子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

インフルエンザ

2009-09-16 09:31:15 | 雑記
夏休みが終わり、幼稚園や学校などでインフルエンザの発生がみられ流行が拡大するかと思われましたが、発生の早い段階での学級や学年閉鎖・休園などの対応により、急速な流行の拡大はみられずに当クリニックの診療圏内での発生は少し落ち着いた感があります。

ただ、これで終わった訳ではなく、こらからが流行の本番と思われるので油断は出来ません。

多くの不特定多数の人が集まり、移動する機会の増える連休が明けてから、まずは注意が必要ではないかと思います。

インフルエンザワクチンに関しては、クリニックホームページにも掲載しましたが、新型インフルエンザワクチンに関しては国の方針次第となります。
季節性インフルエンザに関しては、元々の生産量が例年の7~8割程度を少なくなっている上、新規開業(過去の接種実績がない)という事情とあいまって、今シーズンは確実に当クリニックで確保出来るワクチンの本数は非常に限られてしまうと予測され、今まで毎年(新八柱台病院時代から)接種してきた全ての方の要望にはお答え出来きません。

ワクチンが確保出来る範囲で、予約を開始(開始時期は未定)しますが、新八柱台病院時代を含め当クリニックで過去に接種をしている多くの方のご要望にお答え出来ないと思われますののでご了承下さい。

また、ご両親など大人の接種は、出来るだけ子どもたちに接種をしたいと考えておりますので、今シーズンは原則お断りさせて頂く予定です。

忘れてはいけないRSウイルス感染症

2009-09-10 01:35:22 | 雑記
インフルエンザの発生にばかり気を取られていしまいがちですが、
RSウイルス感染症も増えてきている印象があります。

RSウイルス感染症は、これから冬にかけて流行期に入ります。
咳が長引いたり、ひどくなる事が多く、喘息のようにぜーぜーしたり呼吸が苦しくなったりすることもあり、最終的に喘息発症のリスクにもなります。

特に乳児では、呼吸症状がひどくなる場合があり、入院を要することも少なくありません。

熱は出ない場合もありますが、4~5日続くこともあります。

インフルエンザと同じ様な迅速検査がありますが、保険で外来での検査が認められていませんので、どうしても診療上必要な場合にのみ当院の負担で検査を行っています。

その他、中耳炎の増悪因子となったり、大人も含め感染する可能性があり、咳が止まらない等の時には感染を疑う必要があります。
感染力も強く、何度も感染する可能性があり、これからの時期注意が必要になってきます。

インフルエンザ

2009-09-06 22:28:27 | 雑記
夏休み中、インフルエンザA型(=新型)の発生は中高生が中心でしたが、9月に入り保育園・幼稚園・小学校での発生が散見されるようになってきました。

テレビや新聞などの報道では、重症例・死亡例が取り上げられることが多く、不安になるのではないかと思いますが、実際の診療現場では通常のインフルエンザと同程度から症状の軽い症例の方が多く、過度の心配はせずに落ち着いて対応する必要があると思います。

微熱や咳など軽い症状で、心配だけで慌てる事はしないで、自宅でゆっくり休養するなど様子をみて、熱が上がって続くなどあれば、医療機関を受診して診察を受けるのがよいと思います。

慌ててすぐ受診しても、インフルエンザの診断もつかず、経過をみて再度受診しなければならなくなってしまいます。

咳がひどい、呼吸が苦しい、けいれんを起こした、嘔吐を繰り返す、意識がはっきりしない、様子がおかしいなど、気になる症状がある時にはすぐ受診する必要がありますが、熱だけで状態が落ち着いているような時には少し様子をみるぐらいの余裕も必要です。

ただ、非常に症状の軽いインフルエンザの方もいるので、身近でインフルエンザが発生している場合には、症状が軽くても体調がいつもと違うような場合は少し様子をみて(自分の症状は軽くても周囲には感染を広めてしまう)、念のため医療機関を受診する事をお勧めします。

今回の新型インフルエンザは、ある程度の感染者が発生することは避けられません。通常の季節性インフルエンザでさえ、前もってワクチンを接種するなどある程度免疫をもっているにも関わらず、毎年流行が起こるのですから、新型のインフルエンザの発生がそれ以上になるのは避けられないことだと思います。

今は、インフルエンザによる健康被害のリスクの高い方達にできるだけ被害が及ばない様に、また重症化した人たちに出来るだけ早く適切な処置が出来る様に、全ての人が冷静にどうしなければいけないのか、各人が意識して責任ある行動をしなければならないと思います。