子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

新年度からの予防接種

2013-03-31 19:03:11 | 雑記
4月1日から、今まで任意接種であったヒブワクチン・肺炎球菌ワクチン・子宮頸がんワクチンが定期接種として行なわれるようになります。
松戸市では、この3種類のワクチンとも全額費用助成されていたので、皆さんにとって大きく変わることはないと思いますが、定期接種としての決まり事をしっかり守る必要があるため、対象者には松戸市から通知などが届くと思いますので、接種時期などをしっかり確認するようにして下さい。

特に、子宮頸がんワクチンの接種対象者は、小学6年生から高校1年生の女子となりました。

また、BCGの接種時期が今まで生後6ヶ月未満でしたが、1歳未満に期間が拡大され、標準的な接種時期が5~8ヶ月となりました。

日本脳炎ワクチン接種特例対象者の枠が少し拡大され、平成7年4月2日~平成19年4月1日生まれの方が20歳未満まで定期接種として受けられるようになります。

また、今まで行なわれていた中学1年(3期)と高校3年(4期)のMR(麻しん・風しん)接種は5年間の暫定的な接種期間が終わったため終了となりました。

自分らしく生きること

2013-03-20 23:31:22 | 雑記
時々、今の自分は自分らしく生きているだろうかと思うことがあります、

学生や子どものころは、今思うと親のおかげで自分らしくいたように感じていますが、
当然親や社会の保護下にあり、やりたい事はあっても何でもできる訳ではないもどかしさもあったと思います。

今はどうかと言われると自分ではよく分かりません、、、

さて、今の子ども達はどうでしょうか?
子どもが自分らしく(子どもらしく)いられる社会でしょうか?

その時々の時代で子どもらしさも変わってくるのかもしれませんが、
子どもが子どもらしくいられる社会であって欲しいと思います。

成人の風疹流行について

2013-03-17 19:46:21 | 雑記
昨年から首都圏中心に、20~40歳代で風疹が流行しています。
千葉県では、今年に入って3月10月までの集計で139例の報告があり、すでに昨年1年分の報告数を超えています。

風疹自体、成人でかかると症状が辛いと言う事もありますが、一番の問題は、妊娠初期の女性が風疹にかかると、胎児が風疹ウイルスに感染してしまい、難聴・心疾患・白内障・精神運動発達遅滞などといった障害(先天性風疹症候群)を持って生まれてくる可能性があることです。

この先天性風疹症候群の報告数は2000年以降は例年0~2例で、2004年にも地域的な流行があり10例の報告がされており、昨年(2012年)は5例の報告がありました。

風疹予防接種は、1977年(昭和52年)8月から中学女子を対象とした定期接種が開始され、男女とも接種対象になったのは1995年(平成7年)4月から(例外的に男子でも1989年4月~1993年3月までMMRで接種している場合がある)で、現在のMRの2回接種が行なわれるようになったのは2006年(平成18年)4月からですので、20~40歳では接種をしていない(特に男性)か接種していても1回の接種で、十分な抗体を保有していない方が多い世代と思われます。

これから妊娠出産を考えている方は、ご本人だけではなくご主人も風疹ワクチンを接種を考えてみて下さい(現在妊娠中の場合はご主人が接種するよう考えて下さい)。
また、すでに出産をおえている方も、妊娠の時に風疹抗体の検査をしていますので、十分な抗体がない方(HI法で16倍以下)は、予防接種を受けるよう考えて下さい。

参考:風疹Q&A(国立感染症研究所)