12月 31日 (大晦日)

2017-12-31 05:54:35 | Weblog
          (  大晦日・大つごもり・大三十日・大歳・大年・除日  )


  秋から再スタートした拙いブログにまた多くの方々のご訪問ありがとうございました
  仕事も少しづつ減らつつあり来年はもっと俳句の時間が取れそうです
  来年も皆様にとって良い年になりますように



大みそかこぼせしほどの雨降りぬ         細見綾子



大年の病者励まし帰りけり             瀧澤伊代次



大晦日ねむたくなればねむりけり          日野草城



洗はるる鵜が大年の湯を飛ばす          栗田せつ子



大晦日妻の自転車磨きけり            佐藤とみお



星うるむ大つごもりの仕舞風呂          夏目悦江



大年の日記子のことのみ記す           相澤勝子



境内に火の爆ぜてをり大晦日           奥山ひろ子



裏山に猿鳴き交はす大晦日            矢野愛乃



凸凹の影ある月や大晦日             畑ときお



オリオンへ向く大年の滑走路            奧坂まや



袖濡れて硯洗へり大三十日             水原秋櫻子



大年の夕日見にくる奴らなり            夏井いつき



大年や借り重ねたる人の恩             石塚友二



        父母おはす空の深さや大みそか     こころ 
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12月 30日 (小晦日)

2017-12-30 06:21:30 | Weblog
                  (  臘梅・唐梅・らふ梅  )



臘梅やいつか色ます昼の月           有馬朗人



唐梅や粗雑嫌ひを一家言            秋元不死男



蝋梅の安房に身を寄せ去年今年         角川源義



らう梅や陽の金色を吸ひつくす         谷口千賀子



思惟佛に逢ふ臘梅の香を抜けて         金田義子



臘梅の透けて明かるき古窯跡          長谷川しげ子



臘梅を挿して床屋の大鏡            中村修一郎



臘梅の日差し明るき紙干場           武田稜子



磨かれし東司に香る臘梅花           坪野洋子



臘梅を離れてよりの匂ひ濃し          森田志げを



武家門の脇に臘梅錆び尽す           中根多子



臘梅や枝にあふるる金の鈴           磐田啓子



酒蔵に天窓ひとつ素心臘梅           伊藤敬子



素心臘梅女人になぞへ齢いくつ         森 澄雄







        素心臘梅
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12月 29日

2017-12-29 05:59:44 | Weblog
                  (  年用意  )



年用意利尻昆布の砂落す          細見綾子



靴二足磨きしことも年用意         栗田やすし



田仕舞の地蔵に供華や年用意         角川源義



厨の灯ひとつ吊り足し年用意         岡本 眸



年用意忙しき町を退院す          夏目隆夫



書架の本入れ替ふるのみ年用意       国枝隆生



父の肌着少し値を張り年用意        幸村志保美



年用意鼻上向きの猪飾る          河野幸子



母に買ふ厚き靴下年用意          奥山ひろみ



せせらぎに芋を洗ふも年用意        山田悦三



紅絹で拭く春慶の膳年用意         吉田青楓



藍染の作務衣のかろし年用意        佐々木美代子



藍甕の洗ひ干さるる年用意         篠田法子



円鏡のラジオやせわし年用意         小沢昭一
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12月 28日 (納め不動)

2017-12-28 05:07:55 | Weblog
               (  数え日  )



数へ日を第九の稽古重ねけり           阿波野青畝



数へ日や万年青にかかる糸の屑          大峯あきら



数へ日の紺の山より大鴉             廣瀬直人



数へ日も一日古書店巡りかな           下里美恵子



数へ日や転居仕度のはかどらず          辻江けい



数へ日や寺に干さるる臼と杵           竹中和子



数へ日や乳張る牛の息遣ひ            八尋樹炎



数へ日や参道に延ぶ古物市            坂本操子



数へ日や煮物の匂ふ路地の朝           飯田蝶子



数へ日の路地の子猿の宙返り           山口耕太郎



数へ日や又も牛乳ふきこぼし           石原進子



数へ日となりし戸口の大蕪             森澄雄



数へ日の欠かしもならぬ義理ひとつ         富安風生
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12月 27日

2017-12-27 04:56:07 | Weblog
             (  年の暮・歳晩・年の瀬・年果つる・年つまる  



年の瀬や黒き運河にビール瓶        栗田やすし



音楽に涙湧きたり年惜む          沢木欣一



年の瀬のしぼり問屋の活気かな       細見綾子



歳晩の街の灯へ墜つエレベーター      清水弓月



魚屋の出刃研ぎ細る年の暮         坪野洋子



長生きを母に詫びられ年昏るる       栗田せつ子



歳晩やガラスケースの古書の艶       河原地英武



年の暮戸毎に御札配り売る         兼松 秀



大寺の畳打つ音年の暮           内田陽子



歳晩の脚立に背のび玻璃戸拭く       森垣昭一



年の瀬や招き猫拭く仏壇屋         林 尉江



子の顔を忘れし妻よ年暮るる        中村修一郎



一睡にもの食ふ夢や年の暮          小川軽舟



のれん越に女将のこゑや年詰る        岸田稚魚



子の背広買ふ歳晩のまばゆき中        福田甲子雄
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12月 26日

2017-12-26 04:45:31 | Weblog
                 (  日記買ふ・日記果つ・古日記  )



ちぎられし頁あちこち日記果つ        加藤三七子



秘めごとのひとつやふたつ古日記       山田弘子



古書街のはづれ十年日記買ふ         下里美恵子



表紙絵はモジリアーニや日記買ふ       鈴木みすず



ハンドベル流る古書街日記買ふ        横井美音



死ぬ死ぬといひて三年日記買ふ        近藤文子



父に似て話し下手なり日記買ふ        土方和子



古書街の昼の静けさ日記買ふ         森垣昭一



十年日記果てゝ残りし夫婦かな        牧野一古



漫画本増えし書店や日記買ふ         河合義和



ベートーベン流るる書店日記買ふ       奥山ひろ子



強がりの日記果てんとしてゐたり       黒田杏子



子育ての尽きることなき日記果つ       福屋千穂美



日記買ふことが愉しく買ひにけり       吉屋信子
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12月 25日

2017-12-25 05:01:14 | Weblog
                   (  侘助  )



侘助や妻来て一日富士眺む         栗田やすし



侘助に風立つゆふべもの食べに        鍵和田釉子



侘助や褪せし葉書の男文字          谷口桂子



侘助や表札いまも夫の名          梅田 葵



侘助や雪見障子の音軋む          大嶋福代



侘助や葵の紋の釘隠し           菊池佳子



青竹に詫助一枝禅の寺           村瀬さち子



侘助や酒蔵と母ともに老ゆ         金原峰子



侘助の落ち重なれり休め窯         豊田紀久子



侘助やひび割れ深き楽茶碗         足立サキ子



侘助や寺に絵工の墓一基          澤田正子



侘助のひとつの花の日数かな         阿波野青畝



佗助やちちの紬をははが着て         塩谷はつ枝




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12月 24日

2017-12-24 04:44:40 | Weblog
               (  聖夜・聖樹・クリスマス・聖菓  )



金銀の紙ほどの幸クリスマス           沢木欣一



白髪また増えて聖夜のケーキ食ぶ         栗田やすし



クリスマス冬木の肌の照るをせめて        細見綾子



へろへろとワンタンすするクリスマス       秋元不死男



シャンソンの街頭ライブ聖樹の灯         武藤光晴



昨夜の雨梢に光るクリスマス           国枝洋子



焼酎の美容液ぬりクリスマス           栗田せつ子



古稀過ぎて孫と指切り聖夜近し          櫻井幹郎



円卓を囲み女子会クリスマス           太田滋子



タンバリンだけの楽隊聖夜劇           伊藤旅遊



残業の父待つ聖樹灯しつつ            渡辺慢房



ハンドベル聖夜の堂に弾み鳴る          高橋幸子



聖夜劇子の背の翼大揺れす            嶋田尚代



横顔の天使の切手クリスマス           幸村志保美



クリスマス募金乞ふ列素通りに          河原地英武



聖夜弥撒ヴエールをつけし母とゐる        津田清子



クリスマスユダを演じてほめられぬ        岡本眸



赤鉛筆のぞく聖夜の教師の胸           能村登四郎



              
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12月 23日

2017-12-23 06:09:29 | Weblog
              (  紙漉・寒漉・楮(三椏)蒸す・楮晒す・紙漉女  )



紙漉女稼ぎを問はれ恥ぢらひぬ       細見綾子



峡晴れて楮選る水かがやけり        栗田やすし



紙漉くや小学校と谷距て          沢木欣一



火の神の棚に湯気上げ楮蒸す         皆川盤水



楮選る一日水に顔映し           栗田せつ子



紙漉女なでるごとくに水均す        幸村志保美



粗壁に水陽炎や楮選る           都合ナルミ



漉き上がる和紙つややかや吉野晴      小島千鶴



松枯れの薪どんとくべ楮蒸す        中斎ゆうこ



糊加減混ぜ棒で見る紙漉女         井上 梟



楮選る膝に焙り豆ころがれり        武田稜子



一息に剥がす楮の皮匂ふ          奥山ひろみ



寒漉きの紙の白さを眩しめり        宇野美智子



百漉けば百の祈りや紙漉女          林 翔




         
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12月 22日

2017-12-22 04:12:32 | Weblog
            (  冬至・冬至湯・柚子湯・冬至南瓜・一陽来復  )



子は遠し妻と二人の冬至粥         栗田やすし



蔵の窓冬至南瓜は顔のごと         細見綾子



一陽来復長湯を妻にのぞかるる        山口いさを



天も地も染めて冬至の夕日落つ       武田稜子



職退くと決めて柚子湯に身を沈む      国枝隆生



みどり子に冬至南瓜をつぶしやる      小島千鶴



柚子風呂の柚子手で掬ひ匂ひかぐ      太田滋子



大南瓜かかへて来たり冬至寺        都筑恭子



吹き吹きてひと日遅れの冬至粥       山たけし



蚕飼女の桑の木で焚く冬至風呂       篠田法子



病む膝に柚子を寄せたり冬至風呂      石原進子



柚子風呂の柚子に著けき嘴の痕       八尋樹炎



冬至南瓜鉈振り上げて分けてゐし      小田智子



子の臀を掌に受け沈む冬至の湯        田川飛旅子



山国の虚空日わたる冬至かな         飯田蛇笏




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