10月 31日

2011-10-30 23:56:39 | Weblog
           ( 石蕗の花 )



母の目の裡にわが居り石蕗の花         石田波郷


石蕗の花言葉短くあたたかく           林徹


寺の庭どこまでが庭石蕗の花          稲畑汀子


石蕗の花膝を掴みて跼みけり          岡本眸


不機嫌な一人は部屋に石蕗の花         寺井谷子






ヒマラヤ山査子


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10月 30日

2011-10-30 06:45:20 | Weblog
               ( 枯蟷螂 )




枯蟷螂残る力の斧かざす            中川三砂子


逆しまにポストをのぞく枯蟷螂         尾沼チヨ子


一条のみどり残れる枯蟷螂           横山房子


枯蟷螂落ちても構ふ石の上           山口草堂







ながほの白吾亦紅



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10月 29日

2011-10-29 00:43:34 | Weblog
             ( 草紅葉 )


今日10月29日は「伊吹嶺」全国俳句大会が犬山市の名鉄グランドホテルで行われます
今回は仕事の都合で参加できないこと、とても残念でなりません
栗田先生、敬愛する先輩方にお会いしたかった
写真は一昨年の伊吹山の景色


添水樋に沈む紅葉の鋭さよ          細見綾子


草紅葉くぐるやさしき笹子川         沢木欣一



ふるさとの秋草の露手にこぼす       栗田やすし







赤地利蕎麦・しゃくちりそば





しもばしらの花
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10月 28日

2011-10-28 00:29:21 | Weblog
             ( 柿・豆柿 )



豆柿に夕陽散らばる清水寺          野里ムツ


豆柿の切なきまでに母の郷          鈴木鷹夫


豆柿に陽気な空のありにけり         谷口ふみ子


豆柿や亜浪生家の水の音           高島 久






柿の朱を点じたる空こはれずに        細見綾子


柿実る幹黒き辺にまた逢はめ         沢木欣一


山柿や五六顆おもき枝の先          飯田蛇笏


つまらなく夫婦の膝の柿二つ         石川桂郎







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10月 27日

2011-10-26 23:18:17 | Weblog
             ( 無花果 )



無花果の熟るる花街の濯ぎもの          殿村菟絲子


無花果食ふ月に供へしものの中          石田波郷


無花果を食ふ百姓の短かき指           山口誓子


雨知らぬ無花果裂けて熟れにけり         水原秋桜子


無花果や手の腹よりもやはらかな         長谷川櫂



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10月 26日

2011-10-25 23:08:33 | Weblog
             ( 野菊・野路菊 )


野生の菊の総称。紺菊、野紺菊は紫、油菊は黄色、うす紫のよめ菜菊



かかる日のまためぐり来て野菊晴         富安風生


寺遺り野菊は思ふままに咲く           阿波野青畝


らんぼうに野菊をつんで未婚なり         秋元不死男


曇り来し昆布干場の野菊かな           橋本多佳子






手折らるることなくすがれ野紺菊         石塚雅子


色褪せてむしろ魅かるる野紺菊          米尾 芳子


土うすき岩の対島の野紺菊             林 翔






木曽人の義仲贔屓嫁菜萌ゆ             小澤實


長篠の雨に嫁菜の花ひそと             立半青紹


市振やはらはら雨の嫁菜菊             福島小蕾












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10月 25日

2011-10-25 00:50:35 | Weblog
             ( 花梨の実・榠樝の実・くわりん・かりん )


榠樝とは思へぬかずに生つてゐし          小島延介


榠樝の実らしそのあたりなる香り          稲畑汀子


花梨の実高きにあれば高き風             池上樵人


一笑の塚に音立てくわりん落つ            茂里正治







橘の実


やよさめや橘青き実をつけて             細見綾子


橘は黄を深めつつ天の鈴               長谷川秋子


飛鳥野に橘実のる古りし寺              寺田青胡



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10月 24日

2011-10-24 01:05:50 | Weblog
            ( 溝蕎麦 )


溝蕎麦に狭められたり飛鳥川          国枝洋子


町中に溝蕎麦の堰く流あり           高浜年尾


溝蕎麦や土橋明るく田をつなぐ         三輪千代子


溝蕎麦や小舟の底によべの雨          加瀬美代子






藪蘭の実




かくれみのの実



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10月 23日

2011-10-23 08:57:21 | Weblog
             ( 白萩 )


週末のころころの目はぼろぼろ、一週間の疲れが目に出る
その目を癒してくれるのは季節の草花、樹花、俳句をしてなければこれほど
それを感じることも無かったかもしれない



白萩の触るるたび散る待ちて散る          細見綾子


白萩にわれ過ぐる風たちにけり           野澤節子


白萩のあるじなくとも盛かな            岸田稚魚


白萩の塵掃く日々も過ぎにけり           深見けん二






明日葉の花





山とりかぶと

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10月 22日

2011-10-22 00:47:10 | Weblog
            ( 藤の実 )


藤の実の影のつめたき陶の椅子          長谷川櫂


藤の実や鹿を彫りたる春日墨           大島民郎


藤の実やたそがれさそふ薄みどり         富田木歩


藤の実の下に戻りて合羽脱ぐ           広瀬直人


莢割れば藤の実黴びて三つほど          四ツ谷龍






ゆずりはの実





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