インフルエンザの流行時期になると、インフルエンザを心配して発熱したり具合が悪いとすぐに病院を受診する患者さんが増えてきます。
特に夜間の小児急病センターなどに出動した時に診察とその傾向を強く感じます。
新型インフルエンザなどの話題と通常のインフルエンザのことが混同されていたり、いろいろな情報がでまわり混乱しているようにも思います。
よくあるインフルエンザに関する誤解を少し整理してみました。
1、「検査をすれば100%診断できる」
検査で100%診断することはできません。
適切な時期に適切な方法で検査を行っても、2~3%の偽陰性(インフルエンザであっても検査が陰性)は避けられません。
また、発熱して時間があまりたっていない場合には、この偽陰性の頻度は高くなるため、発熱して1回目の検査が陰性でも、時間をおいて再検査すると陽性となるようことはよくあります。
2、「48時間以内に薬を飲まなければ治らない、または、脳症等重大な問題が発生してしまう」
通常のインフルエンザは、多くの健康な方であれば、薬を使わずともゆっくり休養することで自然に治癒する感染症です。
薬を使用するにしても、熱がでてから一晩や一日経過をみてからでも、遅いということはありません。
また、48時間経過したら薬が効かなくなるという訳ではなく、48時間経過してから薬を飲んでも、飲まないで自然に熱が下がるのを待つのと熱の下がる時期に大した違いがないということで、薬を使う時期の目安として48時間という決まりができています。
また、脳症といった合併症は、残念ながら薬を使用しても発生を阻止する事はできません。
3、「解熱剤は使えない」
脳症発症との関連性から、使用出来ない解熱剤がありますが、全て使用出来ない出来ない訳ではありません。
通常子どもに使用するアセトアミノフェンは、問題なく使用できます。
その他にイブプロフェンの使用も可能です。
ちなみに小児科医であれば、もともと上記以外の成分の解熱鎮痛剤を解熱目的で使用することはありません。
4、「予防接種をしていたらインフルエンザには罹らない」
そのシーズンのワクチンのタイプと流行しているウイルスのタイプが合っていても、健康な成人でも発症を阻止する効果は60~70%といったところです。
高齢者や低年齢者では、この比率は多少低くなります。
当然、タイプが大きく異なる場合には効果は期待できなくなってきます。
大きな流行になればなる程、接種していてもインフルエンザになってしまう方の数自体は増えるので、一見ワクチンが効いていないように思われてしまいますが、それ以上に罹らないで済んでいるいる人たちがいることを覚えておいて下さい。
まだまだ、いろいろなことがあると思いますが、今回はこのぐらいにしておきます。
特に夜間の小児急病センターなどに出動した時に診察とその傾向を強く感じます。
新型インフルエンザなどの話題と通常のインフルエンザのことが混同されていたり、いろいろな情報がでまわり混乱しているようにも思います。
よくあるインフルエンザに関する誤解を少し整理してみました。
1、「検査をすれば100%診断できる」
検査で100%診断することはできません。
適切な時期に適切な方法で検査を行っても、2~3%の偽陰性(インフルエンザであっても検査が陰性)は避けられません。
また、発熱して時間があまりたっていない場合には、この偽陰性の頻度は高くなるため、発熱して1回目の検査が陰性でも、時間をおいて再検査すると陽性となるようことはよくあります。
2、「48時間以内に薬を飲まなければ治らない、または、脳症等重大な問題が発生してしまう」
通常のインフルエンザは、多くの健康な方であれば、薬を使わずともゆっくり休養することで自然に治癒する感染症です。
薬を使用するにしても、熱がでてから一晩や一日経過をみてからでも、遅いということはありません。
また、48時間経過したら薬が効かなくなるという訳ではなく、48時間経過してから薬を飲んでも、飲まないで自然に熱が下がるのを待つのと熱の下がる時期に大した違いがないということで、薬を使う時期の目安として48時間という決まりができています。
また、脳症といった合併症は、残念ながら薬を使用しても発生を阻止する事はできません。
3、「解熱剤は使えない」
脳症発症との関連性から、使用出来ない解熱剤がありますが、全て使用出来ない出来ない訳ではありません。
通常子どもに使用するアセトアミノフェンは、問題なく使用できます。
その他にイブプロフェンの使用も可能です。
ちなみに小児科医であれば、もともと上記以外の成分の解熱鎮痛剤を解熱目的で使用することはありません。
4、「予防接種をしていたらインフルエンザには罹らない」
そのシーズンのワクチンのタイプと流行しているウイルスのタイプが合っていても、健康な成人でも発症を阻止する効果は60~70%といったところです。
高齢者や低年齢者では、この比率は多少低くなります。
当然、タイプが大きく異なる場合には効果は期待できなくなってきます。
大きな流行になればなる程、接種していてもインフルエンザになってしまう方の数自体は増えるので、一見ワクチンが効いていないように思われてしまいますが、それ以上に罹らないで済んでいるいる人たちがいることを覚えておいて下さい。
まだまだ、いろいろなことがあると思いますが、今回はこのぐらいにしておきます。