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チレボンバティック工房日記

インドネシア・ジャワ島、チレボン市にある手描きバティック工房から。

布自慢・その1

2010-04-20 22:07:41 | バティック


わーい、久しぶりに「大物」が上がりました!実は5年越し(?)。友人のマンション購入&引越し祝い用に用意したのですが、象が漫画チックということで作り直しになったため、1回目プロセスが終了した段階で製作が止まっていたものです(ちなみに友人の分はまだ作ってません、、、Rちゃん、ごめん!いつか、かならず!)。

「生命樹文様」です。最近、チマチマした仕事が増えているので、こういうスケールの大きい布はいいですね。

この手の布はコレクターズアイテムでもあり、「購入したい」という人は沢山いるのですが、いつも見せて自慢して引き出しに仕舞ってます。インドネシア人のコレクターに「よその工房だと、これでもかっ!っていろいろ出してくるのに、あんたのところはいい布、見せるだけで皆仕舞っちゃう」ってため息つかれています。

と、いうわけで、布自慢でした。




2010年度イセン塾開講

2010-04-20 09:30:57 | バティック


Aduh~!ベテランイセン職人のスリさんが出産のために休暇に入ったので、イセン職人が全員お子様、もといお嬢さんになっちゃいました。全員10代。平均年齢が下がったのはいいことですが、なにしろ経験不足なのでちょっと難しい柄が出てくるとお手上げ状態、先生役のウィンダちゃんでさえまだ18歳です。

丁度卒業・進学の時期のため、中卒、小卒の3名を勉強させることにしました。漢字書き取り練習のごとく、簡単な文様の練習教材製作に追われています。「Prima」という生地使用だと布目が粗くチャンティンがスムーズに動かせないため、多少もったいないのですが、上質の「Primissima」を使って練習させています。チャンティンは問題なく使えるのでとりあえず基本の「Sawut(線)」と「Titik(点)」を重点的に・・・若いので蝋描きの技術はすぐに上達します。老眼と乱視で点がダブってみえるワタクシには驚異的だわ・・・。

とりあえず「試用期間」というところですが、本人にやる気がある限り長期的に育成・雇用するつもりなので、あとは根気とまわりの環境に適応していけることかな。がんばりましょう。こちらも教材作り、がんばります(笑)。






プリントバティック

2010-03-22 09:18:09 | バティック


うーん、これは絶句!というようなプリントバティックを発見しました。

いわゆる「Bangbiru」。手描きのプロセスだとTembokでまず赤に染め蝋落し、その後「Abangan(挿し色)」部分に蝋置きをして青に染め、蝋落ししたあとに全体にインディゴソールの薄い茶をかけた、チレボンでは良く見るタイプのバティックのプリントバージョンです。モティーフは「Buketan(花束文様)」+字模様にフラワーバスケットが散らされているクラシックなモティーフですね。

ソロあたりの業者のようです。ラインにはプリント独特の滲みがあるものの遠目で見るとまったく手描きに見えます。「Wit」まで再現してる(!)。こういうのが増えちゃうと手描きバティックにとっては脅威だなぁ、、、、、。プリントバティックは自分達のお洋服用によく購入するのですが、ちょっと考えさせられました。


BangBiruのTokwi

2010-02-26 18:54:09 | バティック
それにしてもわけのわからない「形状」ですねぇ。おもしろいので思わず、トレース中。

コマールは「なんじゃ、こりゃー?マタハリか?(←太陽のこと)もっとちゃんとした形に描き直しなさい」などと絵画教室の先生のようなことを言っています。





Tok Wi

2010-02-26 18:41:33 | バティック


今日はイスラムの祝日で赤日、、、ゆっくりしようと思いきや、職人さんが何故か出勤してきたので、相変わらずバタバタ過ごしてしまいました。「Muludan」は田舎でとお手伝いさんが2名帰省中なので、雑用も山積みです。もー、今晩は外食だぁ。

日曜日のCapGoMehを見物しようと計画していたら、インドラマユの職人のNengちゃんの披露宴があることが判明しそちらに出かけることになりました。職人さんの一部も付いてくるとのことで、送迎車も含めて2台で遠征です。日曜日はインドラマユのおいしいAyamGorengやOtakotakがお休みなんだなぁ、、、くすん。

「TokWi!」(祭壇布)と大騒ぎしていたら、コマールのお姉さんが代々伝わっているものを貸してくれました。いわゆる「Bangbiru(赤紺)」のかなり古そうなバティックです。ラスムかなぁ・・・チレボン製かもしれませんね。それほど手の細かいものではありませんが、昔のものは味があります。あと、この「赤」、、どうやって出したんだろうなぁ???


中国モティーフ

2010-02-08 21:59:28 | バティック


どうもまわりが「春節」モードなためか、やたら「中国文様」が気になります。今更ながら「祭壇布(Tok Wi)」などの下絵を描き始めてしまいました。来年のImlekには間に合うかな???

図柄は友人所有のラスム産アンティークのモティーフを構成したものです。以前、作ったミニスレンダンを見本にイセンをしてもらう予定。画像はそのミニスレンダンの一部でイセンは現在育児休暇中のウウットちゃんが担当しました。さて、後継者のイセンのお嬢さんたち、出来るかどうか?

ややこしいもの渡すと、「Pusing(アタマイタイ)!」とか言って、頭痛薬くれって言われるんですよね(笑)。上手に出来たらボーナス上げよう。



Panji

2009-12-25 22:43:49 | バティック


本日はクリスマスで祭日。でも、イスラム教の皆さんには全く関係のないイベントなので工房はいつも通り稼動しています。GunungJatiでNadran(Pesta Laut。海の神様を奉るお祭り?)があったので見たかったのですが、出遅れてすでにGunung Jatiに向かう街道が封鎖されており、たどり着けませんでした。がっくり。

昨日はインドラマユの職人さんが、頼んであったバティックと一緒に燻し鰹とBaksoIkan、Otak-otakを持ってきてくれました。うーん、やっぱり旨い。

イセンとテンボックは前回の注文分がまだあるとのことでしたが、レンレガン(下絵)の作業分がない、とのことだったので、アンティークのスレンダンを復刻するべく「Panji柄の大判スレンダン」をオーダー。

ベースの「卍文様」は格子状に線を引いてからフリーハンドでガンガン描いていきます。「ずいぶん長いこと描いていないから描けるかなぁ?」と半信半疑(半ベソ?)で帰っていきました。

インドラマユのバティックもいろいろ様変わりしていて、手のいいものが少なくなっているかと思えば、思いっきり手間のかかる「Compelongan」という技法が再度流行っていたりと、、、産地、様々です。


改装のSyukuran

2009-12-13 09:55:19 | バティック


「祝・縫製スペース改装!」ということで、ケンタッキーパックを配ろうかと一瞬考えましたが、ふと思い直してイセン、テンボック、メトの3つのスペースに壁に設置する扇風機を付けました。だって、ケンタッキー30人分の値段で2台買えるんだも~ん。

一部をイセン職人に任せているトレース用のライトテーブルも移動させました(画像右)。扇風機は「風量が足りない」と不評です(涙)。



まあ、ないよりいいわよねぇ・・・・・・。



縫製スタッフリクルート騒ぎその後2

2009-12-13 09:45:20 | バティック
「イワン君、突然の退職」でマイナス1、画像のお嬢さんが4人加わって、結局プラス3になってしまいました。うち2人くらいが居ついてくれればいいのですが、とりあえず皆にがんばってもらいましょう。縫うもの考えないと!

当初、コマールさんはイワン君の代わりに「ベチャにミシン乗せてジーンズのすそ直ししているおっさんを捕まえる」って言っていましたが(汗)、高専卒のお嬢さんのほうが教育のしがいがあるかと。