染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

うちの猫

2007年05月30日 17時38分16秒 | Weblog
手前が「なでしこ」5才。奥の黒いのが「タンゴ」10才です。
前後になってますがパースは関係ありません。
なでしこは6キログラム。タンゴは3キログラムです。
なでしこは太いですが3年くらい変らないのでこれが適正なのかと思いたいです。
タンゴは健康で理想的な猫だと言われます。歯もきれいです。
なでしこは健気にうちの子供の世話をしています。


野生カンガルーを見た

2007年05月30日 06時21分44秒 | Weblog
野生のカンガルーを見た。と言う話。友人が、日本、しかも僕の近所で。
先日個展会場でお客さんとの会話の中で、出た話です。日本のしかも富士山麓に、野生のカンガルーが生息していて、それとであったと言う話です。
物事をまず信じる事から始める僕としては、色々手を尽くしましたが、オーストラリア、ニュージーランドなどでしか野生では見られないとの事で、日本に野生カンガルーが存在すると言う内容の物証や書物は見られませんでした。
近くにワラビーを飼育している牧場があるので、それではないかと訪ねると、「はじめは鹿かと思ったけど、前足をあげて立ったんだ。」と言います。だからワラビーではなくオオカンガルー系だろうと思われます。
僕の相方は笑ってはじめから信用していませんが、僕はなんとかいるのかいないのかはっきりさせたいので、手を尽くしていますが、その方からの証言以外にカンガルーを見たと言う人にも証拠にもであいません。今度合う事があればしっかりと伺いたいのですが、元々存在するなら面白いけどねえ。
僕は担がれているのか知らん。

松本へ

2007年05月27日 07時41分51秒 | Weblog
昨日は松本へ行きました。
クラフトフェア松本を見てきました。数少ないほんとのクラフトフェアです。
全国から参加者が集い出品してこちらも気が引き締まります。特に染織作品は多くて同業者としてはなぜか緊張しました。でも、僕らのしているような物はありませんでした。その点では安心もしました。
主に木工と陶器が多かったとかんじます。
そのせいもあるのか主催者の趣味趣向があるのか解りませんが、色が地味だなあと感じました。
染織も色々な色彩で染められるのに、なんで鉄媒染ばかりなのか不思議です。染織では木綿が多かったので、堅牢度の点で鉄媒染を選び、タンニン色素で染めているのかもしれません。
もっと色彩豊かでもいいのではないかと感じました。
あと気になったのが、作品よりもバックグラウンドで、ランチをとっている方が力が入っている出品者がいましたが、やる気が感じられず残念でした。地元優先なんでしょうが、もう少しやる気も汲んで選定してほしいなあと思いました。他の出品者に失礼だよ。

そうです、木綿が多くて驚きました。松本は結構暑いのかなあ。
堅牢に染めるコストもあり、染めるのも大変だから、商売ではあまり使いません。正直所詮綿だと思われてしまいます。それらしく、もっといいのがインドやタイから輸入されているのです。
その上、僕はイメージで商売するのには抵抗があります。
「天然染料(草木染め)です」「手織りです」「手染めです」「オーガニックコットンです」「手紡ぎです」等々
そんなのは僕にとっては当たり前なので、わざわざ言わなくても、いいじゃない。と思うのですよ。
そんな事で適正価格を引き上げてどうするの? 
近所に有機野菜を作っている友人がいますが、よく「無農薬ですか」と聞かれるそうです。(そんなの当たり前じゃない!)と思うのですが、「無農薬ですよ」と優しく返すそうです。
それと全く同様で、こうしたくてこうなったのだから、物を見て判断してください。と言いたいです。
でもお互いそれだから貧乏なんだと笑っています。そんな人が僕の周りに大勢います。皆どうやって食べているのかという事が話題になります。
判断材料として色々な物を提示する事はいいとしても、それらの特性を存分に生かした物なのか吟味しながら制作したいので、それでなくてはならない理由が無いといけないと思っています。日々使う物もそれなりの強度が必要です。例えば天然染料にしても、「天然だから」「草木染めだから」と言って、パステルカラーの物ばかり出すのはどうか知らん。堅牢度も低い事この上ありませんが、世間が、あの色合いを天然染料だと間違って解釈している事が大問題です。堅牢度を高めてしっかり染めるとギラギラの原色だって染められるし、染める素材によって、色合いに違いを出す事が織手の仕事だろうと自分に言い聞かせています。だから薄い色はほんとは大変なんです。薄い染め液で何度も染め重ねなければなりません。だから僕はしっかり染めて何年か寝かせる事もします。色が落ち着いたら使います。

紅花の赤はとても堅牢度が低くて使えません。黄色は結構いいけど。

そんな塩梅で以外と収穫はありました。マリンバを購入しました。面白いです。子供とやっています。
実は松本蔵シック館2階でグループ展をしています。こちらの顔出しに行きました。
昔の酒屋さんを移築したらしいです。不思議な空間です。
こちらもクラフトフェアの関係でクラフトの展示をしています。松本はこういった事に市民から積極的で町自体が面白い空間になっています。平日でもぶらぶらするといいかもしれません。水曜日定休が多かったです。また行こうと思える町でした。

巨大結晶

2007年05月25日 07時39分52秒 | Weblog
ナショナルジオグラフィックですばらしい物を見つけました。
水晶の結晶のようですが、石膏の結晶らしいです。

「NATIONAL GEOGRAPHIC NEWS」
 http://news.nationalgeographic.com/news/2007/04/
photogalleries/giant-crystals-cave/index.html

巨大セットみたいな様相ですが、素材はともかくその存在に感動しました。
あらゆる形態の物があり、その偉大さに畏敬の念さえ抱きます。
発見された事はすばらしいのですが、この存在が知られた事による破壊が進むのではないかと心配です。
水晶も同様ですが、時間をかけて成長する結晶はほんの少しの気候の変化でも影響を受けます。
大切に保存、管理が行われると思いますが、このままそっとしておく事も大事かと感じました。
ハリウッドで映画を撮りたいなどと、変な事を考えなければいいなあと思います。

藍染め

2007年05月24日 07時23分47秒 | Weblog
藍染めをしました。
家ではすくもではなく、インド藍です。インジゴピュアではありません。
藍を育ててはいますが、なかなかこの土地では管理が大変です。寒いので。
「本藍ですか?」と聞かれる事が時々ありますが、本藍って何だろうといつも思います。多分天然藍の事で、すくも建ての事だろうかと想像しますが、そういう方に「インド藍です」と言うとカタカナを使っているせいか化学染料だと思われます。インドの藍なんで、インド藍ですよ。地名です。といってもその方の意識は変わりません。
すくも建てがどれだけ大変かしっているので、現状の経済状態ではまだ出来ません。
藍には大まかに3種類あると言われています。
まずインド藍、琉球藍、そして、すくも藍 です。琉球藍はインドネシア等の島国にみられるものです。
色見はインド藍は青みが強く、琉球藍、すくも藍と赤みが強くなるようです。青に赤が加われば紫になるじゃないかと言われるかもしれませんが、基本的に藍色の中で、赤味が強くなります。だから黒っぽい色になるわけです。
最近の藍はほとんどがインディゴピュアなので、藍色というより、かなり青いです。
インド産のものはインド藍だと思いますが、手間を惜しんでいるような感じがします。家のものはインド藍でもかなり濃く染めているので、いわゆる藍色になっていますが、売れ残ったりしまい込んだりしたものは少しいい感じの色になっています。言葉では説明出来ません。機会があったらご覧ください。
インドのもので、色落ちがすごいものを良く目にします。あれは仕方がありません。洗う水が無いのだから。大量のすすぎに使う水が不足しているので、染まってれば取りあえずそれでよしとするのです。色落ちしたらまた染めればいいじゃん。日本のように何度も洗うような事もしません。
家ではすくも建てをいつかはしたいと思っています。色々なやり方があるにはあるからです。
いわゆるすくも建ては年間通して、染められるようにしたので、大変な労力を要しますが。それとは別に夏の暑さや湿気を応用して、夏場だけ染める方法もあります。こちらも大変な事には変わりませんが。
日本では暖かさや湿度があるので、発酵建てが可能ですが、アメリカでは人の尿を使って発酵させるそうです。その手順はよくわかりませんが、瓶の中の還元を行うために使うと思われます。
いつかはやりたい事が多いのですが、なかなか現状を打破しなければ前へ進めません。金儲けのためだけには出来ませんが、もう少し営業なりしていかないと困るなあと思っています。




伊豆高原

2007年05月21日 07時12分21秒 | Weblog
伊豆高原アートフェスティバルに行ってきました。
町の中の店舗や住宅をアートスペースとして解放して、展示会場としている町ぐるみの芸術祭の先駆けとして注目されています。伊豆には有名な彫刻家のアトリエを解放した会場もあり、それをみるだけでも価値のある祭典なので、見に行きました。
僕のいる町でも商店街で似たような展示をしています。今年もその展示会には参加します。個人的に問題を感じていて、その何らかの解決になるかと思っていました。
しかしながらその問題の解決にはつながりません。おそらくこちらの主催者側も伊豆高原の展示で感じた問題点を意識した運営をしていると思われます。しかしながらそれぞれ異なる問題があるようです。
伊豆高原では作家個人の営業で、会場を見つけ、その時期に展示をする事で集客しています。これは作家の負担が大きすぎて大変だと感じました。また会場となるスペースも交渉次第と行った感じが否めません。会場側が、愛情を持った展示が出来ていないところもありました。作家個人が作品と会場を提供していると熱意も感じられてよかったと思います。参加費も作家負担だと会場提供側は痛みが無いので、あまり頑張りません。
でも伊豆高原のお店はこちらの商店街よりも意識が高いので、店内に入ってもあまりはずれがありません。ただ作品が飾ってあってもそれなりにみられる事は事実です。かといって文化水準が高いのかはまた別かもしれません。焼き物等の陶房やそのギャラリーは多いのですが、美術品を扱うギャラリーがありません。様々な特色ある作品を紹介する場所が無いのです。名ばかりの美術館や博物館は多いのですが、地元の作家を紹介出来るようなギャラリーが無いのが残念です。そんなものがあれば特別な時期でなくても訪れようかと思うのですが、、、
こちらの商店街での展示はお店の熱意の差により作品がかわいそうになっているところもあります。文化的な意識の差によるものだと思いますが、これらは時間をかけて改善していくしかありません。何度か続けるうちに作家共々淘汰されて行くと思います。あまり頑張りすぎずにゆっくりと諭していく事も大事でしょう。
アートとは何かと問われると答えに窮するのですが、アートフェスティバルの会場内で、これはアートか? と思われるものや自ら手芸、工芸と言っている人もいます。フリーマーケットが作家の作品展の様相からリサイクルショップに成り下がってしまった事の無いようにしてもらいたいと思いますし、そのように自分自身も精進したい。

個展開催中

2007年05月20日 06時46分05秒 | Weblog
始まりました。個展が。
当日までばたばたしておりましたが、始まってしまうと落ち着きました。
初日はギャラリートークがあり、オープニングパーティーもあり、ギャラリーの方には大変なご苦労をおかけしました。
初めての経験で、何を話したら良いか皆目検討が付かず、何を話したかもよく覚えていません。
いつも制作中に考えている事を話したように思います。
何度か諸先輩方のギャラリートークを聞いた事がありますが、もっと良く聞いとけば良かったと思います。
その後、著名な画家さんからのお祝いの言葉を頂きましたが、色々な思いで制作されている先輩なので、学生時代の好評会の様相で、こちらもとても緊張しました。

この会場は、この地域では唯一といっていい程のしっかりしたギャラリーです。
ですから、会場で呼んで頂いたお客さんがたは、画家や陶芸家、彫刻家、竹細工、木工工芸家等、その道を究めている諸先輩方が多く、これまでもこちらのギャラリーで、展示をして来ました。
そんな会場の5周年記念で取り上げられる事はありがたいと共に不安がありました。
ギャラリーには大変良くしていただいています。
作品が売れたり、商品も売れたりして、会場に何らかの形で、還元しなければと思っています。

これから、40日間の会期です。頑張ります。
来月はまた商工会議所主催の企画に参加します。毎年大きな問題を提起してくれる企画ですが、最近はその問題を解決する事が快感になって来ています。

クジラとイルカとベジタリアン

2007年05月13日 08時00分07秒 | Weblog
クジラとイルカは厳密な区分けはありません。
大人の体が4m以上になるものがクジラとされています。
時々イルカをクジラと偽って売っていると言われる方がいますが、別にいいではないかと思ったりしています。
私の近くではイルカもクジラもスーパーで売っています。
イルカの方が多いくらいです。
昔よく食べたような気がしますが、定かではありません。
社会の風潮がクジラやイルカを食べるのがタブーになって来ているような感じなので、なかなか食べ方のレシピ等が解らないので、僕は食べられずにいます。婆様は昔よく食べたようですが、美味しくないよ。といって食べ方を教えてくれません。婆様はすっとぼけていろんな食材の作り方を知っていながら教えてくれませんけど。

ベジタリアンの方で牛や豚のみならず、乳製品等も食さ無いという方も多いようです。チーズ抜きのピザとか頼むらしいですが、想像出来ないので、どんな感じになるか試してみたい気もします。
ベジタリアンの気持ちも解らないではありません。
食肉処理場を見学した事があります。公には出来ませんが、写真等も撮りました。確かにこれを見ると肉食をやめようかなあと思う事も理解出来ます。
でも生き物は食べないという事には少し違和感があります。かなり都会的な考えだなあと感じます。
それは食べ物を作っていない人の発想ということ。
植物も生き物だと僕は思っているのです。雑草を刈る時にも植物に取っては殺人だなあと思ったりしています。僕の快適な環境を作るために犠牲になっていると思わずにいられません。ですから個人的な見解ですが、ベジタリアンは自己矛盾を感じてはいないのかなあと思います。そんな事考えもしないかもしれませんし、それなりの答えを持っているかもしれませんね。
この時期草木は驚く程の早さで成長します。日々変化があり、環境の変化に対応しています。
これが生き物ではなくてなんだろうかと、かねてから思っています。動物と植物の大きな違いは何だろうと考えた事もあります。葉緑素を持っているのが植物であると考えられますが、まだ色々あるでしょうが、例をあげればあげる程、植物と動物の違いが曖昧になると思いました。

ベジタリアンが悪いともいいとも思いません。そういう食生活なんだから。
ただ思いが高じるあまり、他の人に強要したり、理解出来ない人を馬鹿にしたりする事はやめてもらいたいなあと思います。話しを聞かされる方はつらいのよ。理解出来ない人には懇切丁寧に話してみてくださいな。宗教ではないのだから。

僕は全てのものをありがたく頂いています。
肉はあまり食べません。貧乏だから。

キリムについて

2007年05月11日 07時23分49秒 | Weblog
本日はキリム等について。

僕は職業柄、趣味でキリムを集めていました。現在は一人ではないので、なかなか買えません。
産地はアフガニスタンの布へこだわりはありますが、キリムがどうしても好きで、それだけを集めている、というわけではありません。

アフガニスタン地方では、キリムより、ジジムと言うものが多いです。
キリムは完全な平織りですが、ジジムは浮き織りというか、緯錦の織り方の原型で、裏で糸がとび細かい模様が可能です。
この種類分けはかなり信憑性が高いのですが、その他はかなり曖昧です。
産地等も元々遊牧民の人々の土地を区分けして、ここからアフガニスタン、イラク、トルクメニスタン等としてしまう事に問題があり、文化の違うところに一方の文化を押し付けると現在のような衝突が起きてしまっていると思います。
それはそれとして、
遊牧民でありましたから、それぞれ一族ごとに模様や技法が違います。
そうすると呼び名も変わってくると思われます。単純に布と呼んでいたかもしれません。
つまりこちらも文化の違いがあって、全てに名前を付けて、自分の理解出来る世界を作り安心する文化と、全てをあるがままに受け止められる文化との違いです。

僕の持っているの布で、2種類のキリム、絨毯、それぞれの3種類の技法を合わせたものがあります。
これは譲って頂いたか方(アフガニスタン出身)の言葉を借りると、それぞれの種族の血筋を持つ人々が結婚する時に作り、結婚式の時に使ったものだそうです。3人で結婚したわけではないので、どちらかの祖父母が違う種族に属していた事になるようです。これらの話しを聞くと3時間くらいかかりました。

絨毯とギャッベも最近ですが、区分けが曖昧です。
ギャッベも絨毯も基本的に技法は同じなのですが、毛足の長さ等の違いがありました。
産地もギャッベは限られていたのですが、前に書いたように曖昧です。
先日ギャッベの展示の案内を頂きましたが、それにはラクダの毛で織られたもの全てをギャッベとするような記述がありました。明らかにそうだとは断言出来ませんが、僕が絨毯だと思っていたものもキャッベだとされていました。
僕のギャッベに対する認識が甘いのもありますが、前にも述べたようにおおらかに受け入れようと思います。誰が間違っているわけでもなく、それはそれとして受け入れましょう。

これは生きとし生けるものの根幹の事ではないかと思います。
肩書きや能書きにだまされず、ものを見て、人を見て、自分で納得したものを手に入れる。
人になんと言われようとも自分らしく愛せるものを手に入れる事が大事。もの作りも同じ。