子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

こども達の未来に向けて

2013-07-24 15:30:14 | 雑記
参議院選挙が終わり、自民党の圧勝という結果になり、これから色々なことが決められていくことになるのだと思います。
景気政策、社会保障制度改革、消費税増税、TPP参加、、、、そしておそらく「憲法改正」

今の憲法の何が問題で改正が必要なのか、、、

自民党はまず、憲法改正の国会での発議条件のハードルを下げようとしています(96条の改正)。
国会で発議された後に国民投票が行なわれ、投票の過半数の賛成があって改正が認められることになるので、国会での発議条件のハードルを下げても、我々国民がしっかりしていれば問題がないのではとも思います。

ただ、いざ国民投票と言われた時に、自分自身が責任のある判断ができるほどに憲法を理解しているかというと、今の時点では勉強不足で自信がありません。

また、現状で国民投票の過半数というのは、投票権のある人の過半数ではなく投票した人の過半数ということで、投票率が50%であれば、投票権のある人の1/4以上の賛成で承認されてしまいます。

これからの子ども達のために、間違った判断をしないよう、しっかりと責任ある判断が出来るように今から準備しておく必要があると思います。


まず何からと言う人に、スタジオジブリ発行の小冊子7月号の特集「憲法改正」が8月20日までの期限付きで配信されているので参考にしてみてはどうでしょうか。→スタジオジブリ出版部
期限後もダウンロードできるようになっています。『熱風』2013年7月号特集「憲法改正」

憲法96条改正についての新聞各社のスタンスを比較したサイト
→Media Watch Japan 「憲法96条改正 論点まとめ」

憲法9条改正に対する色々な意見が見られるサイト
→Huffingtonpost【争点:憲法改正】

汗をかいてアトピー性皮膚炎を良くする

2013-07-15 15:34:56 | 雑記
昨日(7/14)、小児皮膚科学会に参加(講聴)してきました。

夏など汗をかいたら日中でもシャワーで汗を流してあげるとアトピー性皮膚炎の状態が改善する、といったアトピー性皮膚炎での汗管理の大切さは以前からよく言われていました。

今回もアトピー性皮膚炎と汗の話があり、上記のような話かと思っていたらそうではなく、汗をかく機能(発汗機能)の低下がアトピー性皮膚炎の増悪因子という話で、私にとっては新しい知見でした。

汗をかいた後は、シャワーで汗を流す(出来れば保湿も)・ぬれタオルで拭くなどの手間は必要ですが、適度な運動などで汗をかくこともアトピー性皮膚炎の日常的な管理上必要なことのようです。

アトピー性皮膚炎で発汗機能が低下しているということは以前から指摘されていました。
ステロイド剤外用などの治療で皮膚の状態が良くなると、発汗機能が改善が改善することも言われていました。
今回はさらに積極的に適度な運動などで汗をかくことも必要ということでした。

低下した発汗機能は適度な運度などで汗腺を刺激することで、ある程度の改善は期待できますが、それ以上に、活動する汗腺の数自体は幼年期の生活環境など決まってしまうため、小児期に適度に活動して汗をかくなどの生育環境が重要なように感じました。

あくまで、皮膚の清潔と保湿を中心としたスキンケアを基本に、皮膚に炎症(湿疹)があればしっかりとステロイド外用などで炎症を抑えた上での話ですので、ただ単に汗だけかかせるようなことをすれば症状は悪化すると思いますので注意して下さい。