7月 31日

2017-07-31 03:18:24 | Weblog
            (  夏の蝶・揚羽・夏蝶  )



揚羽来る尚円王の玉御殿            栗田やすし



黒揚羽廃墟の城の水汲み場            細見綾子



山の子に翅きしきしと夏の蝶           秋元不死男



雲走る三角点に夏の蝶              国枝洋子



朝稽古果てし土俵に夏の蝶            奥山ひろみ



松原や風に吹かるる夏の蝶            夏目悦江



生るるより烏揚羽の神楽舞ひ           吉田鴻司



おのれより巨き影つれ揚羽蝶           福永耕二



夏蝶来伊勢の家並の古格子            矢野孝子



夏蝶や水郷の橋みな低し             渡辺初雄




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7月 30日

2017-07-30 05:14:48 | Weblog
               (  虎杖の花・名月草  )



いたどりの花を活けたり加賀料理           細見綾子



窯煙噴き虎杖の花焦がす               梅田 葵



虎杖の花に風立つ中尊寺                高村俊子



虎杖の紅きざしたり古窯跡              上杉美保子



虎杖の呆けし花や馬防柵               橋本紀子



花虎杖風吹きあぐる宗谷岬               三原清暁



虎杖の花のこぼるる登山道               角田勝代



昌平坂いたどりの花散りしきる             若山智子



束ねゐて雲の上なり名月草                手塚美佐




   名月草

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7月 29日

2017-07-29 04:31:20 | Weblog
              (  空蝉・蝉の殻  )



禅寺の空蝉すがる干蒲団              細見綾子



おびただし泰山木に蝉の殻             栗田やすし



空蝉や爪に力の残りたる              吉田明美



空蝉や色の褪せたる仁王像             磯田なつえ



手のひらに載す空蝉の重さかな           小長哲郎



空蝉の一つが見えてあまた見ゆ            岩田由美



空蝉や夕景といふ白きもの              夏井いつき



空蝉の殻義仲墓所の苔つかみ             巽 恵津子



伊勢一の鳥居の脚に蝉の殻              梅田 葵

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7月 28日

2017-07-28 04:14:45 | Weblog
                  西瓜 )


昨日7月27日は「西瓜の日」、俳句では秋の季語ですが今が一番美味しい季節です



水黒き運河に割れし西瓜浮く          栗田やすし



観音に西瓜供へて合掌す            細見綾子



まづ一つ割つて見せたり西瓜売         関根切子



風呂敷に包みて西瓜まぎれなし          飯島正人



西瓜喰ふ中年の膝丸出しに            菖蒲あや



病む母へ小さく切りやる初西瓜         鈴木みすず



末生りの西瓜転がるほまち畑          武藤光晴



西瓜切るぐるりを子等に囲まれて         羽生 大雪



盧舎那佛西瓜まるごと供へられ          津田清子



西瓜の赤封じこめたるガラス函          沢木欣一




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7月 27日

2017-07-27 04:21:51 | Weblog
              夾竹桃 )


夾竹桃咲き連なりて基地隠す           栗田やすし



人妻の眉根夾竹桃憂しと             細見綾子



夾竹桃赤し野外の原爆展             石原進子



道の端に無縁の墓や夾竹桃            中村修一郎



夾竹桃白際立てり投票日             新川晴美



夾竹桃母校に古りし作法室             木田岸子



夾竹桃日暮は街のよごれどき            福永耕二



玉音を聞きしこの駅夾竹桃             榊原麦子




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7月 26日

2017-07-26 04:14:34 | Weblog
                ( 蛍袋・釣鐘草・提灯花 )



一むらの雨の雫の蛍袋              細見綾子



ももいろの釣鐘草の音色かな            柴 敦子



蛍袋俯くままに花盛り              安井和子



休憩は螢袋の咲くところ             夏目悦江



魚釣りし辺りや螢袋咲く             中村たか



手洗ひに蛍袋の花の影              清水弓月



そばかすの蛍袋は野辺育ち             朝倉和江



野面積隙間に蛍袋かな              高橋幸子



釣鐘草蜂出づるまで揺れにけり           高井睦朗



螢袋かすかに揺れぬ何かゐる           田畑 龍


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7月 25日  ( 鰻の日 )

2017-07-25 13:02:21 | Weblog
            (  鰻の日・鰻  )



荒涼と荒川鰻裂いて貰ふ              細見綾子



家長われ土用鰻の折提げて             山崎ひさを



骨の音鳴らし一気に鰻割く            鈴木みすず



鰻屋の夫婦揃ひの丸眼鏡             足立サキ子



就活の天王山や鰻食ふ              河原地英武



鰻裂く湖風渡る外流し              野島秀子



鰻食ふための行列ひん曲る             尾関乱舌



嗄れ声魚籠の鰻を糶おとす             岡部幸子



鰻の日三島本町匂ひけり              谷川昇



帰省子と鳴海の宿の鰻食ぶ            栗田やすし

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7月 24日  ( 土用 )

2017-07-24 17:33:21 | Weblog
        (  土用入り・土用鰻・土用波・土用丑の日  )



この夏の土用の18日間、土用1日目を土用太郎、2日目を土用次郎
3日目を土用三郎などと称されて俳句にも詠まれていますが、元々は
農耕との結びつきから出た言葉のようです。
土用の丑の日には鰻を食べて英気を養う風習がありますが、これは
風聞によれば平賀源内が友人の魚屋のために本来鰻の旬の冬から
魚の売れない夏に「滋養の薬」と紹介して応援したのがはじまりとか



土用入りはらわた苦き小魚食ぶ             細見綾子



土用太郎拗ねたる雨の日なりけり            山田みづえ



和紙の里土用次郎の太鼓打つ              松永敏枝




土用三郎裏道を風抜けて                 石川美佐子



国引の注連の太さよ土用東風               吉田鴻司



帆船のゆるり向き変ふ土用凪              小田二三枝



土用波裏側見せて崩れたり                吉田明美



土用鰻うの字大きく紺暖簾                蕪木啓子



一気に書く土用うなぎの墨太く               吉田北舟子
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7月 23日  ( 大暑 )

2017-07-23 04:27:07 | Weblog
             (  大暑  )



洗ひ場の鯉が跳ねたる大暑かな          栗田やすし



能登さざえ生きて届きし大暑かな         細見綾子



腕に水かけて大暑の刀鍛冶            幸村富江



増水の川ぎらぎらと大暑なる           谷口千賀子



靴底に小石くひこむ大暑かな           国枝洋子



ボンネットバスで往き来や島大暑         岸本典子



蛇口みな上向いてゐる大暑かな          篠田法子



大津絵の鬼の朱色の大暑かな            能村登四郎



焦げ臭き踏切渡る大暑の日             浜 喜久美





葬送の黒のきはだつ大暑かな           こころ
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7月 22日

2017-07-22 17:45:16 | Weblog
              (  蚊帳  )



はらからの蚊帳の眠りや遺影の間           沢木欣一



蚊帳囲ひして疲れ鵜を眠らする            栗田やすし



蜆蝶来て親しめり褪せし蚊帳             細見綾子



古蚊帳の赤き縁取り母遠し              兼松 秀



母衣蚊帳に指をしやぶりて寝落ちたり         伊藤範子



蚊帳に灯を入れて読みけり方丈記            山たけし



いつせいに母吊る蚊帳にすべり込む           武田稜子



蚊帳に寝て母在る思ひ風の音              杉本寛



朝蚊帳のふくれて島によき目覚め            鈴鹿野風呂




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