子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

じんま疹

2011-08-31 18:45:34 | 雑記
何故だかわかりませんが、8月は「じんま疹」で受診する子が多かったです。

じんま疹というと、食べ物のアレルギーを心配される方が多いのですが、
じんま疹の中で、食べ物のアレルギーが原因の場合はごく僅かでしかありません。

アレルギーが原因ではなく、原因が特定できないものや、風邪などの感染症に伴うものが多くを占めています。
症状の出現した状況から何か特定のアレルギーの関与が疑われる場合には検査もしますが、じんま疹全体の中でアレルギー検査をして原因を特定できるようなものは本当にごく僅かです。

軽い症状であれば、自然に軽快してしまうこともあると思いますが、症状が強く出たり長引くようなら治療が必要です。
多くの場合は、薬の内服で症状はコントロールできますが、時々コントロールがなかなか出来ない時もあり、状態に応じ薬を調節する必要があります。
場合によっては、数ヶ月以上内服を継続する必要のある場合もありますが、小児では1~2週間程度で終了になることが多いと思います。

今時は、「じんま疹」の治療にもガイドラインがあり、大筋はガイドラインに沿った診療を心がけています。

インフルエンザワクチン接種量の変更

2011-08-21 18:55:40 | 雑記
以前も触れましたが、今シーズンから13歳未満のインフルエンザワクチン接種量が変更になりました。

今までは、
1歳未満:0.1ml、
1~6歳未満:0.2ml、
6~13歳未満:0.3ml、
13歳以上:0.5ml(成人と同量)、13歳未満は2回接種でしたが、

今シーズンから
3歳未満:0.25ml(生後6ヶ月から接種できます)、
3歳以上:0.5ml
13歳未満は2回接種となりました。

今までの接種量は以前から根拠がなく見直しが必要とされていましたが、今回の変更で世界的な標準量と同じになりました。
ただ、アメリカなどでは接種歴のある場合には1回接種で、初めてのインフルエンザワクチン接種の場合に2回接種が行われており、今回接種回数の見直しもあるのかと思っていましたが、13歳未満は2回接種のままとなりました。

個人的には、少なくとも3歳以上でインフルエンザ接種歴のある場合は1回接種でもよいのではないかと思っています。特に今シーズンに限れば、今シーズンのワクチンは昨シーズンのワクチンと内容に変更がないので、昨シーズン接種した人は1回でもよいと思いますが、、、あくまで非公式な見解です。

学会参加

2011-08-13 22:00:01 | 雑記
日本小児科学会が12~14日に品川で開催中です。

本来は4月に予定されていたものが、震災のため時期をずらして今行われています。

品川のホテル関連施設で行われているのですが、夏休み真っただ中と言う事もあり、
周りは観光の方ばかりで、学会参加者はちょっと異質な感じです。

学会の参加で、自分の行っている医療が大きくずれていないか(遅れていないか)確認すると共に、自分の知らなかったことを新たに発見することができ、それが普段の診療に少しづつかも知れませんが反映していくこととなります。