」
鏡に映る自身の姿を見たことはないらしい。
これを聞いて連想したのが昨年5月、国会の東電福島原発事故調査委員会の参考人聴取で、菅氏が述べた言葉だ。
事故発生後に東電本店に乗り込み、「逃げてみたって逃げきれないぞ」などと怒鳴り散らしたことを指摘された菅氏は、不謹慎にもこんな言い訳をした。
「私の夫婦げんかよりは小さな声でしゃべったつもりだ」
原発事故原因と政府対応を検証する場面で、平気でおちゃらけてごまかそうとする。
国民も国会もばかにしているとしか思えない。
民主党は、もう菅元首相に発言の場を与えない方がいいし、離党させるべきではないだろうか。
国民は、民主党を監視しているぞ!