新型(豚)インフルエンザが国内で発生して1ヶ月近く経ちます。
少し落ち着きを見せてはいますが、今後必ず流行が起こるのはほぼ確実ではないかと思います。
南半球ではこれからインフルエンザの流行期になり、まだ初期の段階で報告数が少ないのでどうなるか分りませんが、現在の報告ではチリではインフルエンザの9割が新型(豚)という報告を目にしました。
こんな中、新型インフルエンザ発生時に「発熱外来」なるものを地域に設置する対策が考えられています。
新型インフルエンザの診療を、他の診療と分けて、インフルエンザの蔓延防止が目的のようです。
言葉だけで説明されたら、もっともな対策だと思うかもしれませんが、そう単純な問題ではありません。
現在のような新型(豚)インフルエンザの流行(パンデミック)を阻止する事は、多くの専門家の意見を含め現実的に不可能と考えられています。
医療機関で区別化しても、その他の状況で感染するリスクの方がはるかに大きいと思います。
また、症状だけで新型(豚)インフルエンザを他の発熱性感染症と区別することは不可能ですし、迅速検査だけで振り分けることも100%出来ることでなありませんので、発熱したら「発熱外来」で全て対応するようなことにもなり、
現在、医師の不足から医療崩壊などと言われている状況で、更にこのような新たな業務を行う事は非現実的と考えている医療者も少なくありません。
少なくとも新型インフルエンザの感染拡大防止策としての「発熱外来」は、無意味ではないかと思います。
「発熱外来」の発想は、拡大解釈をすれば、通常の季節性のインフルエンザでは同じ対策は何故必要ないのかということにもなります。
また、熱のある方は診療しませんという医療機関での診療拒否の絶好の口実ともなりかねません。
現在のところ考えられている「発熱外来」は、「何か対策を講じています」といった象徴や何か問題が発生したときの責任転嫁のための対策のようにも感じてしまいます。
日本以外の諸外国では「発熱外来」と言った発想は見当たりません。
ただし、何もしなくて良いと言う訳ではありません。
インフルエンザに感染する事で色々な健康被害を受け易い方や重症の方に対してどのように対処して行くか、医療全体が機能不全にならないようどうすべきか、などパンデミックが起こることを想定して、「発熱外来」をどのように設置するかなどの感染拡大防止対策より先の対策を考える時期に来ているのではないかと思います。
この問題は、皆さんの意識や行動を変えて行かなければならない問題を含んでいます。
医療や社会の混乱を防ぐため、誰が軽症で誰が医療が必要なのかの最終的な判断は医師にしか出来ないとは思いますが、比較的症の軽い方などは慌ててすぐに医療機関にかかるようなことを自粛しなくてはならないかもしれませんし、症状も軽くリスクの少ない方には薬は処方されなくなるかもしれません。
今の小康状態の内にしなくてはならないことは何なのか、みんなで考えなくてはならないことだと思います。
少し落ち着きを見せてはいますが、今後必ず流行が起こるのはほぼ確実ではないかと思います。
南半球ではこれからインフルエンザの流行期になり、まだ初期の段階で報告数が少ないのでどうなるか分りませんが、現在の報告ではチリではインフルエンザの9割が新型(豚)という報告を目にしました。
こんな中、新型インフルエンザ発生時に「発熱外来」なるものを地域に設置する対策が考えられています。
新型インフルエンザの診療を、他の診療と分けて、インフルエンザの蔓延防止が目的のようです。
言葉だけで説明されたら、もっともな対策だと思うかもしれませんが、そう単純な問題ではありません。
現在のような新型(豚)インフルエンザの流行(パンデミック)を阻止する事は、多くの専門家の意見を含め現実的に不可能と考えられています。
医療機関で区別化しても、その他の状況で感染するリスクの方がはるかに大きいと思います。
また、症状だけで新型(豚)インフルエンザを他の発熱性感染症と区別することは不可能ですし、迅速検査だけで振り分けることも100%出来ることでなありませんので、発熱したら「発熱外来」で全て対応するようなことにもなり、
現在、医師の不足から医療崩壊などと言われている状況で、更にこのような新たな業務を行う事は非現実的と考えている医療者も少なくありません。
少なくとも新型インフルエンザの感染拡大防止策としての「発熱外来」は、無意味ではないかと思います。
「発熱外来」の発想は、拡大解釈をすれば、通常の季節性のインフルエンザでは同じ対策は何故必要ないのかということにもなります。
また、熱のある方は診療しませんという医療機関での診療拒否の絶好の口実ともなりかねません。
現在のところ考えられている「発熱外来」は、「何か対策を講じています」といった象徴や何か問題が発生したときの責任転嫁のための対策のようにも感じてしまいます。
日本以外の諸外国では「発熱外来」と言った発想は見当たりません。
ただし、何もしなくて良いと言う訳ではありません。
インフルエンザに感染する事で色々な健康被害を受け易い方や重症の方に対してどのように対処して行くか、医療全体が機能不全にならないようどうすべきか、などパンデミックが起こることを想定して、「発熱外来」をどのように設置するかなどの感染拡大防止対策より先の対策を考える時期に来ているのではないかと思います。
この問題は、皆さんの意識や行動を変えて行かなければならない問題を含んでいます。
医療や社会の混乱を防ぐため、誰が軽症で誰が医療が必要なのかの最終的な判断は医師にしか出来ないとは思いますが、比較的症の軽い方などは慌ててすぐに医療機関にかかるようなことを自粛しなくてはならないかもしれませんし、症状も軽くリスクの少ない方には薬は処方されなくなるかもしれません。
今の小康状態の内にしなくてはならないことは何なのか、みんなで考えなくてはならないことだと思います。