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染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

燻蒸

2016年08月15日 21時59分19秒 | 鹿問題
鹿の骨、夏に綺麗にすると虫が湧くんですね。
彼らを見ていると、きっかけは匂いによってきて、鼻の中にある軟骨(鼻中壁軟骨)を狙ってる様子なんですが、
幼虫時代にはそれだけでは飽き足らず薄い耳小骨とか鼻腔内の骨とかまでかじってしまうので、中がぼろぼろになることもままあります。
これが大物の虫だと逆に残ったりするんですが、難しいですね。

何にしても、真夏は狩猟に向いていない感じはします。

それで、乾燥と防虫、駆除を目的に蚊取り線香や、お香等をつけてあげますが、これ以外とカッコイイとか思ってしまいますね。


20日から 静岡市のギャラリーの企画展に参加しています。
お前またこれかよって怒られそうですが、テーマがこれだし、フライヤーの一番上に載っかっちゃたので、まあこれ出すしか無いでしょう。
よろしくお願いいたします。

Ryu x Botanica展 「野生の視線」8/20から金座ボタニカで。 金座ボタニカ






マチナカの人にリアルを。脳内世界より現実世界は残酷で儚いからこそ美しい。

瞳のその奥

2016年05月26日 12時57分40秒 | 鹿問題
今年も富士宮のまちなかアートに参加します。

二店舗で出展しますが、そこで、まあ色々あって、ロックなお店での展示作品を少しずつ進めております。その工程と素材を少しご紹介します。

展示場所が残念ながら、店の奥で、あまり明るくなく、狭いし、外から全く確認できないので、見る気にならないと見ることが出来ないので、あっちの方向で行こうと思っています。以前お願いしていたガラスが目玉に調度良い。


ヘルメットの装着しているので、冠るとこんな感じ。




ちょっとゴン太くんに似てきた。





鹿の体のやつはハラコです。解る人だけわかってください。ちゃんと鹿臭いです。
上の絵はベランダに干してたら、怒られたので、移動しました。





玄関です。駆け込めるものなら駆け込んでください。

陽気な顔している左のやつは角生やしてみました。角は焼き物だったりします。

マダニ君 ネックレス

2016年04月26日 19時15分04秒 | 鹿問題
マダニ屋本舗として初出展は青梅市のオテラマーケットでした。

いろいろ言われるかと思いましたが、概ねみなさんの興味は引けた感じはあります。多数の引いた人もいましたけどね。いろいろな意味で爪痕が残ったようです。

  





それはそれとして、何故マダニなのかと聞かれることは多いです。
建前上は、鹿や猪を獲った時に捕れるから、何でも無駄にはしたくないのですね。

でもね、そればかりではありません。

マダニといえば何かというと、犬に付いて来るよねとか。他にはあまりありませんでしたが、少しは皆さん経験があります。
じゃあ、それどうしますか? と問えば、潰しちゃうわけですね。


じゃあ、これがクジラやイルカだったらどうですか? 多分だめですよね。
その違いは何でしょうか? 生息数や知能でしょうか? 生きるっていう基準値を何処で見るかにより賢さは変わると思います。学校の勉強できたって、箸にも棒にもかからない人はたくさんいます。生息数で言うなら、人間かなり多いですね。

今マダニで問題になっているウイルスですが、元々存在していたと考えると、マダニと人間の距離が近くなったからだと考えられます。
その理由は人間の増加と無策、無知。それに伴う野生動物の増加であります。鹿や猪にとって見れば、戦後産めよ増やせと言われたのにいきなり死んでくれってんだから、文句のひとつも言いたい所でしょうね。               

それはそれとして、そんな中でマダニ君を殺したって可哀想だっていう人は少ないですね。
「あ、ちょっとそれ殺さないで」っていう人は自分以外にいまだ会ったことがありません。ダシ学者でもマダニに嫌悪感を持っているようでした。

人に近い飼い犬や飼い猫はまだしも、会ったこともないイルカくんはじめ、鹿や猪も可哀想だから殺すなって言うのなら、マダニくんにも言ってあげてほしいなと思います。
そういう批判なら、本当に申し訳ないと謝るしか無いです。生体をさしあげますので、育ててくださいとお願いしたいです。

意地悪なお願いはともかく、このネックレスを制作しつつ、生き物の価値、命の価値に差を付けているのではないですかと自身に問うているのです。
生物多様性を思考するならば、このマダニ君の生きる価値が何処かにあるはず。人の目に見えていないだけです。
まず生命自体を受け入れ、其の価値を考えるのは生きているうちにしなくてはなりません。盲目的で、杓子定規にこれはダメだから殲滅しようとするのが残念ながら人間です。殲滅してから、やっぱり必要だったねってのはもう止めてほしいです。
他人は勿論、他種の命の価値もすべからく平等に思考し、バランスをみて行動することが必要ですし、人間はそれが出来ると思います。

僕はこのような作品の制作でしか意思表示が出来ませんが、生き物の存在価値を皆が共有できると嬉しく思います。

小さなマダニ君 

2016年01月19日 19時33分11秒 | 鹿問題

体調不良により血液検査を受けました。ちょっと運動不足な内容がでましたが、概ね綺麗ですとのこと。

体調不良の原因の一つに考えていたのが、マダニ君。先日のたぬき君から、かなり頂きまして、大変なことになっています。発症には一週間位かかるとのことなので、たぬき君は関係ないかもしれませんが、ここ数週間解体に参加させていただいているので、いつなっても不思議ではない。しかもストレスも思い当たるので、最近の無気力に何か原因が無いかと思っていたので、ちょっと調べてみたわけです。

身体はなんともないわけですが、かかった先生からの依頼で、小さなマダニ君が死んでいてもいいので、欲しいといわれました。
山間部の診療所なので、時々マダニ君にかかる人の来るということもあるし、注意喚起のためにも欲しい。
まあ、それで、ありますよって即答できる人もそれ程いないと思いますが、今度持って行きますよって事になりました。マダニ君の本も購入してくれそうです。なんかいいことあるといいですな。

マダニ君ネックレス製作予定だったので、ちょうど良く個体を確保していたので、それを持って行こうと思います。


まあ、それから、作品のHPを作成しました。よく解らないのですが、作品見せてとか履歴送れとか言われるので、もういちいちめんどくさくなって来たので、なんとかしたわけですが、何ともやっつけ感は否めません。後今後更新していけるかどうかが問題です。


遠藤和帆の仕事 HP

今日の仕事

2016年01月12日 20時20分38秒 | 鹿問題
今日は狸

不慮の事故で亡くなられた「狸がいるけど、いる?」と聞かれたら、そりゃあ頂きます。
ふわふわな毛皮を見るにつけ、取らぬ狸の皮算用とことわざを思ってしまいます。でも、目の前にあるにもかかわらず、そろばんを弾いてみても、現代は良い結果が出るかといえば何も出ないんですな。


今年は鹿にマダニ君少なかったので、そういう年もあるのかねと思っていたんですが、これまで少ないと思っていた狸にマダニ君が多いので、ちょっと困る。
小さい子が多かったので、もしかしたら、マダニ君は宿主を数回変えるのですが、その始まりはこういった小動物が多いのかもしれませんね。キョンとか多いと聞きますし。

数年前に、キツネを鞣しましたが、その時は猟師さんに泣きを入れたなとか懐かしく思いました。機会は急に

あの時のキツネには、マダニ君全くいなかったんですけどね。




それで、今回も剥いた絵を下に乗せていますので、辛い人は、見ないほうが良いかもしれませんよ。























毛皮







内側





流石に脂が多くって大変。猪ほどではないけれど、流石に冬場に人家の近くにいると脂がのっていますな。ちょっとしっかり取るのは難しいかもしれないです。
からだの白い部分、特におしりは全部脂肪です。明日これを高校生に見せようかと考え中。鞣す工程を少しだけ見せようかと思っています。まあ、少し脂を取って、塩とミョウバンを塗るだけだけれど。

カラス最強なり

2016年01月06日 19時54分05秒 | 鹿問題
昨日の鹿くんの状態が結構すごいよって聞いたので、見に行きました。
カラスがすごく集まっている。(画像のカラスはイメージです)

ということで、行ってきました。流石に近づくと一斉に逃げてしまうので、集まっているところは写真に収められなかったのですが、鹿くんがすごいことになっていました。剥いてあげたとこ骨になってるんだもの。なんかもう何ヶ月も土の中に埋めているの馬鹿らしくなるくらいすごいことになっていました。




ほんとにびっくりしたので、心の弱い人はスクロールしないほうがいいですよ。

でも、明日とか、残ってる所の皮むきに行こうかなあと本気で思いました。
それで骨もらって行って、肉残ってるところはまだ置いていこうかなと思う。まだ一日だし、全く腐敗臭はしないです。




















もう少し












カラス最強です。小型肉食獣が来る前に骨を回収すれば結構綺麗だと思います。おしりの肉皆無です。目玉無しです。
富士山の樹海で自殺しようなんて馬鹿なこと考える人は、こういうの見といたほうがいいかもしれないと思ったりします。

今日のお勤め

2016年01月05日 20時22分20秒 | 鹿問題
今朝遅い時間に鹿死んじゃってるよって連絡があり、どうするって言われたので、取りあえず準備だけして見に行きました。兎に角近所。車で3分。

まあ、環境展やってて、今年は使われていない素材《アンダーユース》について考えようとか行っている手前、穴掘って埋めちゃうよとか言われると取りに行かざるを得ませんね。
取りあえず角切って、皮むいて鞣しました。

個人的にどのような最後を送ったか想像するのが解体時の日課ですが、右側の身体全体をしこたまうっており、内出血がひどい。皮膚から、筋肉まで右側全体が内出血していました。露骨も割れており、多分内蔵もひどいことになっていました。触診でしたが、腰骨も割れてるんじゃないかと思いました。
そんな状態でも、道路上ではなく少し森の中にはいろうとしていたので、鹿強いなあと関心しました。

はじめに発見した人が気を使って内蔵を出してくれていたんですが、おそらく内蔵破裂。肉や皮膚に匂いがついてしまっていました。これではいくら状態が良くても食べられませんね。身体半分が内出血で肉も食べれる状態ではありません。
それでも、腰椎がほしいなと思っていたのですが、全部完品とはいかない様子。横突起が割れている感じがしました。頭や首は何とか大丈夫な感じ。歳は5歳以上だと思いますが、意外と大きい個体でした。四本角が小さめで、根本も細いので、まだ若いんだと思います。足の骨とか見ればもう少し判るかもしれません。





皮膚は内出血の状態がものすごくよく分かる。散弾銃でも当たったんじゃないかというくらい細かい血痕が残っています。右半身全体が内出血でひどい。この血痕は鞣しても残るから何にしても難しいですね。外側には傷もなく綺麗なんですが、工場に鞣しを出すにしても、太鼓にするにしても、これ跡が残るだろうなあ、、と思いましたので、自分で鞣すことにしました。


こういう事故は誰もいい気分ではないですね。
事故を起こした人はそこにはいなかったので、わかりませんが、車も大変な状態でしょう。
鹿にとっても全くひどい死に方です。
処分するにしても肉は何ともなりません。ロードキルは本当に辛いことばかり。

駆除が何故必要なのかということは、まさしく人の都合でしかありません。
そうではあっても、森林の保護、多様性の保持など理由は何でもありますが、後手後手の法整備によるしわ寄せが現在起こっています。色々な政策は万能ではありません。現状を把握して常に最善を模索していかなければならないと思います。



富士山環境展3
2月27日より開催します。よろしくお願いします。詳細はまたお伝えします。

マダニ君に好かれています。

2015年10月04日 21時21分34秒 | 鹿問題
久しぶりにお声をかけていただいて、鹿くんの解体に参加させていただきました。
あまり見ることの出来ないほどの大物で、かなりのイケメンです。ちょっとイケてる顔とか好みが出てきましたね。それから、骨がいい。イケメンなので、頭は猟師さんで活かされます。また他の骨もいい。残念なのが、駆除対象なので、下顎を持って行かなくてはならないので、先を切ってしまうこと。いいブーメランが取れたのに、、、と残念に思う人も少ないですが、僕は残念。マスクも基本的に目までのものになりました。

コレを本日鞣しに入りまして、作業をしたのですが、またマダニに食われた。

一緒に解体作業をしているのにもかかわらず、食われない人と、食われる僕がいるのは何とも不公平だと密かに思っているわけですが、皮鞣しの作業中も残っているマダニ君がワラワラと向かってくるので、コレは何かしらの理由がないと納得がいかない。

そこで、今回もマダ二君を回収し、実験中なり。

考えられるのが基礎体温ではないかと思いまして、39度から40度くらいが鹿の基礎体温だそうです。
コレが直腸検温なのかどうか解らないので、何ともいえませんが、人より高めですね。僕の基礎体温が大体36度後半なので、一般的な人よりも高めですから、鹿により近い体温のところに行くのかもいしれません。
そうであるなら、子どもや筋肉質の人にも寄り付くと考えられなくも無いです。

ユーカリの香りに多少の嫌悪感を示すことはなんとなくわかってきたので、寄り付く理由を知ることができれば、またさらに敵を知る事ができると鼻息を荒くしていたんですが、今回種類が2種類出てきて更に困惑しています。



個展も近づき大丈夫なのか俺。研究中していて。

マダニ君の本

2015年08月03日 04時32分24秒 | 鹿問題
夏になり、山に行く人も増えてこのブログ内でも、マダニ君がまたヒットしだしております。
まあ、この件はSNSで、友人を減らしている案件なのですが、懲りずにちょっとまた内容を増やし増産しました。

昨年の狩猟サミットでは好評でしたが、まあ一般的では無いので、取りあえず3部制作。どこまでやる気があるのかわからない部数ですね。

個人的には生きとし生けるもの全てを理解することが目標ですが、それには偏見や嫌悪はありません。現状を把握し、理解してお互いを知ることがなければ単に嫌悪するのみに感情が研ぎ澄まされてしまいます。コレは本当にいけません。

実はちょっと使う予定があるので、増産してあわよくばと思っています。

一部 2000円 くらいいただけると次に繋がります。欲しい方はこちらにコメントを頂ければと思います。そのコメントは非公開にしますので、ご安心ください。「遠藤和帆」個人のFacebookでも構いません。


骨は語る

2015年03月14日 01時12分47秒 | 鹿問題
なんとか、形にしたいと思っている子鹿の全身骨格です。
まあ数年をかけて白骨化したのですが、綺麗なことこの上ない感じ。ですが、頭の真ん中に骨折の跡。
ココを金接ぎでもしたいところですが、失敗もしたくないので、手を付けられずにいる。

これまで鹿の頭を中心に10頭以上の個体を白骨化してきましたが、
やって来ると違いが解ってきて面白い。
角は小さいけれど、年をとっている個体。骨折が治癒している個体。骨にイボができているもの、なんとなく形態が変わっている個体。
先天的に異常な個体にはまだ会わないけれど、一つとして同じだと思える骨がないのも面白いです。
全身においてもそうですし、個体においても同様です。

骨を頂いた猟師さんと話をするのも面白いです。
自分が受けた感想を聞いてみると、なんとなく予想とあたってることが、ちょっとうれしい。
解体時に骨折ったり、切ったりすることも多いので、同席できればもう少し良かったなと思える事もしばしばありますが、
気のおけない友人でないとなかなか意見を挟みづらいので、厳しい所です。
それでも、「骨欲しいんだけど」って言っておかないといい骨が取れないし、頭が欲しいって言っておかないと捨てられちゃう事も多い。オスだと角だけ取って捨てちゃうんで、特に注意が必要です。角なくてもいいですって言う奴いませんからね。あと、一本角とか二本角とか欲しいって言わないと本当に捨てられます。

形だけ見るとかっこいいので、何かに使えないかなあと思います。形が良すぎて使えないのだけれど。