Unforgiven(1992/アメリカ)【DVD】
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド/ジーン・ハックマン/モーガン・フリーマン/リチャード・ハリス/ジェームズ・ウールベット
クリント・イーストウッドの西部劇は観たことなくて、興味があったんで観てみました。
第65回アカデミー賞作品賞・監督賞・助演男優賞(ジーン・ハックマン)・編集賞受賞。イーストウッドが、師と仰ぐドン・シーゲルとセルジオ・レオーネに捧げた「最後の西部劇」。
かつて強盗や殺人を働き、その名を知られたウィリアム・マニーは子供と生活のため賞金稼ぎをしようと銃を握り、昔の相棒ネッドと共に町に向かう・・・。
Wikipediaでは数々のエピソードが書かれてて、製作期間はわずか39日、イーストウッドはこの映画の脚本を製作の10年以上前から既に買い取っていて、主人公のマニーと同じ年齢になるのを待っていた。満を持しての作品だったということ。
西部劇というと、善と悪が存在すると思ったら、この映画では誰が悪者なのか善人なのかわからない。イーストウッドが演じる主人公マニーは過去に強盗や殺人を働き、その名を知られたが妻と出会い改心、幼い子供と暮らしている。豚の世話も満足に出来ない彼は生活のためにやむおえなく銃を握ることになる。昔のような自分ではないといいながら、お金のために簡単に人殺しをする。このへんがいまひとつはっきりしない。
もうひとりジーン・ハックマンが演じる保安官。賞金稼ぎは許さない正義の味方にみえても、実は娼婦を人間とみてないし、人を拷問にかけたりして人権無視な奴なのだ。
マニーは仲間を殺され、最後復讐の鬼になるんだけど、はたして報復する事が正義なのか、捨て台詞をはき白い馬にのって去って行くマニーが哀れにみえた。誰も声をかけてくれない、めざすは荒野しかないのだ。暴力の連鎖は結局虚しさしか残らない。
マニーは足を洗ったつもりがまた重い十字架を背負ってしまった。
西部劇はもう現代では通用しないんだと思う。男の暴力はかっこわるい。
カウボーイハットが似合うイーストウッドでも馬から落ちる姿はぶざま。
今から20年前の作品、イーストウッドは近年のしわがれ声ではなくて、若い声です。
ジーン・ハックマン、モーガン・フリーマン、リチャード・ハリスの名優達が勢揃い!
★★★★(5段階☆は0.5)
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