染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

くらしと染織 2

2017年12月16日 20時11分17秒 | 工房豆
くらしと染織展 開催中です。

居ない日も多いのですが、のんびりやっています。スピンドルで糸を紡いでいます。
少し展示品を変えました。

会場内から富士山が見えます。

染織工房豆収蔵作品展 くらしと染織 

2017年12月9日(土)〜24日(日)9時から17時
火曜休館 最終日16時まで

富士宮市富士山環境交流プラザ
静岡県富士宮市粟倉1618−9
t/f 0544−59−0050

くらしと染織 

2017年11月30日 10時55分53秒 | 工房豆
染織工房豆収蔵作品展 くらしと染織 

2017年12月9日(土)〜24日(日)9時から17時
火曜休館 最終日16時まで

富士宮市富士山環境交流プラザ
静岡県富士宮市粟倉1618−9
t/f 0544−59−0050

キリムや絨毯が中心となりますが、インドネシアやタイなどの布や民具から、触発された作品なども展示します。
紋様や時代性などからみる布ではなく、誰かが何処かで使っていた生活感のある道具は、
人の想いや知識、知恵の宝庫であり、文化であると考えます。

ご高覧頂ければ幸いです。





と、いうのが事実であり、間違いは無いんですが、建前なんですね。

僕の集めている布は基本的に技法や素材が特別であったりする物が多いです。紋様とかばかりにとらわれていると、その本質は見えません。
素材や技法はその土地で採れるものを使うことで、その土地の独自性がうまれます。
人にあげるとか、献上するとかでは無く、自分が使う物だから、特別なものではありません。ただ、思いや手数が入る事で、その土地でなくてはならないものが生まれます。無い物ねだりではなく、ある物で作るから、他には無いものができる。そういうものが民具であると思います。

ですからね、失礼なものの言い方ですけれど、
表面的な見方をする方は、販売店に行かれたほうが良いと思います。紹介しますんで。
これはどんな素材で、どうやって作ったとか、このとき何考えたとか、生活における機知を知る事により、その奧の人間を探ってほしいなと思っています。
西洋や北欧で扱われているオリエンタルなイメージで来られると、曲がってるとか壊れてるとか僕にとって意味のないことに囚われて、本質はまったく見えません。
その土地だからできた、民具としての布、人の生き様を見に来て欲しいんですね。


今、アフガニスタンは内戦が30年も続いて文化も何も有りません。
アフガニスタンのバルーチという地域の方の布を多く持っておりますが、いつか良い時代がきたら、そっくりお返ししたいなと思っています。

因みに違いのわかる漢(ネコ)寅次郎は会場におりません。
https://www.instagram.com/e_kazuho/ 

藍染のワークショップ開催

2017年04月13日 09時52分36秒 | 工房豆
春の陽気がちらほら見えておりますが、藍染めのワークショップを開催しますので、お時間のある方は是非お越しください。


2017年4月23日(日) 13:00〜16:00

富士宮富士山環境交流プラザ
静岡県富士宮市粟倉1618−9

参加費 2000円
90センチ角の布を染めます。
持ち込み可(別途1000円/Tシャツ程度)

定員15名

連絡先 染織工房豆 遠藤まで

090-9385-2519

Do Arts Fujisan STARTING EXHIBITION



「Do Arts Fujisan STARTING EXHIBITION」

と言う展示会でのワークショプになります。
特別何かリンクした内容はありませんが、環境交流プラザでの展示もご高覧いただければ幸いです。

僕も作品を展示いたします。

https://www.facebook.com/DoArtsFujisan/?ref=aymt_homepage_panel

御無沙汰でした

2017年01月28日 07時31分41秒 | 工房豆
随分ブログが御無沙汰でしたが、PCの不調やらなんやらありまして、久しぶりです。

色々な人にお願いをしなくてはならないので、ちょっとした自由研究の計画をまとめてみます。

日程未定ではありますが、縄文展というギャラリーの企画の展示に誘われており、かなり本気でやってやろうと思います。
おそらく大半の参加者が、縄文時代の装飾や形状といった、いってみれば表層的なところで製作するんだと思います。まあ作家の展示だから、それはそうかもしれませんし、それを悪いとも思いません。

僕は鹿の毛皮で服をざっくりと作ったりもしましたが、まあ毛皮ばかりが縄文時代の服飾とは思いません。
正直毛皮って作るの大変なんですよね。
人や環境によって様々ですが、糸紡ぐ方が楽だと思うんですよ。

それで、なんども色々なところで話しているのですが、犬の毛を紡いだんじゃ無いかって思っているんです。
もちろん、ヤギや羊に似た動物もいたかもしれませんが、それ以上に人との関わりの歴史が長い犬を活用しなかったと考える方が違和感があります。

こう書くと、毛皮を使ったんじゃ無いかって言う方がおられますが、それは極めて短絡的。
死んでしまったら、毛皮にもするかもしれませんが、それよりも、毎年抜け変わる冬毛を使う方がよっぽど有効的です。基本的に家族であり、仲間だから簡単に殺したりしないでしょう。
大陸から、移動してきた人間が、その頃犬を連れてきていたことは容易に推察できるし、貝塚にも骨がありますね。

一般的には縄文時代のアンギンは麻で作られたって言われています。
まあ、それはそれでその通りかと思いますが、繊維って残らないから、わかんないものです。
それ以前に、作り方知らないと安易にそっちに行きやすいです。

麻を繊維にするって大変ですよ。
大麻とかを取ってきて、しごいて綺麗にして、煮て、叩いてほぐして、乾燥させてから、ようやく紡げます。

動物の毛なら、むしって、紡ぐ。それだけです。

個人的には土葬や鳥葬が行われた背景には、マキなどの燃料がもったいないからだと思っていますが、それと同じで、マキや火を使うのもったいないよって思います。

当時繊維を作るのに、最も楽なのは犬の毛だと思うんですね。スピンドルがないかもしれませんが、僕なら、なくても紡げます。スピンドルなしで紡いでいる地域もあったと思います。
いきなりスピンドルが生まれて、麻を紡ぐ技術革新が起こったことを完全に否定はしませんが、その前に獣毛を紡ぐよなあと思うわけですね。

ああそうだそれとね、布を作るのはできると思うんですが、現代社会で犬の毛をそのまま使うと、その芳香により、ギャラリーとか出展禁止とかになりかねませんので、洗わなくてはなりません。

できればですが、石鹸を作れないかと思っています。
サポーの丘のお話も、紀元前3000年ですから、無くてもおかしくないですね。幸いイノシシの脂と、木灰はふんだんに手に入るので、上手いことやれないかなと思っています。
自然素材の石鹸の作り方とか言われても、大概苛性ソーダ使っていて、まあ大丈夫だけど、天然由来とか言うんなら、その辺もしっかりやろうよって思うんですが、灰から作るのにはどうしたらいいか思案中です。



それで、これから、

1 犬の毛を集める できるだけ、日本犬。雑種歓迎
2 猪石鹸、鹿石鹸 を作りたい。
3 毛を洗い 糸を紡ぐ
4 織る
5 アンギンもしくは木枠、後帯機にて織り
6 貫頭衣制作 
7 ベルト制作 カード織り
8 染色 栗など

以上のようなことをしようと思います。一年半くらいで形になればいいなと思います。
色々な人に犬の毛をいただきたいと思っているので、ご協力いただければと思います。
色とかはあまり気にしません。品種改良をあまりされていない犬の冬毛が抜けたものが理想です。

ご連絡はこちらのブログにメッセージをいただくか、Facebookにメッセージをいただけると幸いです。

染めると言う行為に対して

2016年08月06日 07時18分17秒 | 工房豆
染織を一応生業としておりますが、染めることについて一考察。

個人的な染織に対する姿勢ですので、誰に強制するものではありません。

現在、富士山環境に関係する活動を少々しておりますが、その極論と言われてしまいそうですが「人は地球に寄生している」ということ。
友人の言葉ではありますが、マダニ君の扱いを考えていた頃、「結局さ、、」という話になりました。
ただ、寄生虫と言われる多くの生き物は宿主を殺しません。宿主が死んだら自分も死んでしまうから。
一部の寄生虫や宿主を違えてしまった者には、殺してしまうものもあります。人間もそれと同様ではないかと思います。

奪うばかりで返さない。これが今の人類の行為ですね。
多分自分たちが滅ぶまで奪い続けるでしょう。人体ですら焼却してしまう事になって生き物に返還しない。

という考えが自然に入ってきたことには、何の疑問はありませんでしたが、自分の仕事について考えてみました。


天然染料による染色は、基本何でも染まるかのようです。
ただ、日光堅牢度や摩擦、色が染まるということを考えると、本当に染まることと、汚染されることは違うと思います。

あれは染まるかとかこれはどうとか聞かれることは多いですが、
つまらないこと言っても仕方がないので、一応染まるけど、色落ちするよっていいますし、そのワークショップしてくれと言われることもあります。
どうしてもと言われれば行いますが、自分の商品としては出せません。
堅牢度が悪いだろうと思われるものを使って、半年もしたら、色が変わってしまったと言うのでは話になりませんね。
よく聞く、天然染料だからってのは言い訳でしかありません。
仕事とするのなら、そういった感傷的な思考は危険であると思います。
なぜなら、それは責任を自然に転嫁しているからに他なりません。

上手く染まらなかったとしても、これが自然の色だよっていうのは、染織に携わるものとして許せません。


与えられた色を楽しむとかいう言葉にはとても強い違和感を持っているのですが、
これは何故かなとずっと思っています。
自分は天然染料や天然素材を使うにあたって、奪っている、搾取していると言う意識があるからだと思います。
だからこそちゃんとしたものを、ちゃんと使う。全部使う。

楽しむ染織は全く構わないのですが、商品制作、活動にそういうものを持ち込むことには違和感を持ちます。

人間の生活、活動は自然からの搾取なしにありえなくなっておりますが、
人間生活が自然や天然からの乖離を、多くの人の手から離れつつある染織から、見ることが出来るのだなと思いました。

現在の環境活動に携わることに、何ら違和感が無かったことと、染織に対する向き合い方の根幹は変わりがなかったことがなんとなくわかりました。


ちなみに、
博物フェスは、まあ、あんなものかなという感じ。
いろいろわかったこともありましたので、次回に活かせたらいいかと思います。次回があればですけどね。
大物が獲れたら、制作しますが、暫く休眠です。現実と世間の風は意外と冷たかったです。


あいぞめる

2016年05月20日 12時08分49秒 | 工房豆
いい天気になり、いつもの講座で藍染めしました。
ついさっきまで富士山も見えていたんですけどね。

お借りしている会場で、7月末にいろいろ行われている講座の展示をしましょうと言われましたので、そのために少し見栄えのするものを展示しましょうということで、藍染をして、来月頭に型抜染します。

豆工房の講座は基本使えるもの、使いたいものを作るのが基本姿勢なので、展示するようなものも無く、こういう企画には頭を悩ませます。
実際はみんな使っていたり、人にあげたりして手元にあるよって人も少ない状態です。

でも、それが本来ある ものづくり だと思います。

以前アメリカのおばあさんが、「私の作るものを、クラフトと呼はないで」と言っていたのはよく理解できます。


僕に課せられた使命はコレをいかによく見せるかって事だと思っていましたが、出展規約を見たら、講師作品も展示することになっとる!

おお、ちょっとまずいぞ頑張らねばなりませんなあ。

それから、チラシのイラストも頼まれました。猫で良いらしいです。こんなの

それから、藍染ワークショップがあります。
よろしくお願いします。



猫展 の次のお話

2016年04月23日 08時47分59秒 | 工房豆
青梅と富士宮でそれぞれ猫展に参加中ですが、この風呂敷は6月にやる藍染めのワークショップのサンプル。
染めはまあよろしくないのですが、絞りの見本として会場に置いてあります。
だいたい日程は決まっておりますが、正式発表がありましたら、改めてお知らせいたします。

この風呂敷も人気あるので、これから、作るかどうか思案してしまいます。

5月15日から、青梅のギャラリーわあす にて染織展に参加します。よろしくお願いします。今回は織り作品を出しますが、猫どうしようかなと思っています。

わあす染織展2016




ちなみに絞った所。ウミユリのよう。

本年もよろしくお願いします。2016

2016年01月03日 21時07分35秒 | 工房豆
2016年も開けております。明日よりちゃんと仕事にかかります。

今年のおおまかな予定をお知らせいたします。

2月27日~3月13日 富士山環境展 3
3月6日~4週間土日のみ 遠藤和帆個展 残像 静岡県清水区 ギャラリーSUN
4月15日~5月5日 猫展 東京都青梅市 ギャラリーわあす
4月16日~30日 猫展 静岡県富士宮市 Ryuギャラリー 
6月 東京都青梅市 いろめき展
7月 工房展予定
9月 バッグ展 静岡県富士宮市 Ryuギャラリー
   きのこ展


他グループ展などに参加します。また、公募展や公募のクラフトフェアなどは記載しておりません。
また、色々な展示にもお声を掛けていただいておりますが、いまだ未定なので、その都度決まり次第お知らせいたします。

 
本年もよろしくお願いします。

染織工房豆  遠藤和帆 遠藤多江子

藍染め講座

2015年09月22日 07時49分32秒 | 工房豆
先日藍染めの講座が終わりまして、案の定濃い藍瓶で起きる問題が置きましたが、それ以外はほぼ順調に終了しました。
天気の心配はありましたが、無事終了し、次に型染め抜染しました。

型染めは相方の専門なので、お任せしておきまししたので、型染めの時間は生徒さんと一緒に制作。
けん玉抜染しました。


藍染めしましたよ

2015年09月14日 21時48分23秒 | 工房豆
先日藍染めをしました。講座でも藍染めをしたため新たに建てなおしています。

僕はインド藍を使っているのですが、基本的にインジカンは何処のものでも同じ。スクモでも琉球でも科学的には同じ。色々理解していれば建て方も基本は同じ。還元の素材が違っても根本的な物は同じなんですが、色がちょっと違うのが悩ましい。

それで、コレを機会に色々と藍の勉強をし直しています。アメリカでの藍の建て方、尿素を使うってのがあるんですが、日本では無いです。ハレとケが尊重される日本ではなかなか使われないと思われる素材なのですが、何故それを使うのかとか、ハイドロの酸化を抑制するためには、強アルカリである必要はないのだけれど、何故強アルカリなのかとか、そういった事を考えているわけで、頭が悪くなっています。
まあ、そんなことを知っていれば、いつかは役に立つだろうし、科学の先生とかに解らないことを聞く機会があれば聞いてみたいと思っています。







いつも夜になってしまって藍染めの写真を取ると白っぽいのですが、実際はこんな色なんですね。
天気が悪くってなかなか乾かない日々が続いています。家中ブルーな感じ。