子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

傷の消毒は今や非常識

2007-06-29 03:06:20 | 雑記
傷(やけどを含む)の処置の常識はここ数年で逆転してしまいました。

消毒は細胞を傷害するため傷の治りを悪くさせるので行わないのが今では常識になっています。
また、傷は乾かした方が早く治ると思われがちですが、早く綺麗に治すためには乾かさないことが常識になっています。

外などで転んでけがをした様なとき、土や砂など汚れている場合は優しく傷を水で洗ってあげ汚れを落とし、とりあえずはワセリン等を塗ってサランラップなどで傷を保護すると良いと思います。
最近は薬局などで、傷に直接密着する絆創膏(ハイドロコロイド)が市販されているの上手に利用すると良いと思います。
ガーゼは、傷にくっついてしまったりして傷の治りを悪くするのでお勧めしません(使用しない方がよい)。

けがにしろやけどにしろ、消毒して、抗生剤(化膿止め)の軟膏を塗って、ガーゼを貼るような処置は今や医療の現場では非常識となっています。

ここだけでは全てを記載することは出来ず誤解を招く可能性もあるので、ここで述べた傷の処置の仕方を積極的に広めた先生のホームページがあるので参考にしてみて下さい。
「新しい創傷治療」
とりあえず、このページの「その他」の項目の中にいろいろ役立つ情報が記載されています。