5月 1日

2014-04-30 20:23:48 | Weblog
             ( 五月・五月来る・聖五月 )



五月来る小瓶の化粧水澄みて              栗田やすし


赤ん坊掌より五月の朝動く                沢木欣一


五月の海底のみどりを巻き返す             細見綾子


鶏はしる五月一日のまひるまを              加藤楸邨


るんるんとこけし生るる聖五月              野澤節子


地下街の列柱五月来たりけり               奥坂まや


木々の香にむかひて歩む五月来ぬ            水原秋櫻子


画布の上に原色厚し五月の野               福永耕二


五月来ぬ艇に真白き潮見表                野島抒生


藍々と五月の穂高雲をいづ                飯田蛇笏


青き馬憩ひ立つ水五月来ぬ                木下夕爾







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4月 30日

2014-04-30 01:48:28 | Weblog
               ( 四月尽 )         二輪草


草ひきし泥手のままの四月尽               細見綾子


あまき音のチェロが壁越し四月尽             秋元不死男


こけし買ふ数の恋しき四月尽               石田波郷


四月尽個室もつとも白きとき                飯田龍太


夜具の下畳つめたき四月尽                橋本多佳子


四月尽く抽斗深く真珠秘め                 菖蒲あや


土砂降りの御苑を歩く四月尽               葛西節子


白雲へ杉まつすぐに四月尽                寺井 治


わが書屋わが掃き坐り四月尽               亀井糸游


四月尽兄妹門にあそびけり                 安住敦





垣通し
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4月 29日

2014-04-28 20:04:07 | Weblog
             ( 花梨の花・くわりんの花・榠樝の花・からぼけの花 )


父の忌や母とくわりんの花数ふ            栗田やすし


一茶旧居くわりんの花といふ白し           細見綾子


夕雀榠樝の花を咥へとぶ                梅田 葵


花くわりん空気の透けて来たるかな           松崎鉄之介


花梨咲く徘徊の母薄化粧                 土谷 敏


花くわりん間をゆつたりと里言葉             佐藤俊子


雲紋を新たに花梨花満てり                不破幸夫


花かりん約束ありて日々はづむ             田中英子


空鳴って風吹く日なりくわりん咲く            高澤良一

















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4月 28日

2014-04-28 00:43:13 | Weblog
                ( 燕子花・杜若・かきつばた )



綾子亡し風と遊べるかきつばた            栗田やすし


天然の風吹きゐたりかきつばた             細見綾子


活けてより咲く燕子花色淡し              朝倉和江


燕子花すべてを映す水つよし              鍵和田釉子


花売女籠に走りの杜若                 佐野美智


かきつばた咲く雨降つて澄み上る            森 澄雄


湿原に水の道つく燕子花                上田五千石


咲き揃ふ下より蕾かきつばた              杉浦示圭


花びらの吹かれまがりて杜若              星野立子


燕子花書院は池に影正し                水原秋櫻子


かきつばた鎌倉街道雨上がる              二村典子










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4月 27日

2014-04-27 02:32:55 | Weblog
               ( 藤・白藤・藤棚・藤房 )



北上のゆるき流れや藤の花                栗田やすし


天心にゆらぎのぼりの藤の花               沢木欣一


藤はさかり或る遠さより近よらず             細見 綾子


白藤には白きひかりの夕日射               飯田龍太


藤房の盛り上がらむとしては垂れ             鷹羽狩行


藤の花雨の匂ひの客迎ふ                 角川春樹


白藤や揺りやみしかばうすみどり             芝不器男


裏縁にすぐ藤浪のかかる山                松本たかし


山藤と思ふ車窓の吉野まで                坊城 中子


藤棚の下の浄土のこみ合へり               横山白虹


白藤や火の粉はげしき杣の風呂              大峯あきら















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4月 26日

2014-04-25 20:42:55 | Weblog
             ( 牡丹・牡丹園・白牡丹 )



白牡丹鵜匠の庭に開きたる              栗田やすし


地の冷えに牡丹花びらこぼさざる           沢木欣一


牡丹に真向ふごとき一日あり              細見綾子








白牡丹といふといへども紅ほのか            高浜虚子


しろがねの月を一輪牡丹園               片山由美子


花びらに花びらの翳白牡丹               矢島渚男


蕊は金花烏羽玉の黒牡丹                石原八束


満開の牡丹風ごと買ひ帰る               高橋悦男


奥の間に赤子の見ゆる牡丹園              菅原鬨也


白牡丹萼をあらはにくづれけり             飯田蛇笏


牡丹守音なく雑事こなしおり              藤森小枝


紅に人集めてをりし牡丹園               稲畑廣太郎


牡丹燃え甲斐駒雲に入らんとす             水原秋櫻子











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4月 20日

2014-04-20 01:51:31 | Weblog
             ( 躑躅・つつじ )


口結ぶボイラー守りに緋のつつじ          沢木欣一


黒揚羽来てよりつつじ朱勝ちなり          細見綾子







蓮華つつじ燃えて蔦の湯溢れつぐ           小坂順子


塔見えて躑躅燃えたつ山路かな            阿波野青畝





蓮華つつじ



昼深く東司の窓の白躑躅                瀧 春一


蝶の影大きく飛んで白つつじ              深見けん二


花びらのうすしと思ふ白つつじ             高野素十





五葉つつじ




玄海つつじ


紅つつじ咲ききはまれる庭泉              柴田白葉女


春愁のかぎりを躑躅燃えにけり             水原秋櫻子


見上げたる位置が正面躑躅山              渡辺倫子





霧島つつじ


庭芝に小みちまはりぬ花つつじ             芥川龍之介


紅躑躅紅をこぼして子規の句碑             塩川雄三


風塵や一枝あまさずつつじ咲く             中村汀女









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