韻(俳句の調べ)について

2006-02-22 20:53:15 | Weblog
    古木の早梅(白)

 ある句会での事、句会も終わり帰路を駅まで連衆と歩いた。
 その中のお一人に「今まで句会でも韻が良いと採られたことはなかった」と
 私に話しかけられた。私は「勿論お句が良い上での韻です」と答える。
 私の披講で韻に触れた事に驚かれたようです。
 その方はこの春からある結社の同人になられた方と聞きました。
 
 その昔、師匠から韻を意識して詠むというのかなりの高等技術だよと教えられた。
 しかし、その韻を自然に身についている俳人もいるのだから不公平だね。と・・
 ある大学の俳句研究会では、母音の数、子音の数、どの子音が響くのか?
 母音と子音との共鳴論まで研究されているそうです。

    くろがねの秋の風鈴鳴りにけり    蛇笏
    駒ケ岳凍てゝ巌を落としけり     普羅
    谺して山ほととぎすほしいまゝ    久女
    滝落ちて群青世界とどろけり    秋桜子
    外にも出よ触るゝばかりに春の月   汀女

 これは自論ではありますが、心に残る句はある意味韻が良い句だと思う。
 そして掲句すべて写生句であること、自分の肝に命じています。
 自分の俳句は時として句会用にしつらえてしまうこと反省しきりです。
 

 
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母の句の顛末

2006-02-13 22:57:09 | Weblog
     水仙

 先日は「母の句」をこのブログに載せて、書き込みを頂き、ふと「父の句」
 「妻の句」「子供の句」は???と慌てて俳句ノートを検索してみました。
 有るには有りましたが、多い順に言えば「子」「父」「妻」の順で誠に
 妻には申し訳ない数でした。鷹羽狩行さんは恋愛時代、新婚時代、そして
 現在に至るまで奥様の句を大事に詠んでおられるようです。
  

    等身の秋草を過ぎ逢曳きす  狩行

    涼しくてのちの吾妻の手のまるみ 子郷

 それはそれとして、今後は私も詠むように努力をしていきたい。
 もう、妻を詠んでも「照れない齢」であるから・・・・


   白玉は何処へも行かぬ母と食ぶ   轡田 進
   
   雪の日の保母の匂ひの吾子戻る   中島秀子

   妻の灯へ凍りし坂を滑らずに    友岡子郷

   百日紅この叔父死せば来ぬ家か   大野林火

   虹立つと呼ぶ七人の子ども欲し   中島秀子


   ゲーテ曰く「王様であろうが、百姓であろうが、自分の家庭で平和を
   見出す者が、もっとも幸福な人間である」


   子の夜なべ妻の夜なべとなりにけり  ころころ
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母の句

2006-02-11 17:15:11 | Weblog
    雪椿


 NHKで俳句大賞の表彰式が行われていた。
 自然諷詠の句は見事に大景を捉え、そして誰もが見えている些細な自然を
 詠っている。各句の披講の度に「なるほど」「うまいなぁ」などどうなずく。
 
 人事句はやはり父母、子どもの句が多く、中でも母の句は惹かれるものが多かった
 「母」「水」は私の句作の生涯テーマ。何故「父」ではない?それは長く軍人であり
 東北人特有の言葉足らずから、父の教育は「げんこつ」であったせいでは
 無いだろうか?母もよく父に殴られていた。今となって介護を受けている父の
 最良のヘルパーは母。
 下町、両国で佃煮の製造をしていた我が家。祖母も両親も姉弟3人もよく働いた
 母に至っては、内職までしていたのだから・・働く母がいつも居た。

 俳句大賞の中の一句  草餅や書き出し同じ母の文
 
 私の句の最高のファンである母のためにもっと多くの「母」の句を詠んでいきたい。

 過去に詠んだころころの母の句

   巣立鳥子が泣きに来る母の膝
   花菖蒲母のぬくみの裁ち鋏
   夕焼けや母には母の流行り歌
   母の下駄片減り癖に桐の花
   白玉や母の働く音が好き
   鬱に居る母の手に置く木の実かな
   リハビリの胡桃に母の温みかな
   お風入れ母の手擦れの古行李
   厨まだ母の城てふ梅雨ごもり
   白地着て一日母のよそよそし
   母といて寡黙なる日の菊匂ふ
   母のバス行ってしまいぬ烏瓜
   茸飯母の笑みほどよく炊けり
   母の文ひらがな多し泥大根

  
         末っ子の甘え上手やつばくらめ  ころころ

 
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いいもの見つけた。

2006-02-07 19:34:49 | Weblog
      植物園で見つけた「しもばしら」

 
 先日の吟行で立ち寄った植物園で、「シモバシラ」という植物の枯れた茎に
 成長した「しもばしら」を見つけました。この「シモバシラ」になる「しもばしら」
 は、東京近郊で言えば高尾など高所にしか、なかなか見られないそうです。
 雑学ですが、では地面になるのは「霜柱」と呼ぶそうですよ。
 ややっこしいですね。


     月島やみな息白く商へり   ころころ


    
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忙中燗あり

2006-02-06 21:15:49 | Weblog
    吟行中にスケッチした藪柑子

 1月の現俳の結果は惜敗?でした。
 当然の結果と言うべきかもしれませんが・・・

 大した技量も無いのに慢心というのでしょうか?
 反省の意味をこめて当分の間写生に徹します。

 そう言えば、一時Gのネットでも名前の知れた「一清」さん。
 とうとう、現俳も会員削除になりました。
 
「 松田ひろむ(管理者) 01/30 (mon) 12:42:29
残念ながら盗作の指摘がありました。
いずれも同一人物であり、しかも、各所で何回も盗作を繰り返していますので、残念ながら、この方の得点は、すべて削除します。また会員資格を抹消いたします。
1、2005年11月「呼ばれたる貌で近づく冬の鹿」(一清)は、2004年度西東三鬼賞(津山市教育委員会)秀逸の大西静城氏の作品と、一字一句同一です。
2、2005年12月「太古より沈黙は金冬銀河」(一清)も上記と同じく、石川暘子氏の作品とまったく同一です。
3、2005年7月、日本伝統俳句協会の高点句「かき氷くずす角度を探しをり」(一清)も、上記の鳥羽朝子氏の作品とまったく同一です。」

 
 何とも無残な結末ですね。
 彼にとって俳句って何なのでしょう?
人の句を写生しちゃったのですね。
 

       菜の花や両国駅は始発駅    ころころ












 
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もう春です。

2006-02-05 10:33:14 | Weblog
    ごますり猫

 ものの芽に触れをり指も芽吹かむと 林翔

 ものの芽を風雨は育て且つ傷め 阿波野青畝

 ものの芽のほぐるる先の光りをり 深見けん二

 ものの芽にはじまる山の光かな 小林千史


 薄氷をさらさらと風走るかな 草間時彦

 田の面やや傾いてをり薄氷 有働 亨

 薄氷の吹かれて端の重なれる 深見けん二

 薄氷にかぶさる波のひろごりぬ 日原傳


 昨日は今年に入って初めての吟行句会、植物園集合でその場でお題が出された。
 2月3日は立春、節分、当然のようにお題にヤマをかけて12句ほど用意したが
 学生時代からどんだヤマをかける癖は治っておらず。ほとんど即吟・・・
 写生句が好きなくせに写生句が苦手。これは私ばかりではないだろうけど。
 お題は「ものの芽」「薄氷」なんて難しい。
 しかし私達の句会はさすがであった。もちろん私を除いてであるが・・・

 
    薄氷に風の名残りのありにけり   なぎさ

    ものの芽やひと駅だけの小さき旅  あのさ

    洗車する水のきらめき春近し    ほいさ

    立春や鬼の栖の如何計り      あづさ

    立春や雲ひとひらの照り翳り    さばさ


    ものの芽に力込めたる日差しかな  
    うすら氷の面に小橋の影ゆるぶ    ころころ


    

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