子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

風しんの流行

2018-08-22 22:04:47 | 雑記
千葉県で風しんの報告が増えています。

多くは20歳以上の成人で、40〜50代を中心に成人男性の報告が多くなっています。

風しんは妊娠20週ごろまでの妊婦さんが罹ると、胎児の障害(先天性風しん症候群)をきたす可能性があります。

2012〜2013年に風しんが流行した際には、その後全国で45例の先天性風しん症候群の報告がありました。

その時に、風しん罹患歴のない方やワクチン接種歴の不明な方(2回接種推奨)に対して風しんワクチン接種が呼びかけられまししたが、流行が終わるとなんとなく世間での意識も薄れてしまっていました。

流行が始まるとワクチン接種希望者が増え、前回の流行時にもワクチン不足になりました。

今年も、沖縄や愛知などで麻しんの流行があり、麻しん風しん(MR)混合ワクチンの流通が一時滞りました。

流行が繰り返されるたびにいつも同じ事を繰り返しているように思います。

同じことを繰り返さないよう、流行に関わらず風しんや麻しんに罹患歴のない方やワクチン接種歴の不明な方(2回接種推奨)はワクチン接種を考えてみてください。

2年後にはオリンピックで世界各地の人たちが日本に来ます。
海外の方が安心して日本に来てもらうためにも、また自分自身や同胞社会を守るためにもワクチン接種は必要だと思います。