子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

日本脳炎ワクチンと不活化ポリオワクチン

2012-10-31 18:51:55 | 雑記
10月17日に日本脳炎ワクチン接種直後に死亡例があったことが報道され、
その後7月にも日本脳炎接種後(7日後)に急性脳症での死亡の報告も報道されました。

その他にも、2010年度以降に接種後の急性散在性脳脊髄炎(ADEM)報告が11例(1例運動機能に後遺症を認めていますが、その他は回復軽快しているようです)が報告されており、
これらの事例に関して本日(10月31日)、厚生科学審議会予防接種部会の小委員会(座長・加藤達夫国立成育医療研究センター名誉総長)で議論され、「現時点で接種の中止は必要ない」との結論がだされました。

同時に、不活化ポリオワクチン接種19日目の死亡事例についても議論され、「ワクチン接種との関連はない」との専門家の意見から「現行の接種体制を変える状況にない」という結論になりました。

当クリニックでは、報道後も接種を続けており、これからも変わらず接種していきます。

このようなことがあると、予防接種に対して不安がな気持ちにはなると思いますが
病気からお子さんを守ると言う本来の目的を忘れずに、
子どもたちのためにも、予防接種を控えるようなことにならないよう願います。