子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

日本脳炎ワクチン

2008-07-30 11:20:00 | 雑記
最近、日本脳炎ワクチンの不足やブタの日本脳炎ウイルス抗体の保有率の増加から日本脳炎流行の危険性等の報道がありました。

産経ニュース「日本脳炎、来年にはワクチン枯渇 」
産経ニュース「日本脳炎流行の恐れ ワクチン未接種 ブタから抗体」

現在、現場に供給されている日本脳炎ワクチンの流通は、医薬品問屋や病院・診療所などの現場まかせになっていますが、報道の内容のとおりなら、現在接種対象年齢のお子さんの多くが接種を希望した場合にはワクチンはまったく足りませんし、現実的に接種現場に安定して供給されていません。

厚生労働省は、早急に感染リスクなどによる統一した接種適応基準を明確にして、ワクチン供給の管理をする必要があると思います。

また、「積極的接種の差し控え」により接種を控えている子どもたちへの今後の対応も明確にするべきだと思います。

あせも

2008-07-27 23:35:24 | 雑記
暑い日が続き、「あせも」などの皮膚のトラブルが増えています。

「あせも」の薬を希望されることも多くなってきました。

ただし、「あせも」に対してだけの特別な薬がある訳ではありません。

できてしまった「あせも」に対しては、かゆみには抗ヒスタミン薬の外用や内服薬を使用し、皮膚の炎症が強い場合にはステロイドの外用薬を使用します。

あとは、汗をできるだけかかないような環境作り、汗をかいたらまめに拭き取り、衣類は木綿などの吸湿性の良いものを選び、できれば着替えをする、さらに入浴やシャワーで汗を流す、などの日常的な注意が大切になってきます。

ベビーパウダーなどは、使用した時には気持ちがよいのですが、特別「あせも」に効果がある訳ではなく、使い過ぎは逆効果になってしまうので、使うなら少量を薄くはたく程度に留めましょう。

また、「あせも」は細菌感染が合併して「とびひ」などになってしまうこともあるので注意が必要です。


ついでですが、小児科のエアコンはまだ故障中です・・・

夏休み

2008-07-21 01:17:35 | 雑記
今の子ども達が大人になって思い返す「夏休みの思いで」は、どんな夏休みなのでしょうか?

今の子ども達が大人になる20年、30年後はどんな社会になっているでしょうか?

今の日本の社会をみていると、将来に向けてやらなければならない問題には気付いてはいるのだけれど、今現在のことに執着し将来に向けて何も手を付けないでいるように思うことがあります。

今の子ども達が大人になって、子どもの頃の夏休みの思い出を楽しく語れるような社会に向けて、何か出来る事を少しずつでも良いので考えて行動に移せればと思います。

麻しんワクチン接種率

2008-07-16 14:14:07 | 雑記
昨年(平成19年度)の第2期(就学前)のMRワクチンまたは麻しん単独ワクチンによる、麻しんに対するワクチン接種率は全国平均87.9%でした。

ちなみに千葉県は88.7%で全国第26位でした。

麻しん撲滅に向けての接種目標は95%以上で、この目標を達成していた県は全国で秋田県(95.8%)だけでした。

今年度から5年間の期限付きで、中学1年(3期)/高校3年(4期)の接種も開始されましたが、こちらの接種率もなかなか上がってきていないようです。

去年ほどでないですが、今年も麻しんの発生の報告が続いています。

接種対象者なのに麻しんワクチン接種を済ませていない方は、出来るだけ早い内に接種をすませましょう。

夏かぜ

2008-07-14 00:22:26 | 雑記
この時期に流行するウイルス性の感染症を総称して「夏かぜ」と言います。

けっして、「暑さで具合が悪くなった」「冷房で具合がわるくなった」と言う様なものではありません。

最近は、38~39度台に熱を主症状とするものが多くみうけられます。

熱以外に、喉の奥に口内炎ができるような場合は「ヘルパンギーナ」、口内炎以外に手足などの発疹を認めるような場合には「手足口病」といったように、何か特徴的な症状を認めるような時には、別途病名がつけられます。

また、扁桃腺炎や結膜炎を伴う様な場合や喉の検査でアデノウイルスが検出されたような時には、「プール熱」とか「アデノウイルス感染症」といった診断をつけられます。

それ以外、熱の他に特徴的な症状がないけれどウイルス感染症が疑われるような時に「夏かぜ」という診断名が使われることが多いのではないかと思います。

「夏かぜ」自体に効果的な薬はないので、水分や栄養の補給に気をつけながらゆっくり休むことが基本となります。

ただ、水分が十分に摂取できなければ脱水になってしまったり、「脳炎・脳症」など重篤な合併症を併発する場合もあるため、状態に応じてそれなりの対処治療が必要になるので、薬がないのだからどんな状態でも様子をみるしかないということではありませんので注意して下さい。

いつもどうり

2008-07-11 00:24:04 | 雑記
しばらくぶりですが、僕の外来を受診利用している方には、いろいろとご心配をおかけしているのではないかと思います。

いろいろな話を聞くと思いますが、いつもどうり変わらずに小児科はやっています。
多少のご迷惑をかける時期があるとは思いますが、これからもこの地域での診療はずっと継続していきますのでよろしくお願いします。