小部屋日記

映画、音楽、本…好きなものに愛をこめて・・
コメント、TB大歓迎です!

再会の街で

2008-06-30 | サ行の映画

reign over me(2007/アメリカ)【DVD】
監督・脚本:マイク・バインダー
出演:アダム・サンドラー/ドン・チードル/ジェイダ・ピンケット=スミス/リヴ・タイラー/サフロン・バロウズ/ドナルド・サザーランド/ロバート・クライン/メリンダ・ディロン

話すことで、癒やされていく傷がある。

9.11で家族を失った男と、満たされない日々を送る男2人の友情を描いたヒューマンドラマ。
ボブ・ディランみたいな髪型、いつもと違うマジメなアダム・サンドラーは必見!

story
キャリアと愛する家族に恵まれ、誰もがうらやむ順風満帆な人生を送るニューヨークの歯科医アラン(ドン・チードル)。ある日、彼は911の飛行機事故で妻子を亡くし、消息がわからなくなっていた大学時代のルームメート、チャーリー(アダム・サンドラー)を街で見かける。元歯科医のチャーリーは、今や世捨て人のような生活を送っていて……。(シネマトゥディ)



9.11には直接ふれてないです。
大学時代のルームメイトだった二人の男が、ニューヨークの街角で偶然再会。
9.11の飛行機事故で妻子を亡くし、消息不明だったチャーリー。
恵まれた生活を送りながらも空虚感を感じているアラン。
心を閉ざしてるチャーリーを励まそうと、アランは彼を外の世界へ連れ出すが、チャーリーはなかなか心を開かない。
セラピーにいかせても逆効果。


悪気はなくても構ってほしくない、同情はされたくない・・そういう気持ちわかります。
チャーリーの場合、悲しみを共有できる相手がいないため、なかなか立ち直れない。
幸せだった頃を思い出したくない!
泣くなった妻の両親が娘と孫の話をした瞬間、チャーリーが耳をふさぐ場面はこちらも胸が痛くなった。
でもね、何かと気にしてくれるアランだけには、少しずつ心を開いていく。
誠実さを感じたからじゃないかな。
公私ともに倦怠ぎみだったアランも、チャーリーとの出会いから生活を改めようとする。


チャーリーがアランに胸の内を告白するクライマックスのシーンは泣いてしまった。
アダム・サンドラーの迫真にせまる演技がいいです。
リブ・タイラー演じるセラピスト、アランにセクハラする美女(おもろいキャラ)など人とのふれあいで、すこしずつだがチャーリーは変わっていく。

人の哀しみの度合いは比べるもんじゃない。
短い時間でも立ち直る人もいるし、チャーリーのように長い時間が必要な人もいる。
周りの人で、ちょっと落ち込んでるひとがいたら、他愛のない言葉をかけるだけで救われるかもしれない。
人を癒すのは、やっぱり人。NYの街のいいお話でした。
どこかあやふやなアランを演じたドン・チードル、この人はうまいと思った。
音楽の使い方もいいですね。

★★★★☆(5段階☆は0.5)

「再会の街で」公式サイト

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告発のとき

2008-06-29 | カ行の映画

In the Valley of Elah(2007/アメリカ)【劇場公開】
監督・脚本: ポール・ハギス
出演:トミー・リー・ジョーンズ/シャーリーズ・セロン/スーザン・サランドン/ジョナサン・タッカー/ジェームズ・フランコ/ジェイソン・パトリック/フランシス・フィッシャー

アメリカが目を背けた衝撃作

ジェームズ・フランコ出演という不純な理由で鑑賞しました(_ _)。ちなみに彼はチョイ役でしたが・・・
実話を基にした作品。
監督、脚本が「クラッシュ」「ミリオンダラー・ベイビー」のポール・ハギス。本年度アカデミー賞にノミネートされたトミー・リー・ジョーンズの演技、見応えありました!

story
退役軍人のハンク・ディアフィールド(トミー・リー・ジョーンズ)は、イラクから帰還してくるはずの息子マイク(ジョナサン・タッカー)が脱走したという知らせを受ける。息子を探すために現地へ向かい、地元警察のサンダース刑事(シャーリーズ・セロン)と捜索を開始。真実が明るみに出るとともに、ハンクは知らなかった息子の素顔を知ることに……。


イラク戦争が背景になってますが、戦争映画ではないですね。
イラクから帰還したばかりの若い兵士が、失踪直後に焼死体で発見される。
元軍警察である兵士の父親は、女刑事と共に真相をつきとめようとするサスペンス風人間ドラマ。


残されたケータイの動画からいろんな事実がわかり、父親の知らなかったイラクでの息子の姿を知ることになるんです。
この動画が最後までキーポイントになるんですけどね。
なにも知らない若者が戦争へかり出される。現実は地獄で気付いた時はすでに遅し・・
でも息子は父親にSOSを送っていた。
ラストに衝撃の真実がわかった時、愕然としました。。
苦悩する父親と同じく、こちらまで考え込んでしまった・・・


兵士たちの淡々としゃべる姿が虚しく、実話というのもあるけど重すぎる。アメリカのかかえる深刻な問題でもある。
国家に忠誠を誓ったはずの父親だったが、息子を救えなかったやるせなさが伝わってきた。
父親役トミー・リー・ジョーンズの静かな怒り、絶望感を感じさせるあたりはうまい。頑固ぶりも微笑ましく、いいオヤジでした。

戦争に限らず殺伐とした現代、人間同士の争いは悲劇を生み出す。
誰でも被害者になりうる。助けて!のメッセージをうけとめるだけの余裕があるのかどうか。


刑事役のシャーリーズ・セロンはシングルマザー役、アクションもありで大奮闘。
男の刑事から嫌がらせをうけるあたりは、セクハラが題材の「スタンドアップ」の役柄にかぶりますね。「ノーカントリー」のジョシュ・ブローリンも出てたりキャストも充実。

重厚で余韻を残す映画でした。
エンドクレジットの途中にはさまれる画像に注目。

★★★★(5段階☆は0.5)

「告発のとき」公式サイト

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奇跡のシンフォニー

2008-06-25 | カ行の映画

August Rush(2007/アメリカ)【劇場公開】
監督:カーステン・シェリダン
出演:フレディ・ハイモア/ケリー・ラッセル/ジョナサン・リス=マイヤーズ/ロビン・ウィリアムズ/テレンス・ハワード/ウィリアム・サドラー

きっと会える。
この音の先に、愛が聞こえるから。


「チャーリーとチョコレート工場」のフレディ・ハイモア主演。
アメリカでの評判を聞いていて、楽しみにしていた映画です。

story
孤児院で育ったエヴァン(フレディ・ハイモア)には豊かな音楽の才能が備わっていた。ある晩、エヴァンは不思議な音を追い、施設からマンハッタンへと導かれる。さまざまな出会いにより、エヴァンの音楽の才能は開花。同じころ、離ればなれとなっていた両親も、それぞれの思いを胸にニューヨークへと赴いていた…(シネマトゥディ)


天才的な音楽の才能をもった孤児のエヴァン。
冒頭の小麦畑にそよぐ風、NYの街の中で音楽を感じる場面はいい。
施設にきて11年。どこかで親が待っていると信じ、ポロリと涙を流す無垢なエヴァンに胸キュン。
まわりからバカにされても、音楽を通じて、顔も名前も知らない両親を探す旅に出る。




うまくいきすぎ、偶然が多すぎて、ありえない話でもある。。
でも主人公の一途で健気な姿にひきこまれるんだよね。
エヴァンが生まれてはじめて弾くアコースティックギター演奏(タッピングというらしい?)は新鮮。
最後のシンフォニーよりも、印象強かった。


キャストではフレディ・ハイモアくんの音楽に夢中になってる時の笑顔がいい。ほんとに幸せそうなんだもん。
父親役のジョナサン・リース・マイヤーズがすごくよかった。歌も披露してくれたし、ハイモアくんとのセッションもかっこいい。
母役のケリー・ラッセルとジョナサンてば、IMF所属じゃなかったっけ?笑
ロビン・ウィリアムズはさすがの存在感でした。
聖歌隊の女の子(ジャマイア・シモーヌ・ナッシュ)は恐ろしくうまくて、今年のアカデミー賞で歌ってた子だね。(主題歌賞にノミネートされた”Raise It Up”)

ウソみたいなお話にノレるかどうかでしょうね。
いろんなジャンルの音楽が奏でるメルヘンでした。
満月の夜は奇跡がおこるかもしれない・・・。

August Rush Guitar Slapping Song



★★★★(5段階☆は0.5)

「奇跡のシンフォニー」公式サイト

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ビューティフル・マインド

2008-06-22 | ハ行の映画

A Beautiful Mind(2001/アメリカ)【DVD】
監督:ロン・ハワード
出演:ラッセル・クロウ/エド・ハリス/ジェニファー・コネリー/クリストファー・プラマー/ポール・ベタニー/アダム・ゴールドバーグ/ジョシュ・ルーカス

それはー真実をみつめる勇気 
信じ続けるひたむきな心


実在の天才数学者、ジョン・ナッシュの半生を描く物語。アカデミー賞作品賞、監督賞、助演女優賞、脚色賞を受賞。
ガラッと変化していく作品で見応えあり。よい映画でした。

story
1947年、プリンストン大学院の数学科に入学を果たしたジョン・ナッシュ。彼の頭にあるのは「この世のすべてを支配する真理を見つけ出したい」という欲求のみ。ひとり研究に没頭するナッシュは次第にクラスメートからも好奇の目で見られるようになる。しかし、ナッシュはついに画期的な“ゲーム理論”を発見する。やがて希望するMITのウィーラー研究所に採用され、愛する人と結婚もしたナッシュ。しかし、米ソ冷戦下、彼の類い希な頭脳が暗号解読という極秘任務に利用され、彼の精神は次第に大きなプレッシャーに追いつめられていく……。



実話ということですが、映画用に脚色はされてるみたい。
主人公ジョン・ナッシュは、天才的な数学者。しかし人付き合いはヘタ。
世界を支配する心理をみつけたいことが彼の夢。
天才といわれる人の思考は、凡人とはかなり違うようで、彼の頭の中は100%方程式で成り立っているじゃないかと思うほど。

オタクなので、まわりは変人扱いますが、ひとりの女性だけはナッシュを普通の男としてみるのね。
それは妻となるアリシア。ふたりで星を眺めるシーンはロマンチック。
結婚し、数学の才能をいかし暗号解読という仕事をもつが、ここからが苦闘の人生のはじまり。
まさかのどんでんがえしだったな~。


激しい現実にうろたえる、本人、妻やまわり人間の心理がリアルでひきこまれました。キャストの演技がいいせいもある。
ナッシュを支えたのはやっぱり愛なんです!


妻の言葉を信じて、理論をきわめノーベル賞受賞。
愛だけは方程式は成り立たない。←ほんと!
大学でほかの教授たちから名誉ある万年筆をもらうシーンはジーンときました。
私からもナッシュ教授に万年筆を・・・

ラッセル・クロウの老年期のフケぶりに違和感なく、全体にひかえめな演技。
ジェニファー・コネリーの気の強い妻役もよかった。ポール・ベタニー、こういう役柄が多い気がします。笑
映画ならではの世界を観れました。

★★★★★(5段階☆は0.5)

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迷子の警察音楽隊

2008-06-20 | マ行の映画

BIKUR HATIZMORET(2007/イスラエル=フランス)【DVD】
監督:エラン・コリリン
出演:サッソン・ガーベイ/ロニ・エルカベッツ/サーレフ・バクリ/カリファ・ナトゥール/イマド・ジャバリン

カンヌの審査員も一目惚れした、平和と希望の物語

イスラエル・アカデミー賞で作品賞、監督賞を始め8部門受賞。カンヌ国際映画祭のある視点部門で“一目惚れ賞”受賞。第20回東京国際映画祭グランプリ受賞。
隣国同士でありながら、長い間敵対してきたイスラエルとエジプトの市民が、音楽を通じて交流を深める一夜の物語。
はじめてみるイスラエル映画です。

story
文化交流のため、イスラエルにやって来たエジプトのアレキサンドリア警察音楽隊のメンバー8人。しかし、空港には迎えもなく、団長(サッ?ン・ガーベイ)は自力で目的地を目指すが、なぜか別の街に到着してしまう。途方に暮れる彼らを、カフェの店主ディナ(ロニ・エルカベッ?c)がホームステイさせてくれることになり……。


音楽が主体の映画ではなくて、音楽によって心を通わせる人々のお話。
コメディにしては、大笑いするわけでもなく、静か~な映画。
イスラエルとエジプトと国同士だからこそ、説得力があるんだろうけど、あまり関係ないかな。
中東の歴史、政治的なものは無知なので、映画の流れとしてみました。


1990年代、イスラエルの田舎で迷子になったアレキサンドリアの音楽警察隊。
砂漠地帯にある田舎、バスもそんなに通らないし、困り果てる彼等。
一軒のカフェの女主人のはからいで、みな一夜泊めてもらうことになる。会話もはずまず、はじめはぎごちないけど音楽の話から次第にうち解ける。田舎だから人々も素朴なんですよねー。


国家、民族はちがっても、困っているときは助けてあげたいし、人間同士通じ合うものがあるのだ。
人となり、家族の話で相手がみえてくる。


音楽隊の団長は超堅物でジョーダンも通じない、苦笑の連続!
セクシーな女主人に誘われ、徐々に心を開いていく。
彼にも人生ドラマがあり、ちょいしんみり。
旅の途中、普通なら盛り上がる一夜はあっというまに終わる。
人の出会いと別れは国境は関係ないです。
アラブの歌はロマンチックな歌が多いんだなあ。

団長を演じたサッソン・ガーベイはイスラエルの大スターとか。
普段観ることのないイスラエルの映画は、ほのぼのとしたヨーロッパテイストかな。

★★★★(5段階☆は0.5)

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ハルク

2008-06-18 | ハ行の映画

Hulk(2003/アメリカ)【DVD】
監督:アン・リー
出演:エリック・バナ/ジェニファー・コネリー/サム・エリオット/ジョシュ・ルーカス/ニック・ノルティ/ブルック・ラングトン

悲しみが怒りに変わる時 
彼は巨大なモンスター「ハルク」になる!


マーベル・コミックによるアメコミ『超人ハルク』の映画化。
監督は「ブロークバック・マウンテン」 「ラスト、コーション」のアン・リー。
先週末の全米興行収入で初登場1位になった「インクレディブル・ハルク」はこの映画のリニューアル版。

story
ブルース・バナー博士(エリック・バナ)は、細胞の蘇生を研究する科学者。同僚で元恋人のベティ(ジェニファー・コネリー)と遺伝子実験を実行するが、些細なミスが大事故を引き起こしてしまう。致死量のガンマ放射線を浴びたはずのブルースは、無傷で生還するが、彼の中で何かが変わり始める・・・。(映画生活)



ガンマ線を浴びたために、怒りを感じると緑の巨人(ハルク)に変身する科学者ブルース・バナー。
緑の暴れん坊は、怒るほど強くなる・・
アメコミの他のヒーローたちと同じく、自分に苦しむ主人公。
監督が「ブロークバック・マウンテン」のアン・リーということで、ハルクは「ブロークバック~」のヒース・レジャーが演じた心を開かないカウボーイに似ている。
自分を抑えて我慢してきたが、事故が引き金で、怒りをコントロールできなくなり、強大なパワーでものを破壊しまくるのだ。端迷惑な人なんだけどね。

怒りが収まり、もとの自分に戻ると自己嫌悪に陥る。
ハルクのパワーを利用するやつも現れて、悲劇の怪物でもある。
キングコングみたい。
アフターのビジュアルが感情移入しにくい怪物だけど(笑)、変身中のジャンプシーンはコミカルでそう快でした。


元凶はハルクの父親。
マッドサイエンティストで自己満足のために、息子を実験台にしてしまう。
ハルクは幼い時の出来事がトラウマとなっており、今でも苦しみ続けるのだ。
父親への怒り。葛藤が見せ場でしょうかね。
エリック・バナの苦しみから怒りにかわるところがいいです。


ブルースの元恋人のベティは唯一の味方。
彼女も軍人の父親から監視されていて自立できてないんだよね。
父親コンプレックスのお話だったなー。
ベティ役のジェニファー・コネリーがとってもきれい!ブルース〈ハルク〉を案じる表情がよかった。

無駄なシーンが多くて、コンパクトにすれば観やすかったのでは。
アメコミヒーローものではなく、人間ドラマとして観るといいです。
エドワード・ノートンのハルクが楽しみ!

★★★☆(5段階☆は0.5)

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インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国

2008-06-16 | ア行の映画

Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull(2008/アメリカ)【先行上映】
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:ハリソン・フォード/シャイア・ラブーフ/レイ・ウィンストン/カレン・アレン/ケイト・ブランシェット/ジョン・ハート/ジム・ブロードベント

新たなる秘宝を求め、至上空前の冒険が始まる!

考古学者インディ・ジョーンズが秘宝を求めて世界を駆け巡る冒険活劇の19年ぶりとなるシリーズ第4弾。
シリーズを劇場でみるのははじめてなので、ワクワクしながら観ました。

story
1957年、大学で学生たちに考古学を教えているジョーンズ博士(ハリソン・フォード)は、超常現象的なパワーが宿っているという秘宝“クリスタル・スカル”を求め、相棒の若者マット・ウィリアムズ(シャイア・ラブーフ)とともに再び冒険の旅へと出る。しかし、インディたちの前に、秘宝を付け狙うロシア軍が立ちはだかり……。



前半まさかのウトウト。。
別につまらなくはないんだけど、ハラハラしない・・
前作の第3弾を見ていないので、よくわからない部分もあったと思う。
核爆発のシーンは、あり得なすぎてしらけてしまった。失笑

ハリソン・フォードはまだいける。
でもイマイチのりきれないのはストーリーに問題あるような気がするー。
私が知ってるインディと違っていた。


前半はまったりでも、マリオンの登場からテンポがよくなり、インディらしくアクションが小気味いい。こうでなくちゃ。
終盤のもりあがりに、アレがでてくるのはやっぱスピルバーグ。
なんだかんだいってもアトラクションに乗った気分は楽しめました!
ただ考古学のはずがXファイルになってしまって、、なんでもありな気がしましたね。




キャストはがんばっていました。
今回は新旧交代のインディって感じでインディの相棒役になるシャイア・ラブーフがいい!
演技もうまいし、アクションもいけるしかっこいいよ。
敵役のケイト・ブランシェットは、冒険ものにちょっと浮いてた気もするけどこの人がビシッとしめてたね。ハリソンとカレン・アレンは歳はとったけど、楽しそうに演じていて相性がいいんだな。

ちと期待し過ぎたかもしれない。
19年の長いブランクは大きかったかしら・・

★★★☆(5段階☆は0.5)

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イースタン・プロミス

2008-06-15 | ア行の映画

Eastern Promises(2007/イギリス=カナダ=アメリカ)【劇場公開】
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
出演:ヴィゴ・モーテンセン/ナオミ・ワッツ/ヴァンサン・カッセル/アーミン・ミューラー=スタール

果たすべき約束がある
たとえ、あなたが何者であってもー


「ヒストリー・オブ・バイオレンス」のデヴィッド・クローネンバーグ監督とヴィゴ・モーテンセンが再びタッグを組んだクライムサスペンス。
タイトルはイギリスでの東欧組織の人身売買契約の意味。
アカデミー賞にノミネートされたヴィゴの演技は必見!

story
ロンドンの病院で産婦人科医をしているアンナ(ナオミ・ワッツ)のもとに、ロシア人の少女が運び込まれる。しかし、出産の直後に少女は命を落とし、日記と赤ん坊が残された。そこに記された内容に危険を感じながらも、赤ん坊の家族を見つけ出そうとするアンナ。彼女はあるロシアン・レストランにたどり着き、ロシアン・マフィアに雇われているミステリアスな男ニコライ(ヴィゴ・モーテンセン)に出会う。



少女の死によって、裏表の世界に生きる男女が出会うことになる。
男はロシアン・マフィアのドライバー、女は助産師。
謎に満ちたドライバーは、角刈り、身体中にタトゥーがあり、ボスやボスの息子には忠実でいわれたとおりに実行する賢い男。
ロシアン・マフィアはゴッドファーザーと同じで裏切ったやつは許しはしない。肉親も信用できないし、荒っぽいんです。
ロシア人の少女らを売買してる実態は恐いね・・・
ヨーロッパの闇の世界がみえてくる。

圧巻はドライバー役ヴィゴ・モーテンセンが全裸で格闘するシーン。
ほんとにパンティなしで、服を着てる二人の男となぐりあうのだ。
目のやり場に困るんだけど、息止めてみてました。^^;(R18)
強靭な肉体と男っぷりに男性も惚れると思うよ。
観てる方も口がゆがむほど痛さを感じる演出はすばらしい。そこはクローネンバーグ監督だね。
ヴィゴはシャープな動作、黒のスーツも似合っている。


ヴィゴもいいけど、ボスのバカ息子役のヴァンサン・カッセルは、はまり役でうまかったなあ(トホホだけど憎めない)。幸薄そうな助産師役のナオミ・ワッツも適役。


ラストは意外な展開になるんだけど、クローネンバーグ監督は前作から作風が変わったかな?
ねちっこさが薄くなったような気もする。
ヴィゴ・モーテンセンのこと大好きなんだな、きっと。
ロシアン・マフィアの不気味さが際立った映画でした。

★★★★(5段階☆は0.5)

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ブレードランナー ファイナル・カット スペシャル・エディション

2008-06-14 | ハ行の映画

Blade Runner: The Final Cut(2007/アメリカ)【DVD】
監督:リドリー・スコット
出演: ハリソン・フォード/ルトガー・ハウアー/ダリル・ハンナ/ショーン・ヤング/ウィリアム・サンダーソン/ジョアンナ・キャシディ

完璧なる近未来のビジョン

後世に多大な影響を与えたSF作品の金字塔がファイナルカットで蘇る。
初公開時は監督の思惑とちがう幕切れを強要されて、後になって次々と作り直した作品。今回は製作25周年を記念し再編集、監督自らディテールを修正、デジタルリマスターした最終版(ほんとに最終か・・笑)。
映像はクリア、DVD即購入!

story
放射能で汚染された2019年のロサンゼルスで、高度な知能と強靭な肉体を持った、人間とほぼ同じ外見をしているアンドロイド“レプリカント”が、人間を殺害して逃亡を図った。そのレプリカントの解体処分が決定され、レプリカント抹殺専門の賞金稼ぎであるデッカード(ハリソン・フォード)が、単独で追跡調査を開始するが……。



大好きな作品、SF映画の最高傑作だと思ってます。
今まで4つバージョンがつくられていて、私が劇場でみたのはディレクターズカット版(1992年)。
酸性雨が降る2019年のロス。
高層ビルの上から炎がたち、人間の瞳孔が大写しになる。
東京、香港をイメージした町並み、ネオンの中に漢字がうかびあがる。バンゲリスの音楽もいい。
想像の世界といえど、暗~い近未来は魅惑的で、いままで観たことない映像に圧倒。
CGなしのアナログ撮影というのも驚き。


ブレードランナーと呼ばれる捜査官と、レプリカントと呼ばれる人造人間との攻防。
こだわりのビジュアルは、どのシーンも印象的。
何回もみると良さがわかるんじゃないかな。
台詞もいいし“人間とはなんぞや?”と考えさせれる。
新たに編集された今作は、はじめてみるシーンが数か所あった。
鳩が飛び立つシーンの空は、ディレクターズのほうがよかったな。


ハリソン・フォードはインディやSWとはまったくちがうハードボイルドな役柄。
敵役のレプリカント役ルトガー・ハウアーは異様な迫力。ダリル・ハンナのバク転、美しいショーン・ヤング・・
キャストもはまり役。「2つで十分ですよ」のおっちゃんがいいね。笑

今回のスペシャル・エディションには本編の他に、デンジャラス・デイズというメイキングが2時間あり、これが見応え十分。
製作の経緯、脚本のつくられるまで、キャスティング、プロダクションデザイン、俳優の語りなど、カルトな内容盛りだくさんでファンにはたまらない。
主役は当初ダスティン・ホフマンが予定されてたのはびっくり。
音声解説も監督、製作者、脚本家、美術デザイナー、特殊効果担当と総力あげて解説してくれてます。全部はみきれないのでゆっく観ていきたい。
妥協しないリドリー・スコットの執念を感じる作品。

大満足のDVDで永久保存版ですね。
3枚のポストカード付きだよ。笑

★★★★★(5段階☆は0.5)

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ヘンダーソン夫人の贈り物

2008-06-10 | ハ行の映画

Mrs Henderson Presents(2005/イギリス)【DVD】
監督:スティーヴン・フリアーズ
出演:ジュディ・デンチ/ボブ・ホスキンス/ウィル・ヤング/クリストファー・ゲスト/ケリー・ライリー/セルマ・バーロウ

人生は決して色褪せない

第二次世界大戦前夜、富豪の未亡人ローラ・ヘンダーソンによって、イギリス初のヌードレビューがウィンドミル(風車)劇場に登場!
実話に基づく物語。監督は「クイーン」のスティーヴン・フリアーズ。
イギリス映画はおもしろい。

story
1937年、夫を亡くしたヘンダーソン夫人(ジュディ・デンチ)は莫大な遺産を手にする。ひとりで途方に暮れていた彼女はウィンドミル劇場を衝動買いし、マネージャーとしてショービジネスのプロであるヴァンダム氏(ボブ・ホスキンス)を雇う。彼らは1日中ノンストップでミュージカルコメディを上演することを決め……。(シネマトゥディ)



主人公ヘンダーソン夫人はバイタリティがあり、世間知らずというのもあるけど、楽天的でおちゃめな性格。
未亡人になり、さあ今から何しようと考えたあげく、ミュージカル劇場をたちあげる。
お金のあり余ってる人の考え方は規模がでかい!

素人ながら夫人は支配人と二人三脚で劇場を繁盛させる。
夫人を演じるジュディ・デンチと支配人役のボブ・ホスキンスの掛け合いが絶妙。
ヌードレビュー話なのでシモネタもありだけど、そこはイギリス。サラッと流すところが大人。
劇場はナチス・ドイツによる爆撃下でも上演は続けられる。
兵士たちのために戦時中もオープンし、彼らを励まし続けたのだ。
夫人が「劇場で裸を見せる事」にこだわる真の理由は悲しいけどね・・・


世代は関係なく、辛くても前へ進む夫人や勇気ある踊り子たちの姿は共感できると思う。
かわいくも頑固に演じるジュディ・デンチはいうことなし。

ヌードレビューはいやらしくなく芸術作品のように美しい。
当時のミュージカルシーンも楽しめます。

特典映像には実在の踊り子たちのインタビューがあります。
みなさん、いいお年ですが、今でもキラキラ輝いてるのが印象的でしたねー。
全体にあっさりしすぎでもないが、上質なつくりでよかったです。

★★★★(5段階☆は0.5)

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