12月 31日

2023-12-31 06:13:04 | Weblog
                 大晦日・大つごもり・大歳・大年・除日・晦日蕎麦



          大みそかこぼせしほどの雨降りぬ         細見綾子


          塩断ちに慣れて晦日の蕎麦すする         栗田やすし


          星うるむ大つごもりの仕舞風呂          夏目悦江


          大晦日妻の自転車磨きけり            佐藤とみお


          青竹の箸添へたるや晦日蕎麦           橋本紀子


          洗はるる鵜が大年の湯を飛ばす          栗田せつ子


          裏山に猿鳴き交はす大晦日            矢野愛乃




                  



                  



          月さすや年越蕎麦の蒸籠まで           水原秋櫻子


          オリオンへ向く大年の滑走路           奧坂まや


          大歳といふ海溝を前にせり            能村登四郎


          冬田見てゐしが除日の灯ともりぬ         有働 亨


          大年の夕日見にくる奴らなり           夏井いつき


          仲見世の裏の月影大晦日             深見けん二


          大晦日ねむたくなればねむりけり         日野草城



                  



               ブログ開設から6702日目の大晦日です 今年も拙いブログにお付き合い下さいまして
               ありがとうございました コロナは終息が見えたと言えどもまだまだ油断できません
               インフルエンザも流行中とか どうぞ十分の自粛・自衛で佳い年をお迎えください
               2024年、皆様にとって幸せな年になりますよう


               ☆ ころころ

          
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12月 30日

2023-12-30 05:31:02 | Weblog
                     年の暮・歳晩・年の瀬・年果つる・年つまる



          年の瀬のしぼり問屋の活気かな       細見綾子


          長生きを母に詫びられ年昏るる       栗田せつ子


          鉈で削ぐ青竹匂ふ年の暮          高橋ミツエ


          年末のあいさつ聞こゆ甘味処        武田明子


          重ね貼る火伏の札や年の暮         橋本紀子


          もうもうと昆布焚きあがる年の暮      ころころ




                  



                  



          年の瀬や浮いて重たき亀の顔        秋元不死男


          歳晩やひしめく星を街の上         福永耕二


          母が吾をまたいでゆきぬ年の暮       夏井いつき


          やかましき姑健なり年の暮         夏目漱石


          愛されぬ四肢はぶらぶら年の暮       櫂 未知子 


          なりにけりなりにけりまで年の暮      松尾芭蕉




                  



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12月 29日

2023-12-29 06:11:12 | Weblog
                        年惜む、冬惜む・ 惜しむ年・惜年



          音楽に涙湧きたり年惜む          沢木欣一


          用なきに野川に来たり年惜しむ       細見綾子


          反古を焼く煙に噎せて年惜む        伊藤旅遊


          年惜むジャズの流るる喫茶店        鈴木みすず


          子に愚痴を叱られ年を惜しみけり      上田博子


          廃業となる銭湯に年惜しむ         ころころ
 




                  



                  



          一年の吾が句の瓦礫年惜む         上野 泰


          かがなべて幾日残らぬ年惜しむ       富安風生


          年惜しむ共に旅せし日を刻み        星野 椿


          止り木に足浮かせ年惜しみをり       能村登四郎


          年惜しむ瓦噛みたる鬼瓦          山田みづえ


          わが遊び月雪花と年惜しむ         下村梅子




                  



                  

                   ( 冬珊瑚 )



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12月 28日

2023-12-28 06:33:22 | Weblog
                               数え日



             数え日とは今年もあといく日と、指折り数えるほど暮れが押し詰まること。また、
             その押し詰まった日。《季 冬》




          数へ日も一日古書店巡りかな            下里美恵子


          数へ日やゼンマイ時計巻直す            藤田岳人


          数へ日や寺に干さるる臼と杵            竹中和子


          数へ日や又も牛乳ふきこぼし            石原進子


          数へ日や煮物の匂ふ路地の朝            飯田蝶子


          数へ日や参道に延ぶ古物市             坂本操子




              



          数へ日を第九の稽古重ねけり            阿波野青畝


          数へ日や乾ききつたる硯箱             鈴木真砂女 


          海を見ることで数へ日使ひきる           渡辺輝子


          数へ日の小包解かぬ寄贈本             秋元不死男


          数へ日の欠かしもならぬ義理ひとつ         富安風生


          数へ日の恋を占ひ地主の神             後藤比奈夫




                  



             毎月28日は「お不動さま」の縁日です。年の最後の縁日を「納めの不動」といい、1年のご利益
             お礼と感謝の気持ちを込めて参拝します。お不動様はもちろん不動明王を親しみを込めての称です
             俳句的には1月28日の初不動の句が多く残されています




                  



                 サイトから一部資料・写真・知識お借りしています     
          
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12月 27日

2023-12-27 06:57:13 | Weblog
                        白鳥・スワン・黒鳥・鵠(くぐい)



              白鳥は冬の季語です 早ければ11月の初旬から極寒のシベリヤや北極から比較的暖かい日本に
              越冬のために渡って来ます 白鳥には暖か過ぎるのもいけないようです
              私は数年前に熊谷の句友に誘われて熊谷の荒川河川敷でこの景色を見ました
              白鳥ばかりでなく多くの渡りの鳥たちも一緒です



          八雲わけ大白鳥の行方かな         沢木欣一


          大白鳥飛ぶ漆黒の脚揃へ          栗田やすし


          白鳥の来てみづうみの蒼みたり       福田邦子


          千里来し白鳥の群昼眠る          平松公代


          ももいろの嘴の雫や子白鳥         近藤文子


          白鳥を呼べりバケツの尻たたき       栗田せつ子




                  



          スワン来ぬ新樹ゆたかに影ゆれて      佐藤春夫


          黒鳥のあかき嘴餌を得たり         佐川広治


          月の出を待つ白鳥の羽づくろひ       中嶋秀子


          千里飛び来て白鳥の争へる         津田清子


          こほるこほると白鳥の夜のこゑ       森 澄雄


          恋白鳥つらら垂る胸反らしけり       鷲谷七菜子




                    




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12月 26日

2023-12-26 05:21:25 | Weblog
                           万両・百両(藪柑子)



          棕櫚縄の朽ちし籬や実万両      佐藤とみお


          屋根神に傾ぐ万両艶めけり      橋本紀子


          万両の一粒づつに雨の粒       関根近子


          出棺の触れてこぼるる実万両     近藤文子


          万両や湯桶置きあるにじり口     坂本操子




                  



          万両の実は沈み居る苔の中      高浜虚子


          杉苔に万両溺れ寂光土        富安風生


          万両の下まだ濡れずしぐれをり    福永耕二


          万両のひそかに赤し大原陵      山口青邨


          房なして万両まつ赤月日また     広瀬直人




                  



          皇子の囲みて赤し藪柑子        国枝洋子


          住み古りて増ゆるにまかす藪柑子    清水弓月


          蹲の水細りたり藪柑子         鈴木真理子


          藪柑子小壺に挿せり藍染屋       中村たか




                  



          藪柑子かかる里輪に眼鏡橋       中村草田男


          陽だまりのここより山路藪柑子     伊藤いと子


          城山に海の日とどく藪柑子       棚山波朗


          鎌倉は日蔭日向の藪柑子        川崎展宏




                  



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12月 25日

2023-12-25 06:46:45 | Weblog
                        水仙・水仙花・白水仙・野水仙


              野水仙=日本水仙開花期は12月~翌年2月 葉や球根に毒がある球根植物


          蕾また咲くと水仙長く切る           細見綾子


          鵜の山の畦に水仙はしり咲き          川口信子


          灯台へ急坂道や野水仙             山口茂代


          水仙や鎮もる耶蘇の墓どころ          夏目悦江


          福禄寿の寺に伸びきる野水仙          武藤光晴


          路地奥に生地干す棚や水仙花          中野一灯




                  



                  



          水仙に光微塵の渚あり             水原秋櫻子


          水仙や束ねし花のそむきあひ          中村汀女


          明るさは海よりのもの野水仙          稲畑汀子


          小娘の機嫌の会釈水仙花            飯田龍太


          筆を挿すごとく水仙壷に挿す          吉屋信子


          抱かねば水仙の揺れやまざるよ         岡本 眸




                  



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12月 24日

2023-12-24 07:04:41 | Weblog
                   聖夜・聖樹・クリスマス・聖菓・サンタクロース



          金銀の紙ほどの幸クリスマス         沢木欣一


          白髪また増えて聖夜のケーキ食ぶ       栗田やすし


          切り口のレーズン匂ふ聖菓かな        二村美伽


          昨夜の雨梢に光るクリスマス         国枝洋子


          シャンソンの街頭ライブ聖樹の灯       武藤光晴


          工事場の灯と照り合へる聖樹の灯       中斎ゆうこ


          スカイツリー夜を彩るクリスマス       ころころ




                 



                 



          クリスマス募金乞ふ列素通りに        河原地英武


          この出逢ひこそクリスマスプレゼント     稲畑汀子


          戻り来し猫の鈴の音クリスマス        片山由美子


          赤鉛筆のぞく聖夜の教師の胸         能村登四郎


          聖夜弥撒ヴエールをつけし母とゐる      津田清子


          聖夜劇濁りなき声満ちにけり         福永みち子


          へろへろとワンタンすするクリスマス     秋元不死男




                  



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12月 23日

2023-12-23 08:25:44 | Weblog
               初氷・氷・氷張る・氷田・氷点・氷塊・結氷・氷上・氷面鏡



          氷割って漬菜取り出すその暮らし      細見綾子


          神の鹿跳んで踏み割る初氷         栗田やすし


          池の端に風の筋目の初氷          国枝洋子


          地下足袋の跡や棚田の初氷         夏目隆夫


          金魚沈む鉢の氷の厚きかな         安藤幸子


          初氷浮きて小鳥の水飲場          井沢陽子




                  



                  



          遅刻教師に八方まぶし初氷         福永耕二


          初氷夜も青空の衰へず           岡本 眸


          氷上のまつしぐらなる轍かな        辻 桃子


          カナリヤの声がよすぎて氷張る       秋元不死男


          初氷鳩の紅脚よく動く           川村五子


          美しき言葉さやげる氷面鏡         寺井谷子




                  



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12月 22日

2023-12-22 06:00:36 | Weblog
                    冬至・冬至湯・柚子湯・冬至南瓜・一陽来復



             今日は冬至、冬至(とうじ)とは一年でもっとも昼が短く、夜が長いころ。寒さを乗りきるために、
             栄養価の高いかぼちゃを食べ、柚子湯に浸かり無病息災を願います



                  



          猪肉を煮る味噌焦げて冬至なり       細見綾子 


          子は遠し妻と二人の冬至粥         栗田やすし


          職退くと決めて柚子湯に身を沈む      国枝隆生


          みどり子に冬至南瓜をつぶしやる      小島千鶴


          柚子風呂の柚子手で掬ひ匂ひかぐ      太田滋子


          朝空は和紙の白さの冬至かな        山たけし




                  



          どうらんの堅さ冬至の楽屋かな       小沢昭一


          本送る底荷の冬至南瓜かな         黒田杏子


          年長者の額に日当たる冬至句座       寺井谷子


          かち割りて冬至南瓜の鬱金かな       小林京子


          冬至粥ふつふつ煮えて帰り待つ       渡辺 竹子


          柚子湯出て慈母観音のごとく立つ      上田五千石




                  



                  



             冬至は太陽の力が一番弱まった日であり、この日を境に再び力が甦ってくることから、陰が極まり
             再び陽にかえる日という意の「一陽来復(いちようらいふく)」といって、冬至を境に運が向いて
             くるとしています。つまり、みんなが上昇運に転じる日なのです




          一陽来復の雪となりにけり         久保田万太郎


          縁談をかさね一陽来復の柱かな       田中花楠


          一陽来復長湯を妻にのぞかるる       山口いさを


          一陽来復雑木林に射す薄日         棚山波朗


          一陽来福弾む小鳥の砂遊び         ころころ




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