子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

日本脳炎ワクチンの接種開始年齢について

2018-07-11 22:56:48 | 雑記
日本脳炎ワクチンの標準的な接種開始年齢は現在のところ3歳となっており、
松戸市でも3歳に接種通知が行われています。

但し、日本脳炎ワクチンは生後6カ月から接種することが可能で
感染のリスクの高い地域に住んでいたり、海外の流行地域に渡航・旅行などする場合には3歳未満での接種が推奨されています。

参照:「日本脳炎罹患リスクの高い者に対する生後6か月からの日本脳炎ワクチンの推奨について」(日本小児科学会:2016年02月23日)

日本脳炎は人から人に感染することはありません。
通常は、日本脳炎ウイルスを保有する豚を吸血した蚊に刺されることで感染します。
(但し、刺されたらみんなが発症するわけでばなく、発症するのは感染した人の100〜1000人に1人程度です)
日本で日本脳炎ウイルスを媒介するのは、水田に生息するコガタアカイエカ(豚を好んで吸血する)といわれています。

日本で感染リスクの高い地域とは、今のところ豚の飼育が盛んな水田地帯と考えられます。

2015年に千葉県香取郡で11ヶ月こお子さんが日本脳炎を発症しています。
ただ、同じ千葉県内ですが地域的に今のところ松戸で感染のリスクを過度に心配することはないと思われます。

一方で、3歳未満で接種してはいけない理由もありません。

これらのことを踏まえて、接種希望がある時には3歳未満での接種を受け付けてますが、
その場合には、松戸市に予診票の申し込みが必要となりますので以下を参照して手続をして下さい。

参照:「日本脳炎定期予防接種について」(松戸市:まつどDE子育て)