染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

彫刻制作

2007年07月23日 08時09分11秒 | Weblog
現在彫刻を制作しています。
彫刻と言っても、彫り刻むものではないことと、遊び半分なので、彫刻と言ってよいものかどうか。
何をどのように作っているかと言えば、「最後の草を守る」と言うシリーズ物です。
現代社会に見立てたコンクリートブロックに、植物が植えてあり、それを針金で出来た草食動物が守っていると言うコンセプトです。
これまでは、15センチ角程のものを作っていましたが、個展会場のオーナーが、野外展示会を企画して、それに参加するための作品制作のため、高さ2m程の作品を制作しています。
コンクリの型を作って、中にコンクリを流し込むのですが、コンクリートを手でこねなくてはならないので、骨が折れます。パットとマットではありませんが、コンクリートミキサーが欲しいです。でももうこんな作業はあまり無いでしょう。
今回の作品は野外展示なので、外においておいても、大丈夫な植物にしなくてはなりません。
従って、これまでは、主に多肉植物でしたが、冬には零下となるこの辺では外に置いておけません。ですから、他の植生を探して、現在オリーブにするか、根っこばかり発達したグミの木にするか悩んでいます。
昨日コンクリは流し終えたので、一週間程で乾燥すれば仕上げをして終了です。その仕上げもかなりめんどくさいのですけど。コンクリがちゃんと固まって、行き届いていればいいのですが。
でも最大の問題は搬入搬出です。
重さが少なくとも、300キロはありまして、クレーンでもなければ運べません。
はじめの計算では1トンにもなりかねなかったので、かなりの減量に成功しましたが、それでもかなり重いです。
今回ばかりは後先考えて制作しましたが、今から頭が痛いです。

それはそれとして、展示は8月4日から31日まで朝霧高原で行います。
富士山がとても綺麗に見えるレストランの前です。週末にはコンサート等が模様されるそうですが、陶芸教室も行われます。個人的にはコンサートはどちらでもいいのですが、野焼きをするとか言う話を聞いているので、その方が面白そうです。それから展示のコンセプトが世界平和だったりするので、灯り展となっています。
灯りの付く作品も多いかと思われますが、僕の作品もドア等があって、中に灯りを灯す予定です。
どうなるかは解りませんけど。

革細工 2

2007年07月12日 15時43分36秒 | Weblog
家庭教育学級が無事?終了しました。
皆さん大変な思いをしましたが、案の上完成した人は数名でした。一人か二人かなあ。
僕がやれば2時間で十分出来ますが、なかなか出来るものではないんですねえ。
これまでもそうですが、集中して制作すれば僕でも出来るものは何でも他人も出来ると思っているのは改めなくてはなりませんね。
それはそれとして、
かなり楽しんで頂けたと思うので、続けて何か小さい作品でも作るようなことがあればうれしいですね。
先日行って来た沼津のお店はその世界では全国的にも有名らしいので、皆さんにも紹介したので、行けば良いことがあるはずです。それから糸の始末の仕方はなかなか解らなくって、やろうとしていましたが出来る人もいれば、全く出来ない人もいました。時間もないので、僕があまり熱心に教えていないのもありましたけど。イラストでは説明しました。
はじめの説明をした後で、しばらく木槌の音でうるさいと思うけど、縫う段階になれば静かになるだろうと思っていましたが、なかなか木槌が終わらないで、最後まで鳴り響いていました。そんなこともあり、説明もあまり出来ずにいたことは残念です。
なかなか大変でした。大体同世代ですが、皆さん主婦でお財布の紐がきついので、参加費2000円は高い様です。
普段よりも1割強の欠席者がいた様です。聞こえないふりをしていましたが、聞こえていました。
僕も気持ちは解るけどこれ以上どうにもなりません。鞄などになると、大きさも値段もかかるので、キーケースや小銭入れなんかがいいのかもしれないと思いますが、小物もそれなりに始末が大変だよねえ。
とにかく、僕の方も専門外なので、幅の広がりが無くて、対応しきれなかったところがあり、申し訳ないなあと思うわけですが、さすがにもう革は頼まれないだろうなあと思っています。




革細工

2007年07月06日 05時52分57秒 | Weblog
来週革で鞄を作る講習をします。
家庭教育学級という子育て中のお母さんたちが対象です。そのために沼津まで、買い出しにいきました。
講習内容はウェストポーチを予定していましたが、トートバックも作れる優れものの講習です。
材料費が2000円と言う何ともあり得ない値段で、行います。講習料はありません。既にボランティアの域を超えています。
それはそれとして、
革細工のお店に行きまして、色々と伺って来ました。
僕も我流ですが、10年以上革細工をしているので、大体のことは解ります。それから、自分の好きなものを作っているので、その形態も決まっています。質実剛健です。繊細さよりも、強さを求めて制作しています。作品と同様に、時間経過による変化する革を使って制作していますが、僕の革工芸は使えるものがメインであることが違います。
従って、僕の革工芸は頑固に使えるものです。使いやすいかどうかは別にして。
店主さんのお話はためになりましたが、装飾的なことが多かったので、その点ではあまり興味がありませんでした。美しく仕上げることが第一にあるので、縫い目をスライスして薄くして革の切り口を隠す加工などは、強度が下がるような気がしてあまり興味がありませんでした。
革の素材についての話は面白かったです。タンニン鞣しの物などの加工などは、制作にも役立つのではないかと思いました。
そんな中で、特に面白かったのは針に糸を付ける方法です。
どんな太い糸も針に付けられることを知りました。上布の糸を績むやり方と似ています。仕上がりは手術用の針付きの糸のようになります。これはすばらしい。まだまだ一度ではちゃんと付けられませんが、昔からある方法です。画期的です。
面白いので、今回の講習で披露したいです。講習生が出来るかどうかは別にして。
今日あたり全ての材料が揃います。後は時を待つばかりです。
ちなみに近くの小さな図書館の一室で行います。多分うるさくなるので、来年のはやめてくれと言われると思っています。
僕も値段的に合わないので、勘弁して頂きたいです。

個展終了

2007年07月03日 06時42分39秒 | Weblog
個展が終わりました。
方々から多くの方に来て頂いて、有り難うございました。
40日は長いなあと思っていましたが、終わると早いものです。少し寂しい気がします。
昨日搬出が終わりまして、今は荷物が箱詰めされて、片付けを待っています。
どこにこんなたくさんしまってあったのか不思議なくらいです。
これで終わりではなく、これから作品の納品もあり、イラストもあり、革の講習もあります。
また本日はまちなかアートの搬出もあります。
こちらが何にしろ大変です。
相変わらず子供の登園拒否は時々発症します。時間に縛られないとはいえ、何もしないで、子育てだけしていれば良いわけではないので、なんとかいってもらわなければ困ります。現在相方は育児放棄中です。
時間に合わせた行動を要求されるので、子供は理由になりません。
さっさと終了して解散したいのですが、なかなか出来ません。
一人だともっと色々出来るだろうにと、思ってしまうことも多々あります。

主夫をしてくれと言われれば喜んでしますが、そんなわけにも行かないので、制作をしています。
とにかく頼まれているものを今週中に仕上げなければいけません。

まちなかアート 3

2007年07月01日 05時15分31秒 | Weblog
本日はまちなかアートでワークショップを行いました。
ワークショップを行う作家が少なかったので、後から白羽の矢が刺さりました。バンブーさんからのご指名でした。
昨年は藍染めを行いましたが、水の確保に苦慮しまして、今年は何をしたら良いか解らず、ワークショップは行わない予定でしたが、糸紡ぎを行うことになりました。「彼ならやってくれるよ」とのことでした。
糸の制作は製品でも作品でもなく、まだ素材や道具の段階なので、これから変化していかなくてはならない物です。糸だけの制作はワークショップのような短い時間で結果を求められる物には向かないと思っていました。今でもそう思います。
昨日のワークショップでは3名の方に参加して頂きました。
糸を作るのは初めてだと言って不安がる方もいましたが、家の3歳児もやってますよ。大丈夫。
スピンドルの制作から、糸紡ぎをします。1時間もするとそれなりにやることが解ってくるので、大騒ぎしながら作業していたのが、急に口数が少なくなって来て、静かになりました。糸紡ぎは単純なことですが、やり込んでいかなくては上達しないので、やりがいがある様です。
静かになって、紡ぎ方など一通り教えると、紡ぎの歴史やチャルカなどの説明をしました。チャルカはインドの持ち運びが出来る木綿紡ぎ機です。ガンジーが提唱しました。個人的にはスピンドルで十分なのですが、木綿を紡ぐにはこちらの方がやりやすいかもしれません。
糸の制作ははじめの頃の糸はなかなか作れません。
僕のようになると様々な糸の制作が出来ますが、はじめの頃の糸の無鉄砲さは出せません。よくわからない強さがあるように感じます。ですから、紡ぐ時にとにかく綺麗にやるよりも、たくさん紡ぎなさいと言います。綺麗にはそのうちなります。今出来る糸が今の自分なんです。と思っているんですが、やる方にしてみると、僕のようにやりたいんですよね。
なかなかそこまで行くのには時間がかかりますよ。僕だって尋常でない量の糸を紡いでいます。
結局予想通り、100グラムの原毛を糸にはは出来ません。
来年までにやって、布にしてみてくださいな。といって終わりました。
やっぱり何か物が出来ずに終わると、煮え切らないと言うか消化不良な感じがします。これから続けなくてはならない物はどうだろうなあ、ワークショップとして。
梳毛糸や紡毛糸などの違いに付いても説明はしましたが、それを制作するには至っていないので、不満が残ります。これが全てだと思われるのが嫌なんですよね。これは世界ではほんの一部なんですよ。と伝わっているといいなあと思います。