子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

夏かぜ

2010-05-23 19:03:22 | 雑記
昨年の今頃は新型インフルエンザの動向に振り回されていた時期ですが、
すっかりそんなことも過去のことになってしまった印象があります。

ここのところ、熱を主症状とする感染症が増えています。
例年6月~7月の時期に流行するウイルス感染症を総称した「夏かぜ」が少し早めに流行り出した印象です。

「夏かぜ」の中で、口内炎や手足に発疹など特徴的な症状を伴う場合に「ヘルパンギーナ」や「手足口病」といった診断名になりますが、特徴的な症状もなく熱だけの場合には「夏かぜ」と総称されていることが多いと思います。

千葉県内の集計をみていても、ヘルパンギーナの報告が例年より多くなっています。
また、手足口病の原因ウイルスとしてエンテロウイルス71型の検出率が現在比較的高くなっており、このエンテロウイルス71型は髄膜炎や脳炎といった合併症を起こす可能性が指摘されており、今後の動向に注意が必要です。

その他、当クリニックの診療圏内では水痘の流行がみられます。

今年は天候不順も続いており、体調を崩し易くなっていますので、無理をせず体調管理に気を付けて下さい。