１月 ３１日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　春近し・春隣・明日の春・春まぢか



　　　　　　　　　　隣り家に釘打つひびき春隣　　　　　　　　　沢木欣一


　　　　　　　　　　春近き研究室を明け渡す　　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　　　　　　春近し赤木の瘤は銅の艶　　　　　　　　　　矢野孝子


　　　　　　　　　　砂利を掻く山葵田守や春近き　　　　　　　　山下智子


　　　　　　　　　　護符売りの巫女の緋袴春近し　　　　　　　　武藤光晴


　　　　　　　　　　干蛸の足まで透くる春隣　　　　　　　　　　国枝洋子



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　こまごまと女世帯や春隣　　　　　　　　　　星野立子


　　　　　　　　　　パンむしる手に春近き日ざしかな　　　　　　久保田万太郎


　　　　　　　　　　マヌカンに恋のまなざし春隣　　　　　　　　土生重次


　　　　　　　　　　借りし書の返しがたなく春隣　　　　　　　　松本たかし


　　　　　　　　　　産科とふ名札はたのし春隣　　　　　　　　　中村汀女


　　　　　　　　　　星空をまはす水車や春隣　　　　　　　　　　市ヶ谷洋子



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　今日も日本全国で20,818人のコロナ感染者の発表が有りました、
　　　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマス昨ク・手洗いを
　　　　　　　　　　　心がけましょう　
　　　　　　　　　　　　（　前週同曜日比　-10,834　人　）　　一部サイトから資料お借りしています　　

１月 ３０日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日脚伸ぶ （　晩冬　）



　　　　　　　　　　年も明けて、少しずつ日が長くなること。一月も終わりの頃になると、日が長くなったなあという感慨に
　　　　　　　　　　とらわれることがある。冬木の芽もしだいにふくらみ、春が近いことを感じる。



　　　　　　　　　　子が居りて花欲し日脚僅か伸ぶ　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　自転車の弾く小石や日脚伸ぶ　　　　　　　　河原地英武


　　　　　　　　　　網を干す島の小道や日脚伸ぶ　　　　　　　　森垣一成


　　　　　　　　　　酢の蔵の小さき天窓日脚伸ぶ　　　　　　　　伊藤範子


　　　　　　　　　　日脚のぶ下校の子等の立話　　　　　　　　　白鳥光枝



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　山へ帰る人に鴉に日脚伸ぶ　　　　　　　　　阿部みどり女


　　　　　　　　　　日脚伸ぶ身をすり合ひて金魚の恋　　　　　　鈴木真砂女


　　　　　　　　　　ここにまた吾子の鉛筆日脚伸ぶ　　　　　　　中村汀女


　　　　　　　　　　すわりても立ちても日脚伸びにけり　　　　　久保田万太郎


　　　　　　　　　　手枕や日脚伸びたる越のくに　　　　　　　　角川照子



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　今日も日本全国で44,289人のコロナ感染者の発表が有りました、
　　　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマス昨ク・手洗いを
　　　　　　　　　　　心がけましょう　感染での死者数も増えています
　　　　　　　　　　　　（　前週同曜日比　-19,553　人　）　　一部サイトから資料お借りしています　　

１月 ２９日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　笹鳴・笹子・藪鶯・冬鶯・鶯の子鳴く　（三冬）



　　　　　　　　　　　山から下りてきた鶯が藪や生垣で舌打ちするような声で鳴くこと鶯は冬になると餌を求め、
　　　　　　　　　　　山を下り人里で暮らす。鳴き声の美し い鶯も冬にはチャッ、チャッ、という地鳴きしかできない。
　　　　　　　　　　　幼鳥 に限らず、冬の鶯の鳴き方はこの地鳴きである。



　　　　　　　　　　　笹鳴のまことに稚し焼け山に　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　　父眠る軍人墓地や笹子啼く　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　　　　　　　奥宮へ七百余段笹子鳴く　　　　　　　　　　矢野孝子


　　　　　　　　　　　島畠の小さき竹林笹子鳴く　　　　　　　　　山下善久


　　　　　　　　　　　笹鳴や夕日射し込む藪の奥　　　　　　　　　磯田なつえ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　笹子鳴く真昼やさしき甲斐の山　　　　　　　飯田龍太


　　　　　　　　　　　笹鳴や昼の暗さの懺悔室　　　　　　　　　　水原春郎


　　　　　　　　　　　古園荒る冬鴬の端麗に　　　　　　　　　　　山口青邨


　　　　　　　　　　　木の影も笹鳴も午後人恋し　　　　　　　　　石田波郷


　　　　　　　　　　　笹鳴や土に膝つく墓仕へ　　　　　　　　　　岡本　眸



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　今日も日本全国で54,843人のコロナ感染者の発表が有りました、
　　　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマス昨ク・手洗いを
　　　　　　　　　　　心がけましょう　感染での死者数も増えています
　　　　　　　　　　　　（　前週同曜日比　-24,237　人　）　　一部サイトから資料お借りしています　　　　　　　　　　　　　　　　

１月 ２８日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ものの芽・草の芽・名草の芽・芽木



　　　　　　　　　　早春に萌えだす全ての草の芽をいう。春の大地の息吹の現れであり、新しい命の芽生えである。
　　　　　　　　　　名のある草の場合は名草の芽といわれる。　＜　季=春　＞



　　　　　　　　　　川べりの芽木にふれゆく男の子　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　虎御前の墓を囲めり名草の芽　　　　　　　　　　　下里美恵子


　　　　　　　　　　ものの芽に光の雫とどまれり　　　　　　　　　　　国枝洋子


　　　　　　　　　　稽古着の舞妓触れ行く柳の芽　　　　　　　　　　　東口哲半


　　　　　　　　　　竹馬で猿が踏みゆく名草の芽　　　　　　　　　　　谷口千賀子



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　ほぐれんとして傾ける物芽かな　　　　　　　　　　中村汀女


　　　　　　　　　　神々の意のこまごまと名草の芽　　　　　　　　　　藤田湘子


　　　　　　　　　　ものの芽のひしとかこみて元興寺　　　　　　　　　鷲谷七菜子 


　　　　　　　　　　にわとりの忍び足なる名草の芽　　　　　　　　　　永沼千代子


　　　　　　　　　　木の芽草の芽あるきつづける　　　　　　　　　　　種田山頭火



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　　今日も日本全国で53,853人のコロナ感染者の発表が有りました、
　　　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマス昨ク・手洗いを
　　　　　　　　　　　心がけましょう　感染での死者数も増えています
　　　　　　　　　　　　（　前週同曜日比　-28,310　人　）　　一部サイトから資料お借りしています　　　　　　　　　　

１月 ２７日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　雪達磨・雪兎・雪仏・雪像・雪まろげ



　　　　　　　　　　幼子の手に載せてやる雪だるま　　　　　　　栗田やすし


　　　　　　　　　　青草のひとすじ混じる雪まろげ　　　　　　　梅田　葵


　　　　　　　　　　産土にのつぺらぼうの雪達磨　　　　　　　　奥山ひろみ


　　　　　　　　　　キャンパスの陰に居残る雪だるま　　　　　　竹長脩行


　　　　　　　　　　雪うさぎ郵便受にかしこまる　　　　　　　　中野一灯



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　おぼえある町なり辻に雪だるま　　　　　　　水原秋櫻子


　　　　　　　　　　太陽がまぶしさ嫌ふ雪達磨　　　　　　　　　秋元不死男


　　　　　　　　　　バスを待ち旅の父子の雪まろげ　　　　　　　太田土男


　　　　　　　　　　雪釣の糸を窓より垂らしけり　　　　　　　　片山由美子


　　　　　　　　　　雪兎一夜兎になりすます　　　　　　　　　　宇多喜代子


　　　　　　　　　　朱の盆に載せて丹波の雪うさぎ　　　　　　　草間時彦



　　　　　　　　　　　　　　　　　　


　　　　　　　　　　　　　　今日も日本全国で60,121人のコロナ感染者の発表が有りました、
　　　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマス昨ク・手洗いを
　　　　　　　　　　　心がけましょう　感染での死者数も増えています
　　　　　　　　　　　　（　前週同曜日比　-35,834　人　）　　一部サイトから資料お借りしています　　
　　　　　　　　　　

１月 ２６日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三寒四温・四温日和



　　　　　　　　　　職引いて『碧百句』読む四温かな　　　　　　国枝隆生


　　　　　　　　　　立ちしまま眠れる馬や四温晴　　　　　　　　磯田なつえ


　　　　　　　　　　花の土ひと袋買ふ四温かな　　　　　　　　　中川幸子


　　　　　　　　　　息つめて針の目通す四温晴　　　　　　　　　上杉美保子


　　　　　　　　　　宇治橋へ靴音高き四温晴　　　　　　　　　　伊藤冨美江



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　水は三寒地は四温なる夕景色　　　　　　　　能村登四郎


　　　　　　　　　　四温にもぴたりと閉ざす白襖　　　　　　　　柴田白葉女


　　　　　　　　　　サンダルで本屋を覗く四温かな　　　　　　　石川文子


　　　　　　　　　　三寒の四温兆しぬ筆買ひに　　　　　　　　　及川　貞


　　　　　　　　　　日本海けふ力抜く四温かな　　　　　　　　　辻　桃子



　　　　　　　　　　　　　　　　　　


　　　　　　　　　　　　　　今日も日本全国で78,795人のコロナ感染者の発表が有りました、
　　　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマス昨ク・手洗いを
　　　　　　　　　　　心がけましょう　感染での死者数も増えています
　　　　　　　　　　　　（　前週同曜日比　-44,851　人　）　　一部サイトから資料お借りしています　　
　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　

１月 ２５日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　鷽替え神事



　　　　　　　　　　1月25日は菅原道真公の生まれ日と亡くなられた日になります。
　　　　　　　　　　「いままでのあしきもうそとなり」と、幸運を招く鳥「うそ」。前年の「うそ」の人形を神社へ返納して
　　　　　　　　　　取り替え、1年の幸運を祈ります。



　　　　　　　　　　鷽替ふる大き太鼓を一つ打ち　　　　　　　　栗田せつ子


　　　　　　　　　　大修羅に鷽替ふる声届きたり　　　　　　　　小柳津民子


　　　　　　　　　　右は婆左は幼鷽替ふる　　　　　　　　　　　河合義和


　　　　　　　　　　鷽替や三つ編みの子に福当たる　　　　　　　岡島溢愛


　　　　　　　　　　手から手へ渦にもまれて鷽替ふる　　　　　　福田邦子



　　　　　　　　　　　　　　　　　　


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　東京　亀戸天神社



　　　　　　　　　　吉凶の顔や等しく鷽替へぬ　　　　　　　　　吉田鴻司


　　　　　　　　　　鷽替の勢子先づ禰宜の神酒を受く　　　　　　福井大節


　　　　　　　　　　死にはぐれ嫁ぎはぐれて鷽替ふる　　　　　　古賀まり子


　　　　　　　　　　病む母の産土神の鷽替へて　　　　　　　　　能村研三


　　　　　　　　　　鷽替やどうせこの世は嘘ばかり　　　　　　　菖蒲あや



　　　　　　　　　　　　　　　　　　




　　　　　　　　　　　　　　今日も日本全国で83,348人のコロナ感染者の発表が有りました、
　　　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマス昨ク・手洗いを
　　　　　　　　　　　心がけましょう　感染での死者数も増えています
　　　　　　　　　　　　（　前週同曜日比　-46,479　人　）　　一部サイトから資料お借りしています　　

１月 ２４日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　蕗の薹・蕗の芽・蕗の花・蕗のしゅうとめ



　　　　　　　　　　蕗の薹喰べる空気を汚さずに　　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　蕗のたう沢音尖る峠道　　　　　　　　　　 　　　　山下善久


　　　　　　　　　　小振りなる渋民村の蕗の薹　　　　　　　　　　　　都合ナルミ


　　　　　　　　　　箸先の味噌に溺るる蕗花芽　　　　　　　　　　　　清水弓月


　　　　　　　　　　黒土に座つてゐたり蕗の薹　　　　　　　　　　　　中川幸子



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　塵取に入れて戻りぬ蕗の薹　　　　　　　　　　　　鈴鹿野風呂


　　　　　　　　　　包み紙しっとり濡らし蕗の薹　　　　　　　　　　　能村登四郎


　　　　　　　　　　蕗の薹旅もひとりの箸を割る　　　　　　　　　　　鷲谷七菜子


　　　　　　　　　　まろびくるものに子の声蕗の薹　　　　　　　　　　林　翔 


　　　　　　　　　　蕗の薹おもひおもひの夕汽笛　　　　　　　　　　　中村汀女



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　　今日も日本全国で31,652人のコロナ感染者の発表が有りました、
　　　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマス昨ク・手洗いを
　　　　　　　　　　　心がけましょう　感染での死者数も増えています
　　　　　　　　　　　　（　前週同曜日比　-20,949　人　）　　一部サイトから資料お借りしています　　

１月 ２３日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　寒月・月冴ゆる・冬の月



　　　　　　　　　　寒月が鵜川の底の石照らす　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　　　　　　祭壇のごとき山嶺月冴ゆる　　　　　　　　　河原地英武


　　　　　　　　　　冬満月忌を修したる安らぎに　　　　　　　　国枝隆生


　　　　　　　　　　ジャズ聴いて寒月白く更けゆけり　　　　　　矢野孝子


　　　　　　　　　　冬の月大利根川は黒き帯　　　　　　　　　　武藤光晴


　　　　　　　　　　寒月や起重機腕を上げしまま　　　　　　　　関根切子



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　冬の月黒き木仏木に戻り　　　　　　　　　　宇多喜代子


　　　　　　　　　　寒月にそそり立ち折れ波頭　　　　　　　　　星野立子


　　　　　　　　　　同じ湯にしづみて寒の月明り　　　　　　　　飯田龍太


　　　　　　　　　　冬の月わたしの毛布照らしおり　　　　　　　大高　翔


　　　　　　　　　　山の月冴えて落葉の匂かな　　　　　　　　　芥川龍之介


　　　　　　　　　　山の端に冬三日月の金沈む　　　　　　　　　阿部みどり女　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　　今日も日本全国で63,839人のコロナ感染者の発表が有りました、
　　　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマス昨ク・手洗いを
　　　　　　　　　　　心がけましょう　感染での死者数も増えています
　　　　　　　　　　　　（　前週同曜日比　-43,296　人　）　　一部サイトから資料お借りしています　　　　　　　　　　　　　　　　　　

１月 ２２日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　寒波・寒波来る



　　　　　　　　　　ネットの週刊天気予報では「来週の中頃は、日本付近に過去稀に見る強い寒気が流れ込む見込みです。
　　　　　　　　　　日本海側では大雪が長引き、普段雪の降らない東海～九州の太平洋側も積雪の恐れがあります。
　　　　　　　　　　低温による被害にも注意が必要です。」どうぞ準備を怠りなくお過ごしください



　　　　　　　　　　純白の富士が明るし寒波来る　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　　　　　　唇の薬の苦味寒波くる　　　　　　　　　　　奥山ひろ子


　　　　　　　　　　外つ国の果てなき戦禍寒波来る　　　　　　　横井美音


　　　　　　　　　　水甕の罅の広がる大寒波　　　　　　　　　　梅田　葵


　　　　　　　　　　寒波急バス待つ人の足踏みに　　　　　　　　ころころ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　寒波来とラジオも今日のひと日終ゆ　　　　　岸風三楼 


　　　　　　　　　　空よりも海の眩しき寒波来る　　　　　　　　西村和子


　　　　　　　　　　磨きゐし薄手グラスや寒波晴　　　　　　　　能村研三


　　　　　　　　　　ホッチキス紙を一噛寒波来る　　　　　　　　後藤 章


　　　　　　　　　　寒波来る買出し籠は竹で編み　　　　　　　　鈴木真砂女



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　今日も日本全国で79,018人のコロナ感染者の発表が有りました、
　　　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマス昨ク・手洗いを
　　　　　　　　　　　心がけましょう　感染での死者数も増えています
　　　　　　　　　　　　（　前週同曜日比　-53,342　人　）　　一部サイトから資料お借りしています