子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

Hib ワクチンの供給について

2009-02-19 21:27:20 | 雑記
2月13日に掲載したとおり、各医療機関に対する供給制限が行われ、各診療所毎月3例分(病院は10例分)と通知されていましたが、通知されていた数量分配供給後残った分の再分配供給が行われ、2月13日時点で予約されていた方(約30例)の約半分の方まで供給を受けることができました。

今後もこのように分配されていく模様なので、早い時期に供給不足が解消されることを望みつつ、時期は約束できないことを前提に接種希望者の申し込みを再開しました。


すぎ花粉症

2009-02-17 01:06:57 | 雑記
当クリニックの診療圏でも、先週に春一番が吹いてから、本格的にすぎ花粉が飛び始めたようで、花粉症の患者さんが増えてきました。

花粉だけでなく、黄砂も関東地方にも飛んでくるようなので、最近は黄砂に伴った越境汚染が、花粉症や喘息等の発症に関わっているとも言われています。

市販薬は取りあえず短期的に症状を緩和するのには良いようですが、眠くなるものがほとんどで、普段からの管理というためには、病院で薬を処方してもらうことをお薦めします。

最近の薬には、眠気をほとんど気にする必要のないものもあるので、相談してみて下さい。

インフルエンザに関する勘違い?ーその2ー

2009-02-15 18:06:52 | 雑記
医学雑誌を整理していたら、「新型インフルエンザの誤解と対策の問題点(日本小児科学会雑誌 113巻1号 31~35、2009)」という記事を見つけました。

ネットで検索したら、同じ著者による他雑誌に掲載された同様の記事をブログに載せている方も見つけたので、内容はそちらで見て下さい。http://obgy.typepad.jp/blog/2008/12/post-cf45.html

不安を煽るような報道ばかりで、まっとうな情報が伝わり難い現代社会にあって、読んでも面白くはないかもしれませんが、医療関係者だけでなく、多くの人たちにも見て欲しいと思います。

いずれ新型インフルエンザによる流行(パンデミック)が起こるのは確実ですが、どのようなタイプのインフルエンザが流行するかは分りません。
テレビなどでは、あたかも高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)=新型インフルエンザのように扱われてしまい、不要な不安を煽っているように思います。
記事にもあるように、H5N1が流行する可能性は低いと考えられています。

どんなタイプのインフルエンザが流行るにせよ、正確な情報に元づいて、医療従事者に限らず、みんなが落ち着いて行動する必要があると思います。
その為にも、不必要に不安だけを煽る様なことはせず、どのように行動すべきかその時になって慌てない様に社会全体で準備しておく必要はあると思います。

まずは新型ではなく、現在発生しているような現行インフルエンザに対する正確な啓蒙から始めなくてはならないのではないでしょうか?

補足:参考記事の中のオセルタミビルはタミフル、ザナミビルはリレンザのことです。

Hib ワクチンの供給制限

2009-02-13 21:23:11 | 雑記
多くの方に期待されてやっと導入されたHib(ヘモフィルスインフルエンザ菌b型)ワクチンですが、全国の接種希望需要に対して安定した供給が出来ないとの理由で、本日(2月13日)販売メーカーより各医療機関に対する供給制限が知らされました。

内容は2月の納品分(1月10日以降申し込み分)に対して、安定した供給が確保されるまで各診療所あたり月に3例分(病院は10例分)に制限するというものです。

当クリニックでは、1月10日以降申し込みが約30人あり、この状況が続くと全員終了するまで10ヶ月かかってしまうことになります。

早い時期に十分な供給体制を整えて頂き、希望者が全員接種できるようメーカーには頑張ってもらうしかないのですが、残念ながら当院では新規の申し込み受付は状況が安定するまで中止することにしました。

すでに申し込みをされて接種がすぐにできなくなってしまった方(これから連絡をしていくことになります)、これから接種を希望されていた方、それぞれに大変ご迷惑をかけることになってしまい非常に残念な思いです。

また、状況が分り次第お知らせしていきますので宜しくお願いいたします。

インフルエンザ

2009-02-12 20:37:39 | 雑記
ピークは過ぎた感じのインフルエンザですが、それでもまだまだ発生の報告は続いています。

当クリニックの診療圏内では、A型とB型の発生がほぼ半々といった感じです。

今年の印象として、例年に比べ臨床症状の比較的軽い患者さんが多い印象です。
熱が高くなかったのでインフルエンザとは思わなかったといったお母さんも多くいらしゃいます。

まだしばらくは、流行は続きそうなので気を付けて下さい。

その他に、溶連菌感染症の発生も増えてきています。

花粉症

2009-02-07 07:56:35 | 雑記
来週ぐらいから、本格的なスギ花粉の飛散が始まるかと思われます。

通常は本格的な飛散開始が発表される前から多少の花粉は飛び始めており、症状が出始めている方もいるのではないでしょうか。

症状が強くでる様な方は、はっきり症状がでてからではなく、今の内から薬(抗アレルギー薬)を開始していた方が症状が緩和されるので、医療機関で相談してみて下さい。

よく、注射1本で良くなると言った話を聞きますが、ステロイド注射のことと思われますので、ある程度の副作用など覚悟の上、本当に症状のひどい時の選択肢とした方が良いと思います(小児に対してはまず適応はありません)。

その他、点鼻薬・点眼薬の併用、漢方薬なども選択肢として考えられます。

減感作療法は根本的な治療法ですが、時間と手間がかかります。

まずは、シーズン中しっかり薬(抗アレルギー薬)を内服する、花粉との接触を極力少なくするような生活上の注意が基本ですので、そろそろ準備を始める必要があると思います。




インフルエンザの動向

2009-02-05 00:07:27 | 雑記
ひとまずは、診療圏内のインフルエンザの発生のピークは過ぎた感じです。

ただ、まだ2月ですので油断はできません。

最近感じることですが、
タミフル・リレンザといった抗インフルエンザ薬が登場してから、
インフルエンザになっても高熱が長く続くようことが少なくなり、
多くの方が、本来のインフルエンザの症状を知らない、または、忘れてしまっているように感じます。

3~4日高熱が続き、その後も微熱など体調が悪く、発症してから1週間~10日はすっきりしないのが本来のインフルエンザの経過です。
熱以外に咳も経過中でてきてしまう症状なので、一時期ある程度は辛抱しなくてはなりません。

薬で何でもどうにかなるとも限りませんので、ゆっくり休養して自らの免疫力や回復力を生かすことが重要です。

いつでも早く便利にといった生活が当たり前になってきた日本ですが、病気に関してはそうもいかない場合が多いことを忘れないで下さい。