子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

少し落ち着いたようですが、

2009-11-30 13:03:37 | 雑記
先週後半から、インフルエンザの来院が少し落ち着いてきました。

このまま終息するのではなく、今までも患者数に波があったので、もうしばらくするとまた一山二山あるのではないかと思います。

新型インンフルエンザの接種も千葉県内思う様に接種が出来ない状況が続いており、接種する前にインフルエンザになってしまっているお子さんも少なくない状況です。

インフルエンザ自体やワクチン接種状況も今後の動向に注意して下さい。


新型インフルエンザ

2009-11-23 19:18:37 | 雑記
ここ1週間、小学生を中心にインフルエンザの流行が続いています。

症状としては今までのインフルエンザとほぼ同等と思われますが、何が違うかというと患者数が多いということです。

数が多いということは、重症化の頻度が変わらなくても、重症のなる方の数は多くなると言う事です。

ここで問題になるのが、重症患者さんの診療を担当する病院の対応能力や休日夜間診療も患者さんが集中して処理能力の限界を越えてしまい機能麻痺状態に陥ってしまう可能性がある事です。

そのようなことにならないためには、医療機関を利用するみなさんの協力がなくてはなりません。
熱がでたからといって、それだけですぐに具合が悪くなる訳ではありません。
慌てて受診をしても、結局インフルエンザかどうかもはっきりしないで様子をみてまた受診することにもなりかねません。
お子さんの具合をよく見てあげて、状態が落ち着いているようなら、多くの場合1晩~1日様子をみてから受診すれば問題はありません。

そのかわり、何か重症化を疑わせるような症状があったりなど様子を見ずにすぐ病院に罹らなければならない時もあります。

「厚生労働省の新型インフルエンザ対策関連情報」「こどもの救急」などの情報が役に立つかと思います。

最終的には、保護者の方が判断できなければ、受診して診療を受けていただくのがよいとは思いますが、ただ単に熱がでてインフルエンザが心配というだけでの休日夜間の受診は考えてもらいたいと思います。

今回の新型インフルエンザ流行は、本当にすぐに医療が必要な子どもたちの診療が妨げられないように、夜間休日などの受診に関して、みなさんのご理解と協力が必要な状況になってきています。

分解くん

2009-11-15 21:23:14 | 雑記
Intel のCM「分解くん」を見ていて感じたこがあります。

僕も子どものころから物を分解するのが好きでした、実は今も好きかも、、、
ラジオなどの電気製品、自転車、などなど、、、、

中身がどうなっているか知りたくなって、分解して元に戻す。
壊れたものをとりあえず分解して直せないものかと考える。
メンテナンスの為に分解して、調整する。

などなど理由はあるようで、実は組み立てるのが好きなだけなのかもしれません。

昔の製品は、修理が出来る様に作られていた為か、分解して修復出来るものが多かったのですが、最近のものは分解して元に戻す(修理する?)ということは考慮しないでコストと効率だけを考えて作られている物ばかりで、分解すると元に戻せないものが多くなっているように思います。

今の世の中、便利にはなったように思いますが、中身がどうなっているか判らなくなってしまい、自分で工夫するなどの機会が奪われてしまった様に思います。

自分の子どもを見ていても、電球を換えられない・自転車のパンクを直せない、などなど、、、、

今の子ども達が、パソコン・ゲーム・携帯などに費やしている時間をそれがなかった時代の子ども達は何をしていたのか、、、
便利になった分、何か子ども達(人間)から奪われてしまった大切なものがあるような気もします。

1歳未満の小児の保護者への接種?

2009-11-11 18:41:02 | 雑記
新型インフルエンザワクチン接種の優先対象者に「1歳未満の小児の保護者」が挙げられています。

新型インフルエンザワクチンの効果として、「重症化や死亡の防止には一定の効果が期待できますが、感染を防ぐ効果は証明されていません」と言われています。

感染を防ぐ効果がないのであれば、保護者に接種しても意味がないのでは?とも考えられます。
僅かでもリスクを減らせる可能性があるため、と言われればそうかもしれませんが、期待される効果は非常に限定的ではないかとも思います。
1歳未満の子どもに対する効果よりも、接種対象外となっている1歳未満の子どもの保護者の不安への対策ではと思ってもしまいたくなります。

今回の新型インフルエンザワクチンの接種に関しては、今までの日本のワクチン行政の遅れが露になり、国はなんとか責任を果たしているよう取り繕うとするのに必死になっているように見えなくもありません。

逐一、重症や死亡報道されていますが、今までのインフルエンザの時にも報道されないだけで重症や死亡は起こっていました。
新型インフルエンザだから極端に重症化や死亡のリスクが高い訳ではありません。

正しい情報がうまく伝わらず、不安だけが先行しているようにも思います。

インフルエンザになってしまったら、という不安に振り回されすに、その時のお子さんの状態をよく見てあげて、慌てずに落ち着いて行動することが大切です。

新型インフルエンザワクチン

2009-11-08 18:29:04 | 雑記
新型インフルエンザワクチンの接種が、一部開始されるようになってきました。

千葉県でも、入院中の最優先対象者に対する接種なども始まり、入院外でも11月中旬より最優先対象者の接種が開始される予定です。

ただし、当初のワクチンの供給予定量は非常に少なく、接種実施医療機関のうち診療所に対しては40回分(成人量)が第1回供給分として予定されています。

基礎疾患とは別に小児に対する接種の前倒しといった報道がされましたが、実際には不可能な状況です。
ただし、ある程度ワクチンが供給されたにしろ、接種医療機関として対象となる小児に対する接種を行うだけの時間的余裕がないのも現状だと思います。

すでに新型インフルエンザが流行期に入り、診療や予防接種・乳児健診などの業務に加えてのワクチン接種となるので、通常の診療時間内で処理することが無理な医療機関がほとんどではないでしょうか?

現場の医療機関は、必要な方に出来るだけスムーズにワクチンが接種できるように考えています。
また、その一方で診療に支障をきたさないようにも考慮しながら業務をこなしています。

新型インフルエンザワクチン接種については、皆さんのご希望にお答え出来ないことも多いと思いますので宜しくお願い致します。