染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

仙人の骨

2014年07月21日 20時46分54秒 | 工房豆
本日工房展にいらした整体師と骨談義。ものすごく楽しかったです。
あちらは「人」の骨、こちらは「鹿と猪」の骨  で会話している、おかしな時間でした。

これまで鹿の骨を集めてきて、不思議だったのが骨の癒着について。
僕の好きな骨は知る人ぞ知る踵の骨。特にアキレス腱をつないでいる骨。昔の缶切りの様な形態は関節の可逆性を抑制しその造形は機能美の究極形態と言って過言ではないと感じている。その個体や種により大きさや長さは違えど、その似通った形態は必然必至のものだと思います。

            


この2つは左右は違えど、同じアキレス腱に着く踵の骨。ネックレスにしているものは1歳ほどの個体のもの。左のモノは4歳以上の個体のものです。

            

アップにすると左の上の方にギザギザが見えますが、ここから上が右の骨にはありません。実はここにコラーゲン質のようなものが挟まっていて上の骨とくっついているんですが、年を取るとこれが癒着してくっついてしまうのです。僕は勝手に「年をとると節々にあるこの弾力性が無くなって痛くなるんだ」と思っていましたが、そうでもないようです。

人もそうですが、骨って減るんですってね。

減少するんじゃなくて、癒着していくそうです。だからこれは成長の過程。クッションという役割も否定出来ないようですが、細かい骨がくっついて大きくなっていくようです。
と聞いてはっとしたのが骨盤の中心にある仙骨。僕はてっきり尾てい骨だと思っていたんですが、色々話していったら、「もしかしてそれ、仙骨じゃないですか」と言われまして、帰宅後調べたら、多分仙骨。いや、きっと仙骨。

            

仙骨って大きくなうようですね。大人の個体の骨が見当たらないので、小さい子の骨しか無く比較ができなくて申し訳ないです。大人の個体はこれより更に大きい上、画像に二箇所ギザギザが見えますが、大きいのはもう2つ位付いている。大人は5つくらいの骨が癒着しているんですね。

そんな話をしましたら、「人もそうだよ」って4つから5つの骨がくっついているらしいです。しかも「その骨が付くことで、人は歩ける」
この衝撃の事実。

鹿は四足だから癒着していなくても歩けるのでしょうけれど、癒着しまわないと人は、二足歩行出来ない。

という事実。このことから、癒着することにより、弾力性よりも骨の剛性が増し より強い力に耐えられ、力強いジャンプや早く走ったりすることが出来るのではないかと考えられないだろうか。その骨を生産するために4年かかるため、しっかりとした角の形成に4年かかるのではないかとまで考えられそうです。

知らざるを知ることから、さらにそれを知ることが出来るのは、生きる価値を見出すに等しい。生活のためでなく生きるための意義を見いだせると思います。

そんな会話が飛び交う染織工房豆の展示は明日まで、15時終了です。よろしくお願いします。

展示はこんなのが中心ですよ


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