小部屋日記

映画、音楽、本…好きなものに愛をこめて・・
コメント、TB大歓迎です!

ヒストリー・オブ・バイオレンス

2006-09-30 | ハ行の映画
A History of Violence(2005/アメリカ)
【DVD】

もし、自分の夫、恋人が過去に殺人を犯していたら
それを受け入れることができるのか?
そんなことを考えてしまう作品。
信じていたものが崩れていく。家族はその時、どうするのか??
監督はデビッド・クローネンバーグ。らしくないような作品かもしれない?^^
タイトル通りの激しいバイオレンスものと思いきや、心理ドラマでもありますね。

インディアナ州の田舎町に住むトム・ストール(ヴィゴ・モーテンセン)と妻エディ(マリア・べロ)は、二人の子供と平穏で幸せな生活を送っていた。
トムは小さなお店を経営していたが、ある日二人組の強盗に襲われる。
トムの俊敏な行動で犯人たちはトムによって射殺。
一夜にしてトムは英雄になり、メディアの注目を浴びる。
数日後、片目がえぐれた男フォガティ(エド・ハリス)が店に現れる。
そしてフォガティは妻に言う。
「なぜ、彼は人を殺すのがうまいのか、ジョーイに聞いてみろ!」

家族の知らないトムの真実が明かされることになる・・・



家族の知らない夫の秘密。
それも殺人者だったとは・・・
平穏な暮らしをしていた家族に、突如ふりかかる暴力。
それが家族の心にまで変化をもたらすのです。

オープニングの二人組の強盗のシーンは戦慄でした。
アメリカの田舎も恐いです。
暴力ものということで、ドキッとさせられる場面が多かった。

トムは、新しい自分になろうと名前を変え、そして妻となるエディとめぐりあう。
エディは彼の真の姿を知らない。それを知ったときの驚き。
あんなに優しい夫がまさか・・・


息子は、普段いじめっ子から喧嘩をふっかけられても気にしないのに、
この事件のせいか、今までの鬱憤をはらすように暴力事件を起こす。
まさに暴力の連鎖・・・

後半、トムが血がついたシャツを脱いで体を洗おうとするけど
よごれた過去をぬぐいさることはできないと自分もわかっているんですね。
普通なら家族のもとから去るのですが、トムは家に帰るのです。
家族を大切に思っているから・・

食卓でのなにげない子供たちの行動に、ホロッとさせられた。
夫婦がみつめあう目つきが彼等の未来を暗示してるかもしれない。
苦悩のはじまりか、それとも再生か・・・
いえるのは、元の家族の形には戻れないということですね。

意外にシンプルで面白かったです!

目をえぐれた男を演じたエド・ハリスは、いつ見てもかっこいい。
逆にヴィゴは、老けたような気がしたのですが(役柄のせいか?)
妻役のマリア・ベロ、熱演でしたねー!

「ヒストリー・オブ・バイオレンス」公式サイト

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男たちの大和/YAMATO

2006-09-27 | ア行の映画

(2005/日本)【DVD】

華々しく散る・・・しかし男達の心は故里に、家族に、愛するものたちへの思いでいっぱいだった・・・
さきほど観た「出口のない海」と違い、派手な演出。
現代人には命をかけるほどの思いはあるのか・・・
世界最大と言われた戦艦大和の最後の出撃。
死を覚悟し、国を守るために闘い抜いた男たちの物語。
涙なしでは見られないです・・・



普段は戦争映画はあまり見ないのですが、つい先日「出口のない海」を観て、この作品に興味を覚えました。
16,17歳の身で少年兵たちは、「死を覚悟して参りました!」と上官に言う。
「まだ子どもなのに、死ぬということがどういうことなのか、わかってないだろう」と先輩達。
世界最大の戦艦大和を近くで見た時、彼らは嬉しさでいっぱいになる。
日本の誇り、沈没する事は決してない!と言い切る上官・・・

印象に残った言葉は死ぬ覚悟と生きる覚悟は生易しいことではないということ。
生きたいけど、死ぬことも本望・・・
今の時代に生きる私たちは想像がつかない時代。
でも本音も語られていて、負ける事はわかっているのに、無駄死にではないか。
われらの死は価値があるのか?ここが一番重要なことだと思いました。
負ける事が国を救うことだとも。


死二方用意というのは、故里に向かって母親、妻の名、子どもの名前を叫ぶのです。
「どうか、お元気で・・・」
涙が止まらなかったです。。

最後の上陸で家族と会い、もう帰らない人を見送る。
幼子をかかえた妻、泣き叫ぶ子供・・・
「死ぬんじゃないよ!」と母親は息子を強く抱きしめる・・・
みな覚悟が必要な時代だったのですね。別れの物語でもある。

そして昭和20年4月7日、大和は最後を迎えるのです。
戦闘シーンは、正直目をそむけてしまった。戦場は地獄、そして狂気。
人は単なる兵器になってしまう。恐ろしいこと。

生き残った人も、その後の人生に大きなトラウマとなっているのです。
生きることの苦悩・・・戦争というものはあとあとにまで、人生を支配してしまうのです。
極限状態の中、生きること、死ぬ事に真正面から向き合った男達。
すべては愛するものたちを守る為。
俳優たちもよかったです!
長渕剛のエンディングの曲でまた泣けました。

大切な人と一緒に見てほしい・・・そんな映画でもありました!

「男たちの大和」公式サイト

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イルマーレ

2006-09-24 | ア行の映画
The Lake House (2006/アメリカ)
【劇場公開】

韓国の同名映画をハリウッドがリメイク。
湖畔に立つガラスの家。過去の男性と未来の女性。
郵便ポストが二人をつなぐ、大人のためのラブファンタジー。
発想が面白くてロマンチック♪待つことが試される男女の愛。
ダンスシーンとエンディングに流れるポール・マッカートニーの「This Never Happened Before」がとても心地よい。今でも耳に残ってます・・・
「スピード」以来の共演のキアヌ・リーヴスとサンドラ・ブロックは息がぴったり。
キアヌの男前さに改めて惚れ惚れ~

シカゴの病院に働くことになった女医のケイト(サンドラ・ブロック)は、湖畔にたつガラスばりの家を引っ越すことになる。手紙の転送を頼もうと次の住人あてに手紙を残す。
湖の家に引っ越してきた建築家のアレックス(キアヌ・リーヴス)は、ポストに奇妙な手紙をみつける。ここは空き家だったはずなのに・・
返信先はシカゴの現住所と今が2006年であることが記されていた。
今は2004年のはず?やりとりするうち、二人の間には二年の隔たりがあることが判明。
語り合ううちに会いたいと思う気持ちが強くなる。
そして二人は会う約束をするのだが、待ち続けるケイトの前にアレックスはこなかった。
やはり二人は結ばれない運命なのか・・・



だいぶ前にアメリカのポスターを見た時に、なぜキアヌがモノクロなんだろう?と思ってました。
それは彼が過去に生きているからですね・・・
韓国のオリジナルは観ていませんね。
意味深なガラスの家がとりもつ男女の出会いは、摩訶不思議な出来事から始まる。
過去と現代のシーンが交差する話でもあるので、戸惑いも少しはあったけど、すんなり話に入り込めました。複雑な設定ではあったなあ^^;

2年の時間差がある二人が、急速に惹かれあっていく。
今はメールやケータイのやりとりがほとんどですが、手紙という伝達方法で、姿のわからない顔の見えない相手とやりとりをするのです。
どこに住んでるのか?仕事は?結婚は?
そして二人は偶然出会うのですが、アレックスはケイトを知っていても、未来に生きるケイトは彼を知らない。
でも初めての出会いでダンスをしながら二人は自然の成り行きでキスをする。
ピピッときたものがあったんですね~
久々観たキアヌはかっこいぃよ♪

建築家のアレックスは父との確執をかかえており、ケイトは仕事に追われる毎日。
二人とも自然の中にあるガラスの家(実はアレックスの父が建てたもの)が心の支えでもあるのね。
外から丸見えなのは、逆にストレスになりそうだが・・・
2年の時を超えた恋愛話は普通に考えたらありえない話ですが、
好感度が高いキアヌとサンドラの存在感は大きい。歳はとりましたけどね。。


二人の会いたい!結ばれたい!という気持ちに、こちらも応援したくなる。
障害があっても大切な人を守りたい!!
時間の短い作品のわりには、テンポは早め。もう少し二人を見ていたかった・・・
鍵にもなるジェーン・オースティン著「説得」を読みたくなりました。
散歩におすすめのシカゴの街が美しかったですね。

キアヌとサンドラはともに42歳。落ち着いた二人でしたね。
コメディエンヌのサンドラにしては正統派ラブストーリーは珍しいと思ったけど、うまくはまってたなー。
キアヌはまだまだ純粋なロマンスものいける。顔が端正なことと、シャイな雰囲気のせいかしら・・・くれぐれも太らないようにしてほしいよ。
そういえば犬のジャックはどこへ行った???

★★★★(5段階☆は0.5)

「イルマーレ」公式サイト

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ブロークバック・マウンテン プレミアム・エディション

2006-09-23 | ハ行の映画


Brokeback Mountain (2005/アメリカ)
【DVD】

やっぱり買わずにはいられない~!
初回生産限定のアウターケース入りの2枚組。
このアウターケースが特殊加工してあって、イニスとジャックはツルツル、山のバックはつや消しになってます。
特典映像の撮影秘話では、動物の扱い方が大変だったこと(特に羊)や、山のロケなので天気に悩まされたみたいですねえ。
ヒース・レジャーの馬の扱い方はプロ並みだそう。
劇場で2回観ましたが、お家でゆっくりと鑑賞しました♪

1963年の夏。アメリカワイオミング州の、ブロークバック・マウンテンでの仕事で出会ったカウボーイのイニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)。
自然の中で、友情から芽生えた感情は恋愛へと発展。
燃え上がった気持ちは押さえきれず、お互い家庭を持ち、社会の偏見に怯えながらも二人は19年間も愛を確かめあう。
だが年に数回の山でのキャンプでしか会う事はできない。
そして20年目、思いもかけない衝撃的な出来事が彼等を待ち受けていた・・・・


オープニングのアコースティックギターの音色はいつ聞いてもいいです。
最初は口をまったく開かない二人のカウボーイ。
孤独な人間同士がひかれあうのですが、不運なことにたまたま同性だったということ。
会えない辛さ、苦悩、でも彼らの愛は20年間も揺るがなかった・・・
二人とも家庭をもちながら、密かに会う事だけを生きがいにしているのです。

不器用で純粋な男たちですよ。
4年振りに再会した二人は感情を押さえる事ができず、戸外で誰かに見られてもおかしくないのに、大胆にも熱いキスをかわしてしまう。案の定、妻が目撃してしまうんだよね...妻役ミシェル・ウィリアムス好演。
二人で釣りに行くといいながらも、釣り道具を忘れていくし・・。トホ
愛が芽生えるとは予想もしてなかった二人。同性愛をテーマにしてますが、愛はマジックでもあるのね。

二人で暮らすこともできたけど、社会が許さない。
そして悲しいかな、二人の間にはズレがあった。
前向きで自由奔放なジャック。
体裁を気にし幼い頃のトラウマに悩まされるイニス。
言い争いをしても、最後はお互いを思いやるところに、真の愛情を感じましたね。
真正面から現実に向き合えなかったイニスの気持ちを思うと心が痛む・・

そして二人の男性に絡む3人の女性。
愛してもらえなかった哀しみ・・憤り・・これも苦しすぎる。
彼等はお互い女性とつきあっていても、嫉妬しない。女性側から見ると、とても複雑・・・
イニスとジャックは心から信頼しあっているのです。
人間の愛は深くていろんな形があるということ。そして時には周りを傷つけてしまうのですね。

最後に心を閉ざしていたイニスを、娘がやさしく導いてくれたことが救われました。
美しい山の風景と淡々とした映像、ラブストーリーではあるけれどよくできた人間ドラマでした!
羊は何頭いたのかな?

ちょっと神経質そうな男臭いヒースと、親しみやすい、やんちゃなジェイクのラブシーンはドキドキ。
エンドクレジットに流れる歌は2曲ともすばらしいですね~泣ける!!!
すてきな音楽は下のサイトでちょこっと聞くことができますよ。

「ブロークバック・マウンテン」公式サイト

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狩人と犬、最後の旅

2006-09-18 | カ行の映画
The Last Trapper
(2004/フランス/カナダ/ドイツ/スイス/イタリア )【劇場公開】

思い描いたものと違っていたような・・・
ドキュメンタリーと思ったけど、そうでもない。
まあストーリーはあってないようなものかな。
大自然の中で暮らすのは、タフな精神力と肉体と、そして知恵。犬は最高のパートナーですね。
自然が破壊され、動物がいなくなる今。
実在の人物《最後の罠猟師》ノーマン・ウィンターと犬たちの物語。

●ストーリー●
ノーマン・ウィンター(本人)は、最後の狩人として妻ネブラスカと共にカナダ・ロッキー山脈で長年生きてきたが、森林伐採、動物はいなくなり、生活は苦しくなり、そろそろ引退を決意する。
町に買い出しに出かけたとき、犬ぞりのリーダーで相棒であるナヌークが交通事故で死んでしまう。
悲しむノーマンだが、ナヌークなしでは猟に出かけることは大きな痛手。
そこに子犬のハスキー犬アパッシュがやってくる。
はじめは役に立たない犬と思っていたノーマンだったが、アパッシュとの出会いが彼を変えていくことになる・・・


同じフランスのドキュメンタリーものの「皇帝ペンギン」があまりにインパクトが強かったので、それには及ばなかったかも・・注:個人的意見デス。
でも極北の自然はほんとに美しく、人間が立ち入ることを許されないような場所。
彼等はさりげなく自然と共存し、この自然を守るために山の暮らしを選んでいるのです。
森林伐採で動物はいなくなり、罠猟師としての生活は苦しい。
毛皮の価値も下がってきているのです。
生態系がくずれていくのは、人間が予想するより早い・・・

ノーマンの先輩の友人は歳をとってきて、犬を扱えなくなり、スノーモービルに頼ることに・・・
一歩間違えると、生命の危険もある暮らし。
ノーマンも犬ぞりの移動中に、海の中に転落・・しかし新人犬のアパッシュに助けられるのです。犬の存在は大きい!そして逞しい。
これがスノーモービルの故障で同じことに遭遇したら、助けることはできないよね。
自分で命を守るしかない・・・。

犬は演技なしの自然な表情がとても良かったです。
特にアパッシュ(上)は勇敢で微笑ましい。
犬たちは一生懸命ソリをひくのですが、犬はオオカミに狙われやすく、逆に人間は襲うことはないそう。
犬を守るのは人間の役目。人間と犬は助け合いながら暮らしているのですね。そこが感動しました。

過酷な自然環境の中で生き抜くには、人間には辛すぎるところ。
でもあえてこの生活を選んだノーマン。
「シンプルな暮らしがいいんだ」
彼には自然を守るためという使命もある。
地球温暖化もあり、このような原始的な生活が消えていくことは、地球人として悲しいことでもある。


女性の立場からいうと、ノーマンが狩りや町に出かけている間、妻はひとりで家を守っているのです。誰もこない山の中・・・妻もえらいです!

★★★★(5段階☆は0.5)

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出口のない海

2006-09-17 | タ行の映画
(2006/日本)【劇場公開】

ちょっと忙しくてブログをさぼっておりました・・・あぁ(-_-;)ゝ
一週間分取り戻すぞ~

久々に邦画を鑑賞。
国のために死ぬということはどういうことなのか?
私は第二次大戦中、神風特攻隊のことを聞いて、自ら体当たりで敵にぶつかっていくことを、どうしても理解できなかった。
みな命を犠牲にすることをどう思っていたのか・・
愛する者たちを残して逝くのです・・・
死ぬことが当たり前だった時代に生きた若者たちの物語。
原作は横山秀夫の同名小説。
弾が飛んでくるような映画ではまったくなく、殺戮シーンも出てこない。
静かに死を受け入れる若者たちに泣けてしまった。

●ストーリー●
第二次世界大戦末期、潜水艦に乗る元甲子園優勝投手、並木浩二(市川海老蔵)は自分が海軍に入った時を回想する。
野球一筋だったあの頃、明治大学に進学したが、肩を痛める。だが魔球を生み出してやるとチームメイトの前で宣言する。
そこにオリンピックを目指していた元陸上部の北勝也(伊勢谷友介)が言う。
今はスポーツをしてる場合ではないと。そして並木は海軍に入隊する。
戦況は悪化しており、新しく開発された新兵器「回天」に乗りたい者は二重丸をつけよと指示される。決心した並木は二重丸をつける。
「回天」とは人間魚雷・・・一人乗りの潜水艦で脱出不可能、二度と戻ることはできない。
家族、恋人を守るため、並木は出撃するのだが・・・・



戦争は人間の心を封じ込めてしまうものだと思った。
並木の父親(三浦友和)がいうのです。
「おまえは敵の姿を見たことがあるのか?知ってるアメリカ人の誰々はいい人だったなあ。」
だが並木は「個人は関係ない!国と国とが争うのだ」
やるせないですね。
国を守るために時代に流されるしかなかった若者たち。
実はこの主人公は事故で命を落とすのですが、特に無念です・・・


出撃するということは、即刻死を意味するのに、彼等は故障などで出撃が失敗すると猛烈に悔しがるのです。生き残ることは恥なこと。
本人でしかわからない感情だと思う。
少し前に見た「ユナイテッド93」でテロリストたちが神に祈り、任務を遂行することにしゃかりきになってる姿とちょっとだぶってしまいました。

並木には好きな野球がいつも頭にあった。訓練のつかの間、並木を慕う整備士の伊藤(塩谷瞬 )がボールをポンッと渡す。
キャッチボールしましょう!はじける笑顔の並木。泣けたな・・・
市川海老蔵のサイドスローのピッチングはなかなかのものです!
ラスト、現在の神宮球場での大学野球のシーンがありますよ。
当たり前のように野球をやれる幸せをほんとに感じます。

いつも戦争映画で思うのは、無意味なことと頭ではわかってることなのに、やめられないことですね。
“回天”という秘密兵器は、はじめて知りました。
幅1m、狭い中でいろんな動作をしなくてはならない。
当時、日本が苦しさまぎれに作った残酷で愚かな兵器ですよ。
戦争を知らない我等は、もっと知るべきことがいっぱいあると思った。

そして今私たちが平和で暮らせるのは、戦争で犠牲になった方々のおかげなのだと忘れてはいけない。といっても世の中、嫌な事件も多いですけど・・・。
歌を歌う場面が結構出てきますね。歌は彼等を癒してくれたのかな。
全体的に、場面がとぎれとぎれでつながりが悪い気がしました。

キャストが皆よかったです。
市川海老蔵は初めての映画出演で初々しかったですが、戦時中にしては、りっぱな体格だったな・・・う・・・む
並木を心情的に受け止める役柄の伊藤に扮した塩谷瞬は、見たことない俳優さんでしたが《どこかで見てるかも?》
温かみがあってよかったー。

★★★★(5段階☆は0.5)

「出口のない海」公式サイト

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マッチポイント

2006-09-10 | マ行の映画
Match Point (2005/イギリス)
【劇場公開】

上品な(内容はドロドロ)ウッディ・アレン監督の最新作。
不倫の話はスリリングで面白い。
人生勝つか、負けるか、危険なゲームに挑んだ男性の物語。
このタイトルがとても効いている。
主演二人がとても魅力的でしたねえ。
皮肉ありのイギリスの上下社会も描いています。

●ストーリー●
野心に燃え上流階級に憧れるクリス(ジョナサン・リース・マイヤーズ)は、プロテニスプレーヤーからインストラクターに転向。
すぐにお金持ちの兄妹トムとクロエと出会う。そしてクロエとつきあうようになり、ビジネスマンとして就職先も決まる。
だがトムの婚約者ノラ(スカーレット・ヨハンソン)に夢中になり関係を持つ。
その後、クリスはクロエと結婚するが、トムと別れたノラと密会を続けていた。
そしてノラは妊娠する。日陰の身は嫌だ!なにもかも暴露するとわめくノラ。
追いつめられたクリスは強盗と見せかけ、ノラを射殺する。
計画はうまくいったかにみえたが、彼にとって皮肉な運命が待っていた・・・



下流階級のクリスが上を目指したのは、まわりから認めてもらいたいから。
努力以外にも運は大事なことだとおもっている。
テニスプレーヤーからインストラクターに転向し、金持ちの兄妹との出会い、そしてハイソサエティな生活と約束された人生。
そこへアメリカ人の女優の卵セクシーな彼女に一目ぼれ。
浮気・・・結婚を迫る彼女、でもこの生活を手放したくない!
人生、こんなにうまくいくはずがないのに。。

メインはこの野心いっぱいのクリスとノラだけど、
金持ちの兄妹はなかなかの役者ですよ~
兄からポイ捨てされるノラ。子供がほしいといってクリスをしめつける妹。
結局この二人にふりまわされたことになる。クリスとノラは似た者同士。
はじめから、このゲームの結末は決まっていたかのよう・・・。

スカーレット・ヨハンソンは同じブロンドもせいもあるけど、キム・ベーシンガーにちょっと似てないかな。同性からみてもぽってりした唇や豊満なバストはエロい
ジョナサン・リース・マイヤーズは「M:I-3」から印象が変わりましたが、クールな容貌なのにギラギラした役が似合います。

ロンドンのギャラリーなど、観光も楽しめちゃう。

不倫話はよくある話だけど、どう転ぶかわからないストーリーでひきこまれました。
ラストのジョナサン・リース・マイヤーズの表情がすべてかな。。

★★★★(5段階☆は0.5)

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X-MEN:ファイナル ディシジョン

2006-09-09 | ア行の映画
X-Men: The Last Stand (アメリカ/2006)
【劇場公開】

アメコミシリーズ完結編(ほんとかな~?^^;)。
パート2は未見なので不安でしたが、ド迫力映像+音響で楽しめました。
キャストもお馴染みのメンバーで、息があってる感じ。
監督はブライアン・シンガーからブレット・ラトナーにバトンタッチ。
アッと思わせる映像もあり、後半は力が入りましたねえ。
これで最後はとても残念・・・

●ストーリー●
今から20年前、その頃はミュータント同士友人関係にあったプロフェッサーX(パトリック・スチュワート)とマグニートー(イアン・マッケラン)はある家を訪れる。そこに住んでいる少女ジーン・グレイの超能力パワーに二人は恐れおののく。
そして遠くない未来、仲間を助けようとしたジーン(ファムケ・ヤンセン)の消息不明などでX-MENは弱体化していた。しかしウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)、ストーム(ハル・ベリー)を中心にX-MENたちは日々訓練に励んでいた。
同じ頃、自分の息子がミュータントである大企業の社長が、ミュータントを人間に変えることができる“キュア”という新薬を開発する。
人間になればミュータントの能力は失ってしまう。
“キュア”をめぐって、人間を巻き込み、X-MENチームとブラザーフッドチームの闘いがはじまる・・・



ネタばれあり・・・
人間とミュータントの共存共栄を目指すX-MENと、強力な超能力でこの世を支配したい悪者ミュータントとの攻防戦も最終章。
今回はジーン・グレイが主役ですね。
幼いときから強力なパワーの持ち主なので暴走しないように、プロフェッサーXはジーンの心をコントロールしていたのです。
今まで眠っていたジーンのもうひとつの顔が目覚め、一気に爆発。
ジーンとプロフェッサーXとの超能力バトル(我慢くらべ?)は見どころ
なんとプロフェッサーXのあっけない死・・・ジーンの能力ってここまで凄かったのか??

スコットも簡単に死んでしまって、もう一度出てくるかなあと思ったけど生き返らず。
バイザーはずして、他人にイケナイ目を見せたのは、もしやはじめてかな?
「スーパーマン リターンズ」でいい人を演じたジェームズ・マーズデン、もう少し見たかった~

面白かったのは、“キュア”の薬を打たれると、簡単に人間になってしまうこと。
せっかくの能力がもったいない(^^)ゞ
ミスティークなんて、ヌードの女性にあっさり変身(黒髪のレベッカ・ローミン、美しいデス♪)
橋のシーンは、彼等の能力なら、あんな大げさなことしなくてもと思いましたが...
アイスマンとパイロの氷vs炎対決シーンはワクワクしました。


ラスト近くのジーンとウルヴァリンの向かい合いはウルウルしそうでした。
自分ではどうにもならないミュータントならではの苦悩、そしてお互いの愛情がうまく表現されてます。

突っ込みどころもあるけど、ヒュー・ジャックマンら俳優たちの確かな演技で、真剣に見てしまった。
今までこのシリーズを見たことない人でも、大丈夫なつくりだと思います。
1時間45分と丁度いい時間帯。

エンドクレジットの最後におまけのシーンが・・・
to be continued..... ???

★★★★☆(5段階☆は0.5)

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エミリー・ローズ

2006-09-07 | ア行の映画
The Exorcism of Emily Rose(2005/アメリカ)【DVD】


興味深い映画でした。
オカルトものですが、裁判劇ですね。
悪魔はこの世に存在するのか?
司法はどういう判断を下すのか・・・?
真実の物語。



●ストーリー●
普通の大学生だったエミリー・ローズ(ジェニファー・カーペンター)はある時から激しい痙攣と恐ろしい幻覚を見るようになる。精神障害と診断され、薬物治療が行われるが、どんどんひどくなるばかり。
エミリーはムーア神父(トム・ウィルキンソン)にすがる。
そして悪魔払いはうまくいかず、不慮の死をとげる。
エミリー・ローズの死は過失致死なのか?それとも・・・
教会から依頼をうけたエリン弁護士(ローラ・リニー)はムーア神父の弁護を引き受ける。
その時からエリンのまわりで不可解な出来事が起きる・・・悪魔はほんとに存在するのか?
裁判の行方は・・・?




悪魔祓いというと「エクソシスト」を思い出します。
確か360度顔がグルッと回ったり、白目になったり恐かったな~
「エミリー・ローズ」は真実のお話で、おぞましさはあまり感じないけど、エミリーの硬直した体や悲痛な顔、「ギャ~~~」という絶叫がなんとも。。

1人の女性がある日突然、悪魔にとりつかれる。
それを救おうとする神父。その神父を弁護しようとする弁護士。
エミリーはもともと霊感がある女の子だった。もし、私のまわりでこのような人がいたら、日本の場合は悪魔というよりも動物にとりつかれるというか、よく聞きますね。


裁判がはじまり、出世欲の強い弁護士エリンはこの事件を成功させたいと思っている。
面白いのは、いつもは理性のかたまりのような彼女が非現実な出来事を立証しようとするのです。
そして調べるうちに身近に闇の世界の存在を感じるのです。
ほんとにあった恐い話→午前3時は魔の刻とは知らなかった~

裁判は無罪か、有罪か・・・これは見てのお楽しみ!

悪魔の存在は肯定はできないけど、否定もしないかな。
金縛りは1度経験したことがあって、動けないし、声が出せない。

エミリー役のジェニファー・カーペンター、がんばりました!
19歳の役柄ですが、実際は26歳とのこと。
撮影中、悪夢を見ることはなかったのだろうか・・・

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ハッピー・フライト

2006-09-05 | ハ行の映画
View From the Top (2003/アメリカ)【DVD】

肩が張らないのんびり見られる作品。
アメリカ版「アテンションプリーズ」って感じですかね。(「アテンションプリーズ」って見たことなかったな・・・
夢に向かって仕事に生きる女性、でもほんとの幸せとは?
グウィネス・パルトロウのケバいファッションが異色です。


●ストーリー●
ネバダ生まれの田舎娘ドナ(グウィネス・パルトロウ)は、恋人にふられ落ち込んでいたが、偶然にTVでみた伝説のCA(キャビンアテンダント)のサリー(キャンディス・バーゲン)にあこがれ、まず小さな飛行機会社に入社する。
友人もでき、運命の男性ティム(マーク・ラファロ)と出会う。
そしてロイヤルティ航空会社の面接を受け、見事に合格。
しかしテストでなぜか落ちてしまい、近距離勤務を命じられる。
果たしてドナの夢、“パリ行き・ファーストクラス・国際線”の夢は叶うのか???



夢を達成するために、第1段階として田舎のオンボロ飛行機会社に入社するのですが、ユニフォームが派手!!ミニスカで胸の谷間もバッチリ!
実際アメリカの飛行機会社はこんなユニフォームを着てるのかなあー。
グウィネスはビキニ姿も披露していて細い人と思ったけどグラマーな体つき・・・

田舎者というコンプレックスを持っていて都会にあこがれるドナ。
サリーのようになりたい!
いつかは国際線のスチュワーデスになって世界中を旅したい!と思いはつのるばかり。
アメリカでもCAは女の子の憧れの職業なのでしょうか?

ドナ達の垢抜けないボディコン姿は田舎者丸出し。とほほ
航空会社の学校に入り、教育をうけるうちにファッションも変わり、自然と洗練されていくのですね。
見どころのひとつです。
優等生のドナに立ちはだかったのが、友人のクリスティン。
女性の嫉妬は恐い~二人のつっかみあいは、迫力!

昔の友人ティムとの恋愛も泣く泣くあきらめ、なんとか夢の“パリ行き・ファーストクラス・国際線”を実現させますが、忙しい毎日、ホテル住まいで心と体はボロボロ。
こんなはずじゃなかった。。
ドナが一番ほしかったのは・・・
とまあ、よくある話かも

サリー役にキャンディス・バーゲンが演じていて、とてもゴージャスな人。
ハスキーボイスがかっこいい。
教官にマイク・マイヤーズ。笑わせてくれましたね。

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