4月 27日

2024-04-27 05:38:12 | Weblog
                  鉄線花・クレマチス<園芸品種>・てつせんかづら





             鉄線花はもともと中国に自生している野草を指し、白または紫の6弁花。一方で、日本に自生している
             野草はカザグルマと呼ばれ、花弁は8枚です。「クレマチス」というのは、これらの品種を園芸用の
             草花に海外で品種改良したものを指します。



                




          てつせん花新聞記者の賜ひたる          細見綾子


          鉄線花砂にこぼるる在原寺            栗田やすし


          垣越して風ともみあふ鉄線花           清水弓月


          鉄線の花幾鉢も寡婦の家             武藤光晴


          鉄線花藍工房の垣のぼる             伊藤範子


          いつ見てもどこか揺れをり鉄線花         近藤文子





                




                




          もの書きて夜がいま明けし鉄線花         水原秋櫻子


          鉄線を活けて山風畳摶つ             林 翔


          鉄線花うづ巻く蕊をのこしけり          正木ゆう子


          クレマチスてふ洋花のこれの白          石塚友二


          挫折後の藍あざやかなクレマチス         佐藤鬼房


          甲冑はこんこん眠るクレマチス          宮澤山彦





                




                




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4月 26日

2024-04-26 05:12:07 | Weblog
                            鳶尾草・一八・いちはす



              中国中部~ミャンマー北部を原産とする アヤメ科の多年草。高さ30~50センチ。葉は剣状。初夏、
              葉の間から花茎を伸ばし、紫または白の花を開く





                    




          鳶尾草を活けて陶工異邦人            日野圭子


          一八や山の風くる陶干場             堀内恵美子


          のけぞつて一八咲けり海の音           荒島禾生


          一八のたがひちがひの蕾かな           浜田未知


          一八や錦鯉飼ふ大藁屋              吉井莫生


          一八の花びら濡れてひろかりし          木下米子





                




          一八の屋根ならびたる小村かな          正岡子規


          一八の白は夜の花風荒ぶ             阿部みどり女


          鳶尾草にさつぱりとした顔を出す         飯島晴子


          一八や雨をさらひてゆきし雲           片山由美子


          蕗の中あはれ一八咲きにけり           山口青邨


          一八の花のしてゐし丈くらべ           後藤比奈夫





                    




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4月 25日

2024-04-25 05:42:46 | Weblog
                            牡丹・ぼうたん・牡丹園





                




          地の冷えに牡丹花びらこぼさざる         沢木欣一


          牡丹に広げし母の手織縞             細見綾子


          白牡丹しべをあらはにして崩る          栗田やすし





                




          ぼうたんへ吐息のごとき宵の風          矢野孝子


          牡丹描く女片膝地に着けて            丹羽康碩


          子が父になりたる朝の白牡丹           福田邦子


          墓訪はな母の牡丹の咲く頃に           都合ナルミ


          白牡丹揺れ戻るときうすみどり          梅田 葵


          ぼうたんの終りの一花あでやかに         松本恵子





                




            来てみれば獅子に牡丹のすまひかな        松尾芭蕉


          ちる時は風もさはらず白牡丹           政岡子規


          掃人の尻で散たる牡丹かな            小林一茶 


          ぼうたんに触れて子供のはにかみぬ        夏井いつき


          あるかなし会釈の別れ夕牡丹           谷口桂子


          金粉をみなぎらせたり黒牡丹           下村梅子





                




                



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4月 24日

2024-04-24 05:12:15 | Weblog
                          杜若・燕子花・白かきつばた



             燕子花・杜若(カキツバタ)は、白や濃い紫色の花(花径10㎝ほど)を咲かせる多年草。草丈は50㎝~70㎝
             ほどです。菖蒲・文目と花がよく似ていますが、カキツバタは花びらの真ん中に白いすじが入るのに 
             対し菖蒲・文目の花は、花びらの付け根に網目模様がある特徴があります。また、カキツバタは池や
             沼地などで育つ水生植物であり菖蒲・文目は陸で育つ植物であることが大きな違いです。




                




          天然の風吹きゐたりかきつばた          細見綾子


          かきつばた男川女川のひゞき合ふ         下里美恵子


          池の面の光やまずよ杜若             利行小波


          杜若茶室に白湯のたぎる音            日野圭子


          縄文土器大目まんまる燕子花           山 たけし


          産卵の鮒が揺らせり杜若             中本紀美代





                




                




          杜若切ればしたゝる水や空            高浜虚子


          さざなみや弥陀階前の燕子花           水原秋櫻子


          父恋ひの色の噴き出すかきつばた         鍵和田釉子


          かきつばた伊勢の夕日は櫛比して         八田木枯


          残花なりしが業平のかきつばた          能村登四郎


          蓬莱も比良も雲中かきつばた           鷲谷七菜子





                




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4月 23日

2024-04-23 06:29:10 | Weblog
                       四月の草花 (表紙は芝桜)




                

                   二輪草




          つぎはぎの長き木橋や二輪草           国枝洋子


          二輪草かがめば近く水の音            栗生晴夫


          二輪草咲く終点の山の駅             山田節子


          膝折ればわれも優しや二輪草           草間時彦


          谷川の夕べのひびき二輪草            深見けん二





                


                  猩々袴(しょうじょうばかま)




          猩々袴のをさなきが咲き茂吉歌碑         清水弓月


          奥美濃の山路に猩々袴かな            中山敏彦


          猩々袴水音に蕊のばしけり            伊藤敬子


          城山は猩々袴ばかりかな             野沢節子
 





                


                   立浪草




          立浪草棚田の風に揺れづめに           幸村志保美


          日を恋へる立浪草の前屈み            加藤耕子


          交む鳶立浪草に羽ばたけり            阿波野青畝


          来し方や立浪草の群れゐたる           青柳志解樹





                


                   踊子草、踊草、踊花




          踊子草萌え初む紫香楽宮趾かな          金田義子


          踊子草咲き乱れたる無人駅            益田和代


          乱れ咲く踊子草や夢二の居            田端 龍


          踊子草咲きむらがれる坊の庭           山口青邨


          おへんろの通り過ぎたる踊子草          今井千鶴子





                 




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4月 22日

2024-04-22 06:07:18 | Weblog
                       紫雲英、れんげ、げんげ田・れんげ草




          げんげ田に沈みて遍路冥利かな          沢木欣一 


          首塚の裏一枚は紫雲英畑             栗田やすし


          主婦といふ職業が好きれんげ草          都合ナルミ


          日ざしごとれんげを摘んで母見舞ふ        若山智子


          富士望む棚田の畔や蓮華草            山本法子


          遠きほど桃色の濃し蓮華畑            堀 一之





                




                




          隣田は紫雲英咲きそむ鰻池            水原秋櫻子


          げんげんの花のさかりに関の雨          阿波野青畝


          タラップを降りて紫雲英の風の中         西村和子


          げんげ田の風がまるごと校庭に          小川軽舟


          野に放つ心集めて紫雲英摘む           稲畑汀子



            おほらかに山臥す紫雲英田の牛も         石田波郷




                    




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4月 21日

2024-04-21 06:07:57 | Weblog
                       藤の花・藤棚・白藤・山藤・藤房 




          天心にゆらぎのぼりて藤の花           沢木欣一


          藤はさかり或る遠さより近よらず         細見綾子


          山藤へ開く丹塗りの飛騨障子           篠田法子


          相寄りて絡むことなし藤の花           武藤けい子


          地を均す補欠の球児藤の花            荒川英之


          山藤の蔓のおどろに立ちすくむ          梅田 葵





                    




                    




          窓遠き逗子や炭屋に藤垂れて           飯田龍太


          園児等の一人に藤の房とゞく           星野立子


          針もてばねむたきまぶた藤の雨          杉田久女


          むらさきに隣る白藤見えわたる          下村槐太


          山藤に汽笛ならすよ土讃線            後藤綾子


          岩藤ののり出し咲ける淵くらし          松本たかし





                





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4月 20日

2024-04-20 06:03:24 | Weblog
                      蒲公英・鼓草・たんぽぽ・タンポポの絮




          しあはせに短かたんぽゝ昼になる         細見綾子


          縄文の土葺き屋根に鼓草             栗田やすし


          たんぽぽの絮貴婦人の風情あり          河原地英武


          たんぽぽや寝ころんで見るグライダー       関根切子


          経蔵は校倉造り鼓草               廣島幸子


          たんぽぽや画板の下に小さき膝          服部鏡子





                    



                    




          蒲公英やローンテニスの線の外          政岡子規


          たんぽぽや母を呼ぶとき吾幼し          林 翔


          たんぽぽ咲きティッシュペーパーつぎつぎ湧く   正木ゆう子


          満腹や絮のたんぽぽ墓地に浮き          秋元不死男


          農歌舞伎草の桟敷の鼓草             仁井一路


          遠景の野に失ひし鼓草              稲畑汀子





                    




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4月 19日

2024-04-19 05:32:24 | Weblog
                   黄沙・霾(つちふる)・よなぐもり・つちぐもり




             「つちふる」とは文字通り「土降る」で、漢字で表せば「霾」。 毎年春、大陸から飛んでくる黄砂をいう
             俳句の季語です
             【子季語】 黄沙、黄塵万丈、霾、蒙古風、霾天、霾風、つちかぜ、霾晦、つちぐもり、よなぼこり、
             胡沙来る、胡沙荒る・ 春塵





                



          ボロボロの酸素魚雷や黄砂降る          栗田やすし


          帰り来し故国一面霾れり             河原地英武


          霾ぐもり鳥屋の鵜声のけものめく         国枝隆生


          つちふるや鎧めきたる犀の肌           伊藤範子


          輪タクの往き交ふ大路黄砂降る          鈴木みすず


          カーテンを引けばつちふる朝の空         牧 啓子





                




          霾やひしやげてながきクラクシヨン        夏井いつき


          不漁期の網曝け出す黄塵裡            下村ひろし


          蒙古風いづれの車夫も活羅漢           永井龍男


          つちふるや乗る人のなき観覧車          瀧登喜子


          ビルはみな角を失ひ霾れる            山田弘子


          いまだ見ぬ夫の故里黄沙降る           豊田美奈子





                




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4月 18日

2024-04-18 05:51:18 | Weblog
                                石楠花



             石楠花 科名:ツツジ科 分類:常緑低木 原産地:日本、北半球の寒帯~亜熱帯(園芸品種)




                    




          石楠花や女人高野の奥の院            益田しげる


          石楠花のたわむ樹間に朝の富士          山下善久


          不開(あかず)門址に石楠花朱を極む       磯田なつえ


          石楠花の散り初む磴を登りけり          熱海より子


          石楠花や筧に細き水の音             八尋樹炎


          石楠花や女人高野の男坂             田畑 龍





                    




          石楠花や谷をゆるがす朝の鐘           水原秋桜子


          ゆさゆさと石楠花散らす雌鹿たり         渋谷 道


          石楠花にかくれ二の滝三の滝           宮下翠舟


          石楠花の白さ消えたる夜の病棟          秋山石声子


          石楠花にひびきて深き渓の水           深見けん二


          戀歌に似しよ石楠花つづく径           河野多希女





                    


                       東石楠花




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