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7月 11日

2024-07-11 06:37:07 | Weblog

                           芙蓉・酔芙蓉・白芙蓉

 

 

 

 

                    

 

 

 

          妹逝く背戸の芙蓉の桃色に           細見綾子

 

          雲助の溜り場跡や白芙蓉            栗田やすし

 

          白きまま雨に昏れゆく酔芙蓉          矢野孝子

 

          酔芙蓉根こそぎ掘つて足場組む         伊藤範子

 

          深川や樽に咲かせし酔芙蓉           関根切子

 

          ひめごとの一つや二つ酔芙蓉          岡島溢愛

 

 

 

                 

 

 

 

          紅芙蓉鉄扉鳴らして出入口           右城暮石

 

          胸の手のつめたく覚めし花芙蓉         鷲谷七菜子

 

          ゆめにみし人のおとろへ芙蓉咲く        久保田万太郎

 

          料理屋の夜の間寂や白芙蓉           飯田蛇笏

 

          一輪のはや大酔や酔芙蓉            水原秋櫻子

 

          満目の雲となりつつ芙蓉閉づ          福永耕二

 

 

 

                     

 

 

 

                

 

 

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7月 10日

2024-07-10 05:03:43 | Weblog

                            百合 その2

 

 

 

                     

 

 

 

          鬼百合に一掬の海残しやる            櫂 未知子

 

          しづけさは鬼百合の丈そのあばた         森 澄雄

 

          括られて鬼百合はみな俯ける           鈴木 文

 

          曲り屋の茅葺屋根に小鬼百合           山下智子

 

 

 

                     

 

 

 

         

          山百合の斑や滾々と夜来たる           奥坂まや

 

          山百合の茎たくましき崖のふち          福島武蔵

 

          山百合の倒れて花をもたげたる          中山ユキ

 

          故郷の山百合庭に開きけり            中村たか

 

          山百合が目覚めといふをくれにけり        細見綾子

 

 

 

                     

 

 

 

          かへりみる夫の目送鹿子百合           石田あき子

 

          盆花の流れに遅る鹿の子百合           佐野美智

 

 

 

                

 

 

 

          笹百合の一茎一花の孤愁かな           吉野義子

 

          笹百合や嫁といふ名を失ひし           井上 雪

 

          笹ゆりや嶺に白雲わき出づる           小石峰通子

 

          笹百合に風立ち木曽の雨上る           坪野洋子

 

          笹百合や棚田の水の響き合ふ           若山智子

 

 

 

               

 

                  姥百合

 

 

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7月 9日

2024-07-09 05:12:25 | Weblog

                       浅草寺四万六千日・鬼灯市・酸漿市

 

 

 

 

          7月9日、10日は浅草浅草寺の四万六千日のご縁日。このご縁日の日に御参りをすれば

          四万六千日の功徳を得られると言い伝われています。境内では「ほおずき市」が

          開催され、様々な出店が立ち並び、たくさんの人で賑わいます。この2日間だけ、

          浅草寺から「雷除守護」のお札が出されます。

 

 

                    

 

 

           さて、鬼灯は秋の季語(一部の歳時記では夏分類)ほおずき市は夏の季語になります

           四万六千日は仏教の菩薩の一尊である、観世音菩薩(かんぜおんぼさつ 観音菩薩・観音様)の縁日であり、

           46,000日分の功徳(くどく)がある縁日と言われています。功徳を積むことで果報やご利益を受けられるとされています。

           また、縁日にその神仏にお参りをすると普段以上にご利益があると信じられています。

           つまり、四万六千日に参拝すれば、46,000日分参拝したのと同じご利益があるということになり、

           江戸時代になると、「四万六千日」が定着し、人々は我先に浅草寺を参詣しようと前日の7月9日から境内が

           賑わうようになったため、7月9日と10日の2日間が縁日とされ、現在に至ります

 

 

 

          ほほづき市のほほづき雨に濡れて来し          細見綾子

 

          風煽る四万六千日の雨                 中山敏彦

 

          葭簀越し鬼灯市の灯が揺るる              日野圭子

 

          スカイツリー四万六千日の晴れ             佐藤とみお

 

          ぼけ封じ四万六千日の煙(けむ)            橋本ジュン

 

          どの顔も浅草の顔四万六千日              ころころ

 

 

 

              

 

 

 

          炎立つ四万六千日の大香炉               水原秋桜子

 

          鬼灯市はずれに灯す洋食屋               山崎祐子

 

          四万六千日の山なすカルメ焼              斉藤夏風

 

          鬼灯市見おろし堂に雨やどり              福田蓼汀

 

          ひしめきて四万六千日のもろびとよ           山口青邨

 

          香煙を鳩にも四万六千日                鷹羽狩行

 

 

 

                    

 

 

 

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7月 8日

2024-07-08 04:57:52 | Weblog

                            百合・白百合・鉄砲百合

 

 

 

                     

 

 

 

          百合咲きていまだ花粉をこぼさざる        細見綾子

 

          佐渡の百合海の夕日の色なせり          栗田やすし

 

          薬屋の百の抽斗百合の花             太田滋子

 

          山腹を覆ひて揺るる百合百花           横井正子

 

          喪の家の白百合の香とプッチーニ         奥山ひろ子

 

          白百合の初咲き供ふ夫の墓            門村鈴子

 

 

 

                    

 

 

 

          うつむいて何を思案の百合の花          正岡子規

 

          ひらききる百合はまつしろ海炎えゐむ       鷲谷七菜子

 

          庭の百合にほひ来りし時計鳴る          高木晴子

 

          いよよ咲く百合よ歓喜の蕊放ち          林 翔

 

          傾きて崩るるごとき百合の山           横光利一

 

          今生のこれも夢なる百合の風           石塚友二

 

 

 

                     

 

 

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7月 7日

2024-07-07 06:12:01 | Weblog

                       乞巧奠・七夕・星まつり

 

 

                    

 

 

             

             写真は東京杉並の大宮八幡宮で平安の七夕・乞巧奠飾平安時代には七夕を乞巧奠とも呼ばれていました

             旧暦7月7日の行事・秋の季語です

             乞巧奠は我が国の棚機つ女の信仰や中国の織女・牽牛の星祭りが重なり、宮中を中心に技芸の上達を

             祈る七夕行事として行われていたもので、短冊のルーツと云われる梶の葉や紙垂を四方にめぐらせ、

             詩歌・管弦・裁縫などの上達を祈り筆硯・雅楽器・糸などをお供えしてお飾り致します。併せて、

             神門前には梶の葉や五色の布を垂らし平成の七夕・大宮八幡「乞巧潜り」が設えられ、これを潜る

             ことにより技芸の上達を祈ります。

 

 

 

          

          七夕竹弔旗のごとし原爆地           沢木欣一

 

          子と飾る七夕妻に姉妹なし           栗田やすし

 

          七夕の笹ちぢれをり草津宿(じゅく)      河原地英武

 

          香焚いて過ごせり雨の星祭           下里美恵子

 

          安産の筆太の文字星祭             坂本操子

 

          莫大小工場ばかりの町の星まつり        ころころ

 

 

                    

 

 

 

          朗詠す乞巧奠の捧げ歌             高橋淡路女

 

          乞巧奠願ひの糸の絹の艶            中尾杏子

 

          今昔のためしをひきし乞巧奠          筑紫磐井

 

          七夕やまだ指折つて句をつくる         秋元不死男

 

          山垣のかなた雲垣星まつり           福永耕二

 

          七夕竹いづくに置くも雨となる         吉田鴻司

 

 

 

                    

 

 

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7月 6日

2024-07-06 06:18:20 | Weblog
                          青田・青田風・青田道





                




          舷側の西日の透きに能登青田           沢木欣一


          信濃路や青田真中に村の墓            藤田岳人


          青田風念佛衆の笠煽る              山口登代子


          湖よりの風の自在や大青田            篠田法子


          交番の前一望の青田波              村井まさを


          送る師はすでに青田の青の中           ころころ





                




          沼落す渦のしづかに青田べり           水原秋櫻子


          甲斐駒ケ嶽ふかぶかと青田入れ          廣瀬直人


          せめて馬見たしと思ふ青田原           能村登四郎


          ひとり果てむ家吹きぬけて青田風         鷲谷七菜子


          泥の手を青田に洗ひ甜爪頒つ           津田清子


          山の旅ときに青田もちらほらと          鈴木真砂女





                




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7月 5日

2024-07-05 05:10:29 | Weblog
                          汗・汗ばむ・玉の汗・汗水





                



          デモの年汗に腐りし腕時計            沢木欣一


          汗の児のやうやく懐く別れ際           栗田やすし


          予科練の名残の痣ぞ汗拭ふ            矢野孝子


          汗ばめり地下道長き大手町            伊藤範子


          縁切りの願掛け絵馬や汗あふる          鈴木英子


          溶接工汗の上汗滴らす              ころころ





                 




          ほのかなる少女の髭の汗ばめる          山口誓子


          洗ひ髪ひたいの汗の美しく            星野立子


          わが汗をわが嘗めわれの味したり         林 翔


          眼尻に汗ながれこむ訃の一つ           福永耕二


          八人が育ちし乳房汗を拭く            千田とも子


          汗しらずうなじに残し稽古海女          西上禎子





                 






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7月 4日

2024-07-04 05:44:24 | Weblog
                     梅雨出水・梅雨滂沱・荒梅雨・梅雨深し





                




          梅雨出水人群れ頭上大鴉             細見綾子         


          遠来の友に無情の梅雨出水            栗田やすし


          荒梅雨や白木の匂ふ大鳥居            倉田信子


          日蓮の得度の山や梅雨滂沱            武藤光晴


          曲家に煤けし背負子梅雨深し           服部鏡子


          荒梅雨の明けて郡上の水滾る           中山敏彦





                




          鉄よりも重たく梅雨の雲重なる          沢木欣一    


          輪中村囲みて濁る梅雨出水            松井利彦


          荒梅雨の筋金入りし瀬音かな           秋山幹生


          珈琲屋出て珈琲屋梅雨深し            辻 桃子


          梅雨滂沱時間逆巻くことあらじ          小檜山繁子


          荒梅雨の濁流窓に泊つ不安            関根きみ子





                




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7月 3日

2024-07-03 04:51:53 | Weblog
                     木槿・底紅・木槿垣・きちはす・花木槿




             ムクゲは初夏から暑い盛りに涼やかな花をたくさんつけるアオイ科フヨウ属の落葉樹。
             別名ハチス 俳句では初秋の季語となります





                     




          白木槿芯まで白し加賀女            沢木欣一


          白木槿木のさびしさが花にまで         細見綾子


          馬宿の木戸に枝張る木槿かな          武藤光晴


          人影もなき草の道木槿咲く           加藤雅子


          歩のゆるき卒寿の母や花木槿          橋本紀子


          物忘れ多き日暮れや白木槿           藤田映子





                     




                     




          道のべの木槿は馬にくはれけり          松尾芭蕉 


          底紅や一村呑みし湖しづか            鍵和田釉子


          木槿咲く年に一度の芝居小屋           加藤泰子


          指切りで別れし駅や花木槿            橋本ひろ子


          抱くごとく窓掛しぼる白木槿           渋谷 道


          白木槿朝日が蘂にすべりこみ           林 翔





                     



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7月 2日

2024-07-02 05:13:13 | Weblog
                    蟹の子・山蟹・沢蟹・磯蟹・蟹の穴・蟹の泡



              山蟹・沢蟹・磯蟹は夏、鱈場蟹/たらばがに・ずわい蟹は冬の季語になります





                  




          幼さの残る子の足蟹這ひて            細見綾子


          走水の大蟹逃ぐる泥けむり            栗田せつ子


          泡噴いて蟹全身を隠したる            梅田 葵


          沢蟹が西行水の岩のぼる             中斎ゆうこ


          穴出て小さき争ひ汐まねき            関根切子


          沢蟹のひそむ平家の隠れ岩            幸村志保美





                




          人を見て蟹逃足の汐干かな            河東碧梧桐


          家にきて新聞紙踏む海の蟹            秋元不死男


          朧夜の岩に出てゐる山の蟹            飯田龍太


          子にゑがきやる青き蟹赤き蟹           福永耕二


          峡の田を沢蟹はしる出水あと           太田 蓁樹


          みじろがぬ蟹のまわりに男いて          宇多喜代子





                




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