子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

なぜ生後2ヶ月から接種開始なのか

2013-01-03 18:26:01 | 雑記
ヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンは生後2ヶ月からの接種開始が推奨されています。
最近は浸透してきているように感じますが、「接種回数が少なくなるので大きくなってから接種したい」という方や、単に「出来る時に接種すればよいものと思っていた」などで接種開始が遅れる方がまだ見受けられます。また、残念ながら接種を実施する側(医療機関)の受け入れ体制が不十分という場合もあるかもしれません。

ヒブ(インフルエンザ桿菌b型)や肺炎球菌による細菌性髄膜炎の発生は、生後6ヶ月~1歳台で最も多く、それ以降は年齢と共に少なくなって行きます。そのために生後2ヶ月から接種を開始することで、この発生の多い時期が始まる前(生後6ヶ月)までに、初回3回の接種を済ませることが強く望まれます。
そして、追加接種も1歳のお誕生日がきたら早期に接種することが推奨されています。

その他、生後2ヶ月からロタウイルスワクチン・B型肝炎ワクチンを開始することができます。

ロタウイルスワクチンの接種時期が非常に限られている(初回接種生後6週~15週未満に開始)のは、腸重積症の発生(紛れ込み)を極力排除するための配慮が主な要因で、それに加え初回感染前に接種を済ませるために早期に接種する必要があるためです。

B型肝炎ワクチンに関しては、絶対に2ヶ月から開始しなければならないものではありませんが、低年齢の方がより確実に免疫がつくことと、その他の予防接種スケジュールに合わせ接種が出来る(忘れずに接種が完了出来る)ことが主要な理由です。B型肝炎予防は一生の問題なので、裏をかえせば年齢に関係なくB型肝炎の免疫のない方はいつからでも接種開始が可能です。

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1 コメント

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返信 (上原こどもクリニック)
2013-01-04 10:35:15
コメントを通してメッセージを頂いて直接返信ができませんので、こちらから返信させて頂きます。
全く気にするようなことではないので、今まで通り来院して下さい。
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