2月 28日

2011-02-28 00:33:41 | Weblog

             ( 春の鳶 )

春の鳶寄りわかれては高みつつ            飯田龍太

 

しほからき断崖を巻き春の鳶              正木ゆう子

 

鳶は輪を大きくしたり春の海               中拓夫

 

月山へつばさをまはす春の鳶              黒田杏子



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2月 27日

2011-02-27 07:43:52 | Weblog

          ( 雛・古雛・雛飾る )

 

習はしは母とのよすが雛飾る                藤井寿江子

 

俳諧に虚の恋ばかり雛飾る                 品川鈴子

 

古雛の唇と笛とのあはひかな                 奥坂まや

 

仕る手に笛もなし古雛                                             松本たかし

 

    独り言 
 昨日は伊吹嶺・山ゆり句会でした。なかなか参加できない環境が続いていたので、反省会
 でも少しはしゃぎすぎたかな・・それをまた反省
 投句5句の内、名乗れたのは2句のみ。こう云うときは選句の調子が悪いのだろうと
 みなそのせいにすることにしている 全く・・作品については誰でも自信がないと言うが
 作品が生まれた瞬間は「自信作」 選句されずに没となる句があってもそれは駄目句じゃ
 ない。高点句が秀句であるということもない。 句会に参加して名乗れた句も、そうでは無い
 句も句会の講評によって他者の意見を聞くことができる。自分が気持ちを込めた措辞を
 講評でも誉められれば、学びに間違いがなかった事が自信となる やはり推敲不足のままの
 句は句会でも指摘をもらえる。やはり句会に出なければ。 
 昨日の名乗りの句は先日行った称名寺の句
 
 釈迦堂の空をはなれず春の鳶
 水ぬるむ鷺が狩場の浄土池

 選句は
 春寒の厩舎に古りし温度計
 春浅し仁王の臍の一文字
 大津絵のぎょろ目の鬼や冴返る
 紅梅を見上げし空の青さかな
 長旅の上野のパンダ春の風
 退院の父を囲めり春炬燵
 春光や新車の並ぶ自転車屋
 冷たさや階段多き斜陽館 





 

 

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2月 26日

2011-02-26 00:11:35 | Weblog

            ( 松の芯・若緑・緑立つ )

朝の声己れにひびき松の芯              細見綾子

 

松の芯傘ふり立てる中学生               沢木欣一

 

緑立つ塩田跡の小学校                                    江見悦子

 

若松の大束が着く銀座花圃                                伊藤敬子



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2月 25日

2011-02-25 00:46:21 | Weblog

           ( 斉藤茂吉忌 )

茂吉忌の手皿に受くる花菜漬            龍頭美紀子

 

茂吉忌の暮れてとどろく遠雪崩            鷲谷七菜子

 

茂吉忌や歌を志向の日もありし                       山田弘子

 

茂吉忌の歌のごとくに牡丹雪             大志田勇志


  独り言 

先日の吟行会に遅れて、金沢文庫に運慶展を見てきました
過去、伊豆の願成就院と東大寺で運慶の作品を見たことがあったが、文庫に
数体の像が集い、開帳される機会も少ないという事
隣接する称名寺も素晴らしいお寺でした。仕事の合間4時間ほどの吟行で
秀拙を問わず思わず多くの句を得ることが出来た
やはり吟行にでれば俳句心が触発されるもの

  泥濘も文庫ヶ谷戸の春野かな    こころ



 

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2月 24日

2011-02-24 00:35:55 | Weblog

         ( 春野 )

春の野や何に人行き人帰る             正岡子規

 

髪虱ひねる戸口も春野哉               小林一茶

 いま春の野へ放ちたき心かな             稲畑汀子

吾も春の野に下り立てば紫に            星野立子

 



 

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2月 23日

2011-02-22 23:58:49 | Weblog

          ( 枝垂れ梅 )

久しぶりに昼間時間ができたので、3月吟行会の句会場の予約に行く
大宮氷川神社参道脇にある氷川の杜文化館は埼玉県の施設で、古くからの
仲間との句会でも何回か利用したことがある 庭と本館までの竹林のアプローチに
趣があり素晴らしい施設だ。 そこに行く楽しみの一つに同じく参道脇のお蕎麦屋
さん、十割の手打ちで、ころころが気に入っているのは硬めの蕎麦の食感となんと
言ってもそばつゆ!香り高い!こうして一番出汁を取っているところは二番出汁での
煮物や丼ものも美味いのです 
写真の枝垂れ梅には、鵯、目白、四十雀 全て夏の季語の鳥たちが頻繁に
きますが、鵯が来ると他の鳥達は逃げてしまいます

    目白鳴く鵯のくる間の枝垂れ梅 (季語満載です)

 氷川神社舞殿 (ここで5月に薪能が行われます☆ただしS席7000円)

大宮公園内にある子供動物園(無料)鳥のゲージに人が入るスタイルです
このフラミンゴ君とは距離約1メートルです 鳥達が気がむけば近寄って
くれます

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2月 22日

2011-02-21 23:49:56 | Weblog

           ( 支那まんさく・金縷梅・ときわ満作 )

金縷梅の散りさうな咲きはじめなり                和久田隆子

 

万作の花の貧しき黄色かな                     倉田 紘文

 

まんさくや竹曳く牛のあそびおる        関戸靖子

 

満作に夕べのいろや小海線          大嶽青児



 

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2月 21日

2011-02-21 00:39:14 | Weblog

           ( 猫柳 )

来て見ればほゝけちらして猫柳             細見綾子

 

ぎんねずに朱ヶのさばしる猫柳             飯田蛇笏

 

ときをりの水のささやき猫柳               中村汀女

 

猫柳呆けて天の青き見ず                 加藤楸邨




   独り言  
 ころころのブログも今日で2005日目 よくも続いたものです
 飽きっぽい性格も俳句のお蔭でしょう
 そう考えれば俳句を始めてから13000日位 長いような・・短いような・・

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2月 20日

2011-02-20 00:34:27 | Weblog

            ( 鳴雪忌 )

今日20日は明治・大正時代の俳人内藤鳴雪の忌日。
江戸・三田の松山藩邸で生まれ・本名素行(なりゆき)から鳴雪を名乗る
子規に導かれて45歳から本格的に俳句を始め、これが彼の終生の道となった。

大声の人句座にゐて鳴雪忌             栗田やすし

 

夜の炉に松笠匂ふ鳴雪忌               皆川盤水

 

梅を挿して神酒は供げず鳴雪忌                        富安風生

クリックすると新しいウィンドウで開きます

 浅草寺脇にある鳴雪句碑


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2月 19日

2011-02-18 23:45:39 | Weblog

         ( 菫 )

高館の崖のもろさよ花菫            沢木欣一

 

花すみれ吾に佛のあにいもと         木附沢麦青

 

掘返す難波の宮や花菫                           阿部月山子

 

看とるとは見守ることか花すみれ               中嶋秀子


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