8月 31日

2023-08-31 05:32:40 | Weblog
                       紫苑・しをに・鬼の醜草(しこくさ)


               今夜は1年のうちで最大の満月、スーパームーンが観られます
               午前10時36分に満月となります 猛暑の続く日々せめて観月でお涼み下さい




          ふるさとは紫苑高きに虻むれて         細見綾子


          紫苑晴れあれが伊吹と指させり         栗田やすし


          紫苑咲く棚田の畦の行き止まり         国枝洋子


          奥美濃の雨に紫苑の弓なりに          丹羽康碩


          紫苑咲く奈良井の寺にマリア仏         青木しげ子


          古寺の多き湯の町紫苑咲く           中村修一郎




                    



          澄む日影照る月影や紫苑咲く          水原秋櫻子


          紫苑にも濃きと淡きと秋日和          松本たかし


          道しらじらつづくしづけさ紫苑照る       鷲谷七菜子


          病家族あげて紫苑に凌がるる          石田波郷


          紫苑高し軍歌をうたふ母と子に         三橋鷹女


          沈む日の沁みては紫苑また澄めり        藤原たかを




                    


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8月 30日

2023-08-30 05:25:21 | Weblog
                              秋明菊・貴船菊



          とぎ汁を秋明菊に注ぎやる           栗田やすし


          丈草井秋明菊の咲き乱る            高木佐知子


          遺髪塚秋明菊の揺れ止まず           河合義和


          湯治場や秋冥菊の白まぶし           菊池佳子


          秋明菊群れ咲く一茶位牌堂           中根多子


          秋明菊咲く鷹城の野面積            熊澤和代




               



               



          鳶ひくし秋明菊の紅ひらく           柴田白葉女 


          みちのくの月をかかげて貴船菊         野見山朱鳥


          秋明菊ゆふべ黒髪おそろしき          鍵和田釉子


          名を聞きてよりしみじみと貴船菊        片山由美子


          干傘が秋明菊をこぼしけり           高田洋子


          僧房の月の秋明菊の畑             黒田杏子




               



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8月 29日

2023-08-29 04:54:02 | Weblog
                              蕎麦の花



          そば畑の花のさかりを富士晴るる        細見綾子


          木曽谷の空深まれり蕎麦の花          国枝隆生


          紫に暮るる山河や蕎麦の花           関根切子


          蕎麦の花海の朝日を満面に           中川幸子


          花蕎麦やひとりぼつちの道祖神         山下善久


          これよりは木曽路としるべ蕎麦の花       服部冨子




                  



          遠山の奥の山見ゆ蕎麦の花           水原秋櫻子


          八月の雨に蕎麦咲く高地かな          杉田久女


          花蕎麦のほのと地明り火山灰の村        小島千架子


          秩父路や天につらなる蕎麦の花         加藤秋邨


          道の下いく道見ゆる蕎麦の花          鈴鹿野風呂


          休み田の一枚蕎麦の花ざかり          新谷根雪




                  



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8月 28日

2023-08-28 05:41:14 | Weblog
                          葡萄・葡萄棚・葡萄畑




          ぶだう園ぶだうの熟れか日の熟れか       細見綾子


          熱の児に葡萄一粒づゝ与ふ           栗田やすし


          枯兆す葡萄畑へ弥撒の鐘            矢野孝子


          野ぶだうの海の色して遠流の地         国枝洋子


          甘き香や修道院のぶだう棚           岸本典子


          夕映えの大地遙かに葡萄熟る          伊藤範子




                  



                  



          朝刊を大きくひらき葡萄食ふ          石田波郷


          真直に少女の視線葡萄園            飯島晴子


          ぷちぷちと葡萄つぶすや変声期         櫂未知子


          日の渡るときは紅透く黒葡萄          広瀬直人 


          葡萄摘み終りて支へ木の太さ          鷹羽狩行


          へらへらとマチスの女葡萄食ふ         仙田洋子




                  



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8月 27日

2023-08-27 05:57:46 | Weblog
               玉鶏頭 (くるめけいとう)・槍鶏頭(羽毛鶏頭)・鶏冠鶏頭



          鶏頭を三尺離れもの思ふ                 細見綾子


          鶏頭の火の付きさうな一揆村               坪野洋子


          山車蔵の板目あせたり鶏頭花               溝口洋子


          空青し美瑛の丘に鶏頭燃ゆ                太田滋子


          トロ箱に鶏頭咲かせ路地住ひ               江口ひろし


          鶏頭がまぶし過ぎると病める人              牧野一古




                  



                  



          鷄頭の十四五本もありぬべし               正岡子規


          鶏頭を火と見る齢過ぎしかな               林 翔 


          泣く吾子を鶏頭の中に泣かせ置く             福永耕二


          命美し槍鶏頭の直なるは                 石田波郷


          恋果てゝ鶏頭の紅にも無心                鈴木真砂女


          いとけなき鶏頭月光菩薩かな               夏井いつき




                  



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8月 26日

2023-08-26 06:23:06 | Weblog
                          秋桜・コスモス 



          コスモスの白が終わりのやうに咲く       細見綾子


          秋桜地に倒れても咲き競ふ           栗田やすし


          海よりの風にコスモス弾みけり         河原地英武


          しんがりの園児にそよぐ秋桜          勝見秀雄


          江ノ電に手を振る子等や秋桜          花村登美子


          コスモスやいつもどこかが揺れてゐし      志知祥子




                  



                  



          揺椅子に小さく老いむ秋ざくら         石田あき子


          コスモスににらみをきかす赤ん坊        夏井いつき


          枯るるまで風に従ふ秋桜            西村和子


          コスモスの花ゆるがせて鼓笛隊         大河原一石


          紅白のさみしきものや秋櫻           上野 泰


          娘をふたり生んだしあわせ秋桜         長浜聰子



                  



                  



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8月 25日

2023-08-25 05:08:59 | Weblog
                     葛の花・葛の葉・真葛・真葛原・葛かずら



          伊良湖岬蔓引けば寄る葛の花          栗田やすし


          丹波路の川を狭めて葛咲けり          岸本典子


          土手高き火薬庫跡や葛盛ん           都合ナルミ


          木曾と美濃分かつ峠や葛の花          丸山貴美子


          刈り伏せて葛の匂へり狼煙崎          若山智子


          天ぷらにすと摘み来たる葛の花         夏目悦江




                  



          葛の花松にのぼりて咲くもあり         細見綾子


          葛咲くや嬬恋村の字いくつ           石田波郷


          火の山へゆく花葛の径の幅           大峯あきら


          葛咲くやいたるところに切通          下村槐太


          花葛の果ての果てまで昼の海          飯田龍太


          花葛やこはれさうなる昼の月          夏井いつき




                  



                  


                   葛の実 くず粉は実からではなく12月ごろ掘った根をたっぷりの真水で洗い、水の中で
                       揉んででんぷん質を沈殿させて作ります



                   サイトから一部資料・写真お借りしています         
          
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8月 24日

2023-08-24 11:40:10 | Weblog
                           女郎花・粟花・男郎花 



            秋の七草のひとつ女郎花(オミナエシ)の名前の由来は、小さな黄色のお花が粟粒に似ているところから。
            粟飯(あわめし)の別名、女飯(おみなえし)が変化したとも言われています。
            もうひとつの説はオミナエシのヘシは圧しを意味し、花の可愛らしさは人間の美女も圧倒するぐらいという
            説もありました。女郎の漢字が、女性を意味する言葉になったのは平安時代。女郎とは、貴族の女性
            (高貴な女性)を表す言葉だったのです。( サイトの知識拝借致しました )



          をみなへしをとこへしまた蔓りんだう     細見綾子


          どしゃぶりの箱根峠や男郎花         栗田せつ子


          放鶏の四五羽が庭に女郎花          武藤光晴


          野の花にひときは高し女郎花         磯田なつえ


          をみなへし押花にして旅終る         小澤明子


          業平の寺に一叢男郎花            長崎眞由美




                  

                      ( 男郎花 )



          波立てて霧来る湖や女郎花          水原秋櫻子


          患者らの朝は声高女郎花           石田波郷


          女郎花男もすなる立話            柏岡恵子


          昼闇にかたまりやすく女郎花         宇多喜代子


          女郎花少しはなれて男郎花          星野立子


          ありやなしや将門の首男郎花         逸見真三




                  

                   サイトから一部資料・写真お借りしています              


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8月 23日 処暑

2023-08-23 06:03:59 | Weblog
                       桔梗・きちかう・ききやう・沢桔梗



             今日は二十四節気の処暑です 「暑さが終わる頃」という意味で、2023年は8月23日(水)〜9月7日(木)
             今年はいつになったらこの暑さが収まるのでしょうか?



          前裁に貧しき桔梗茎からむ           沢木欣一


          おもかげをさだかにしたり白桔梗        細見綾子


          桔梗や朝の茶席のほの暗し           鈴木英子


          木道をはみ出してをり沢桔梗          山口秀子


          母いつも人待つ暮し白桔梗           鈴木真理子


          沢桔梗その紫の滴れり             八尋樹炎




                  



                  



          かたまりて咲きし桔梗のさびしさよ       久保田万太郎


          みちのくの雨そゝぎゐる桔梗かな        水原秋櫻子


          桔梗のしのび逢ふたび色まさり         筑紫磐井


          むらさきの山気そのまま沢桔梗         渡辺恭子


          ほの暗き京の老舗や白桔梗           岡部名保子


          沼の辺の踏み場なかりし沢桔梗         小路紫峡




                  


                    ( 沢桔梗 )



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8月 22日

2023-08-22 05:32:59 | Weblog
                     鳳仙花・爪くれない・つまべに・つまぐろ



          鳳仙花赤散る雨の降りはじめ          細見綾子


          蛸壺に海女の育てし鳳仙花           長江克江


          鳳仙花自我に目覚めし少女の眼         上村龍子


          鳳仙花襁褓干しある島の路地          内田陽子


          はじけ飛ぶ三年二組の鳳仙花          近藤文子


          病癒え髪梳く母や鳳仙花            田畑 龍




                  



          軽雷の置き去る雨や鳳仙花           水原秋櫻子


          鳳仙花がくれに鶏の脚あゆむ          福永耕二


          母に似ぬ子の福耳や鳳仙花           水原春郎


          湯帰りの子はもう駈けて鳳仙花         岡本 眸


          降り足らぬ砂地の雨や鳳仙花          杉田久女


          小商ひ殖えし路地うら鳳仙花          中村苑子




                  



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